「【私はこうみる 尖閣敗北】拙速で先読まぬ日本の対応疑問」(産経新聞、9月27日)
元インド海軍中将 K・K・ナイヤール氏
日本は中国に譲歩して、中国漁船の船長を釈放したことで、中国に対して面目を失っただけでなく、世界に対しても面目を失った。・・・・・・・
尖閣諸島の領有権を主張する中国の今回のやり方は、南沙諸島でも同じだ。こうした中国のやり方は想定できた。中国は年々、強硬になっていくはずだ。これが中国の力を誇示する方法なのだ。中国はあちこちでガキ大将のように振る舞っている。私たちは、相手の言いなりになることが、安定ではなく不安定をもたらすことをすでに知っている。しかし、日本の譲歩は、中国のやり方を認めることになった。
以前、年配の九条教徒の方と議論したことがある。我々は戦争の時のひもじさを知っている、戦争は繰り返してはならないと繰り返していた。たしかに戦争の悲惨さは味わった。しかし、幸いなことにソビエトの占領は受けなかったため、満州など一部の地域の人々を除いて、敗戦の悲惨さは本当には経験しないですんだのだと思う。だから、戦争に負けて良かったなどと脳天気な事を言っていられた。九条教徒はそういった箱庭のなかの産物である。世界には敗戦の悲惨さ、弱小国のつらさを骨の髄まで味あわされた国は多い。日本の九条教徒の方々は、そうした国の事にはあまり興味も知識もないようだ。日本が再軍備しなければ、あるいはアメリカがおとなしくしていれば平和が訪れるくらいに考えている。チベットやダルフール、ルワンダ、ボスニアなどで何が生じたのか、原因が何なのか、真剣に知ろうともしない。これらの悲劇の原因は複合的だが、力の空白による不安定が要因の一つとなっていることは確かだ。九条教徒に支持される日本のお花畑左翼政権は、無知と安易な思いこみから、自らの手で不安定化のかんぬきを開けてしまった。
元インド海軍中将 K・K・ナイヤール氏
日本は中国に譲歩して、中国漁船の船長を釈放したことで、中国に対して面目を失っただけでなく、世界に対しても面目を失った。・・・・・・・
尖閣諸島の領有権を主張する中国の今回のやり方は、南沙諸島でも同じだ。こうした中国のやり方は想定できた。中国は年々、強硬になっていくはずだ。これが中国の力を誇示する方法なのだ。中国はあちこちでガキ大将のように振る舞っている。私たちは、相手の言いなりになることが、安定ではなく不安定をもたらすことをすでに知っている。しかし、日本の譲歩は、中国のやり方を認めることになった。
以前、年配の九条教徒の方と議論したことがある。我々は戦争の時のひもじさを知っている、戦争は繰り返してはならないと繰り返していた。たしかに戦争の悲惨さは味わった。しかし、幸いなことにソビエトの占領は受けなかったため、満州など一部の地域の人々を除いて、敗戦の悲惨さは本当には経験しないですんだのだと思う。だから、戦争に負けて良かったなどと脳天気な事を言っていられた。九条教徒はそういった箱庭のなかの産物である。世界には敗戦の悲惨さ、弱小国のつらさを骨の髄まで味あわされた国は多い。日本の九条教徒の方々は、そうした国の事にはあまり興味も知識もないようだ。日本が再軍備しなければ、あるいはアメリカがおとなしくしていれば平和が訪れるくらいに考えている。チベットやダルフール、ルワンダ、ボスニアなどで何が生じたのか、原因が何なのか、真剣に知ろうともしない。これらの悲劇の原因は複合的だが、力の空白による不安定が要因の一つとなっていることは確かだ。九条教徒に支持される日本のお花畑左翼政権は、無知と安易な思いこみから、自らの手で不安定化のかんぬきを開けてしまった。