道端鈴成

エッセイと書評など

予選リーグ突破

2010年06月27日 | 雑談
道端「ワールドカップ、日本勝ちましたね。」
河端「ああ。守備も良いし、2本のフリーキック3点目も実に見事だった。」
道端「色々ほめられて、なんだか面はゆいです。」
河端「おいおい。おまえじゃないよ。次はいよいよ決勝トーナメント。相手はパラグアイだな。」
道端「はい。パラグアイは強敵です。」
河端「また、それか。」
道端「いえ。スペインが残りましたから、パラグアイはいらないです。日本は頑張って、決勝でスペインと戦いたいものです。」
河端「ワールドカップの決勝トーナメント知っているのか。お調子で菅首相みたいなボケをかますなよ。」
道端「先輩。いくらなんでもズル菅と一緒にしないで下さい。別に人気取りや、お調子で言っているわけではありません。」
河端「そうだったな。道端君のはたんなるボケだからな。」
道端「ううう。」
河端「いや。すまん。今日は、政治の話しはやめておこう。」
道端「ええ。鬱陶しい政治家は脇に置いて、とりあえずは試合を楽しみましょう。」
河端「そうだな。」

ワールド・カップ

2010年06月21日 | 雑談
ワールドカップ、日本がしっかりとした組織的な守備をかためて予想外の健闘をしている。ワールドカップに入る前の不調から、チームが調子を取り戻したようだ。24日のデンマーク戦で、引き分け以上で予選通過だ。スタメンの若い選手を中心に頑張ってほしい。

ポルトガル(P)、イタリア(I)、ギリシャ(G)、スペイン(S)、それにフランスなどが不調だ。別にPIGSの経済混乱を引きずっている訳ではないだろうが。


                     
とりあえずスペインには勝ち残ってほしい気がする。

人間動物園

2008年05月08日 | 雑談
うえのどうぶつえんは、新しい展示企画として、人間動物園の開設を計画中だと発表した。第1回目を飾るのはチンプしゅしょうの生態と言動の展示の予定。レンタル料は1月八百万円で、どうぶつえん側は、チンプしゅしょうの代替として、1ヶ月間パンダをしゅしょう代行として提供することを申し出ている。一部のせいふ関係者からは、世論対策としてパンダによるしゅしょう代行を恒久化したいとの要望が出されているが、どうぶつえんがわはこれに難色を示しており、交渉は難航している模様。

Math is Easy

2007年09月09日 | 雑談
(1)ピタゴラスの定理でXをFINDせよ -> 文字XをFIND
(2)式をEXPANDせよ -> 物理的に括弧の間をEXPAND
(3)ルートの中が計算できない ー> ルートの軒先で首くくり
(4)三角関数 -> アナグラム
(5)極限をもとめよ -> 数字を横にねかせばよい

結論:数式で遊べば数学も簡単になる



補足:詩人のための情報科学

(1)キロ・メガ・ギガ:キロ・メガ・ギガ、この力強い三連の進行。確実にグレードアップしていく、確かさと力強さを感ずる。時代は、まさにキロ・メガ・ギガ。

(2)マンデルブロート集合:マンデルブロートこの優しい響き。バイオリンのくびれとふくらみ。魅惑の迷宮。そう、そこにはすべてがある。 

(3)カオス:簡潔で厳しく運命を感じさせる言葉。カオス。おまえは、おまえは、一体なにものなのだ。運命と謎の言葉、カオス。

もうだいぶ前のことで、記憶で書いているのだが、実際にこんな答案があった。あまりにも面白かったので、うっかり点を与えてしまった。

アメリカのコメディアン、世界の国々けなしまくり

2007年08月03日 | 雑談
アメリカのコメディアンConan O'Brienの世界の国々けなしまくりが、cominganarchyに紹介されてた。(翻訳は適当です。元は英文を見てください。)

中国:理由なく投獄される共惨国家。
(If you’re gonna be in prison, it might as well be for no reason.)

日本:20世紀には中国・ロシアを手ひどく打ちのめし、21世紀にはハロー・キティー・トースターを作っている不可解でキティーな国。
(Last century, you brutally defeated China and Russia. This century, you make Hello Kitty toasters.)写真はハロー・キティー・トースター。

韓国:最大の資源は石炭、これで犬に素敵な燻蒸の香り、よっ、犬食い姦国。
(Your biggest natural resource is coal, which gives dog a nice, smokey flavour.)

けなす国の多さはさすがに世界の警察アメリカのコメディアン。でも、残念ながら、アメリカと北朝鮮は無かった。それに、けなしかたがシュールじゃないというか、やや単純。こういう偏見ネタを連発でやるには、けなす方の視点の異常さもそこはかとなくコミカルに醸し出さなくては。Boratは、悪趣味だけど、そのへんが面白い。また、シュールさではモンティーパイソンとは比較にならない。ベルギー人けなし大会とか、面白かった。「ベルギー豚」とか色々あるなかで、優勝は、「単にベルギー人」だった。日本のコメディアンも身辺ネタばかりじゃ退屈だ。ドラマから政治まで韓流好みで若者のお笑い番組もやっているNHKさん、東アジア国別対抗けなしバトルでもやったら。

仙台の小学校の給食

2007年07月28日 | 雑談

April 13, 2007
一年生,給食のはじまりはじまり。

一年生の給食が始まりました。これは昨日の初めての献立です。
給食のお当番の仕事も喜んでしていました。
みんなおいしそうに食べていました。(ちょっと足りなかったかな?)
来週の献立も楽しみですね。


仙台の小学校の給食の事が、7月24日の「痛いニュース」に出ていました。眼を疑ったのですが、実際に仙台市立岩切小学校のブログの「給食室だより」を見るとそのとおりでした。昨日、確認したら「給食室だより」は消えてました。サイト内検索で調べると一つだけ残ってました。上に示した写真と記事です。いったいどうなっているのでしょうか?


まる四ヶ月もアップなしでした。仕事や雑用に追われてました。見に来ていただいた方にはすみません。メモや簡単な記事をぼちぼち書いてみます。


加治屋町:維新ふるさと館

2006年09月09日 | 雑談
河端「しばらく見なかったね。」
道端「はい。出張で鹿児島へ行ってました。行き先がちょうど加治屋町だったので、維新ふるさと館を見学しました。100メートルそこそこの町内から、西郷・大久保、大山・東郷などの世界史に残る維新、日露戦争の偉人を輩出しているのには驚きました。実際、歩いてみると本当にご近所です。」
河端「地域で長年はぐくまれてきた武士の気概、精神と薩摩藩での教育の蓄積、産業や地理的な条件などが、近代日本における時代の要請とむすびついたのだろうな。」
道端「地元の人と話しをしたのですが、西郷・大久保の頃の十分の一の気概でもあったらとか嘆息してました。」
河端「そうだな維新の頃の志士の気概は半端ではないからな。素地には命や安逸をものともしない武士の苛烈な名誉心、義務感がある。もはや我々にはないものだ。また藩校での学問の錬磨の蓄積や新しい西欧の学問への好奇心がある。そして時代の状況が、日本の再編を要求した。それに、尊皇を機軸にして答えたのが、明治維新だ。そうした大きな課題を見事に担ったということだろうな。」
道端「気概はたしかに重要ですね。フクヤマあたりが「歴史の終わり」で言っているthymosは、たんなる知でも、欲望でもない、認知を求める自尊心といったある種の自我拡張の欲求が中心ですが、西郷や大久保などには敬天愛人というように、ある種の無私の精神が基底にあります。ここでいう気概は、大きく分けると、たんなる知でも、欲望でもない、thymosで良いでしょうが、そのあるタイプということになるような気がします。仏教の影響をうけた武士道に裏打ちされた、尊皇の、無私の気概とでもいうことになるでしょうか。」
河端「なんだかややこしいな。」
道端「維新ふるさと館で勉強したのですが、生麦事件での無礼打ちから、薩英戦争、一戦まじえてから、互いに相手を認めあうような形での薩英同盟のへの流れが、いい感じで、なかなか面白かったです。梅棹のいうユーラシアの両端で並行して進化した封建制と騎士道、武士道という指摘を思い出しました。」
河端「道端君は歴史に弱いから、良い機会だったね。」
道端「維新ふるさと館は、展示も、ホログラムとロボット、遺品、解説図、など実物と視聴覚技術をうまく組むあわせていて効果的で感心しました。それに案内のお姉さんがすごく良かったです。」
河端「おいおい。結局、案内のお姉さんかい。」

海上保安庁

2006年08月06日 | 雑談
河端「いよいよ夏も本番。やっぱり夏は海だな。道端君は、海はどうだい。」
道端「はい。先日近くの海上交通センターを見学してきました。係りの方に、管制モニター表示の見方から、屋上からの展望まで、説明していただきました。単なる一見学者なのに、ずいぶん丁寧な対応でした。この人たちが海の安全を守っているのだなと、感謝の気持になりました。」
河端「そうか、それは良い経験をしたね。」
道端「もう10年以上も前になりますが、海外の日本領事館に在留届けを出しにいったときの事を思い出しました。治安上の情報もききましたが、あの時の横柄、かつ、めんどくさそうな対応は、今でも忘れられません。」
河端「まあ、全部が全部ではないだろうが、国民とは別の方向を向いて仕事をしているのだろうな。」
道端「ところで、海上交通センターは、海上保安庁の管轄ですよね。河端先輩は、海猿を知ってますか。」
河端「ああ、映画だろう。」
道端「映画の海猿LIMIT OF LOVEのクライマックス・シーン、遭難しそうになりながらの携帯によるプロポーズに、アメリカの映画館では爆笑だったそうです。私もバリーリンドンの湖での求愛シーン、あまりに明瞭にイッヒ・リーベ・ディッヒとか発音するものですから、イッヒは1格でディッヒは4格かとか、つい笑ってしまったことがあります。タイタニックで、舟から旅客がバラバラと氷の海に落ちるシーン、上海の映画館では大爆笑だったそうです。知り合いが河でワニに食べられたと笑いながら言ったという報告もあります。笑いは、解釈枠組みや価値基準、文脈に依存しますから、同じ出来事でも可笑しいか否かは、文化や個人でずいぶん違ってきます。笑いを導く出来事の認知的評価ですが、」
河端「道端君の笑い論はまたうかがうことにしよう。映画は見たのかい。」
道端「いえ、マンガの方だけです。キャラクターが結構面白くて、海上保安庁というこれまでなじみがなかった世界を知ることもできました。」
河端「マンガとはさすが道端流だな。日本は海に囲まれた国だ。海上保安庁の仕事は、海上交通の安全確保、救助活動、密航密輸対策、海上犯罪への対応、領海警備、海洋調査と多岐にわたる。特に、領海警備や紛争への対応など、海上自衛隊の行動が制約されているから、危険に身を挺しての大変な仕事だ。」
道端「そのなかで、一般の我々にも、ちゃんと説明もしてるのですね。」
河端「外務省にも爪の垢を煎じて飲ませたいな。」
道端「次の機会に、河端先輩の外交論、ぜひ聞かせて下さい。」
河端「そうだね、とくに詳しいわけではないが、前からの約束だったしな。」

甲子園の土

2006年07月23日 | 雑談
道端「いよいよ甲子園ですね。」
河端「気に入らないね。」
道端「また。どこがですか。盛夏に始まる高校球児の熱戦も決勝戦の頃は晩夏。日本人の色んな思い出の背景にある季節の風物詩です。」
河端「高校球児も蝉時雨と一緒じゃたまらんね。だいたい日本の真ん中なら名古屋あたりでやるべきだろう。それに、決勝までの連戦は高校生には酷すぎる。特に投手はそうだ。まず地方予選でベスト16程度までは絞るべきだろう。」
道端「でも、神宮の土なんてきいたことありますか。」
河端「神宮は定時制高校の野球大会の会場だよ。プールの水を記念に持ちかえる水泳選手がどこにいる。サッカー選手が芝を持って帰ったら問題になるぞ。野球だって、土の記念なんて甲子園以外ではきいたことがない。」
道端「ウィキペディアで調べてみました。「1937年の夏の大会で熊本工(熊本)は順調に勝ち抜いたが、決勝戦で敗れて準優勝に終わった。決勝戦終了後に、熊本工の投手であった川上哲治は甲子園の土をユニフォームのポケットに入れた。それから数年後、1949年の夏の大会で小倉(福岡)が準々決勝で倉敷工(岡山)に負けた後、小倉の投手であった福島一雄が甲子園の土を拾って地元に持ち帰った。これが甲子園の土第一号とされている。 その以降、高校球児たちの憧れである甲子園球場への出場の記念として、戦いに敗れた高校球児が試合後に甲子園の土を拾って持ち帰るようになった。」だそうです。」
河端「60年で年400人として、一人100グラムなら約2.4トンか。よく球場がえぐれないものだな。」
道端「試合の前に土をしこむから大丈夫みたいです。」
河端「しこみか。まあ、土をしこむ程度なら、よしとしようか

悪罵と頭突きとヘディング性脳障害

2006年07月15日 | 雑談
道端「河端先輩はワールドカップは見ましたか。」
河端「見てないよ。」
道端「私はつい見てしまいました。」
河端「しかし、ジダンの頭突きには呆れたな。」
道端「ずいぶん酷い事を言われたようですから。」
河端「サッカーでは、あの種の悪罵はよくあるとも言うぞ。」
道端「他のスポーツではありえないですね。しかも、世界最高をきめる試合でのことですから。」
河端「まあ。いずれにせよ、あんまり上品なスポーツではないな。オーストラリアなんて、足を狙って削ったりしてひどかった。」
道端「Frank Webbe博士によるとサッカーのヘディングを繰り返すと、脳障害が生ずる可能性があるそうです。長期間サッカーをしてヘディングを繰り返した選手を他のスポーツの選手と比較すると、教育レベルなどの他の要因を補正しても、認知機能が有意に低いという研究結果もあるそうです。」
河端「なんだか、ボクシングみたいだな。ヘディングドランカーとかあったら怖いな。ターゲットが視野に入ると、即、ヘディングスタートみたいな。」
道端「ヘディングは禁止すべきかもしれませんね。」
河端「それはいい。ヘディングを禁止すれば、身長差もハンディーではなくなる。日本サッカー協会は、ヘディング禁止を訴えていくべきだな。」
道端「まあ難しいでしょうね。でも、もしできたら、ジャンプの板の長さなどでのスポーツ政治への意趣返しになるかもしれませんね。ところで、河端先輩は本当にワールドカップ見てなかったんですか。」
河端「..........」

二人旅

2006年06月03日 | 雑談
  姪はまだ小学生だが、iPodminiを持っていて、いっぱしのMac Userである。私の60GのiPodに興味を持って、CDの入力をやってくれた。これまで入れていたのが、ちゃんと登録してなかったので、一挙に4G程度が消えてしまった。再度、入れ直すことになった。CDの山がなかなか片づかない。落語をほぼ全部と本の朗読を一部入れて、6G程度になったが、音楽や本の朗読の大部分などは、まだCDの山が手つかずで、積み重ねてある。
  そんなことで最近は主に落語を聴いている。名人と言われる落語家でも、それぞれ特に得手の領域があり、そこで最高の名演を残していることがよく分かって面白い。志ん生は、前に紹介した鮑熨斗や火焔太鼓、お直しなど、しっかりものの女房とすこしぬけた亭主のやりとりが堂に入って実にうまい。5代目小さんは、笠碁や気の長短、二人旅など、友人同士などの二人のかけあいが実に見事だ。志ん生の息子の志ん朝は、江戸の雰囲気、人情の名演出家といったところがあり、文七元結や唐茄子屋政談など、三人以上の登場人物がからみあう場面の描写のうまさでは群を抜いている。
  五代目小さんの二人旅は、友人同士の遊山の旅の道中の会話と田舎の飯屋での情景を描いただけだが、のどかな風景のなかで、相方の中食にしようよという繰り返しでのんびりした時を刻みながら、謎掛けや、都々逸をちりばめた会話の面白さで、見事な小品にしあがっている。飯屋の看板の濁りを読むか読まないかで、「い」はかしらだから濁らない。「ろ」はかしらの名代になることもある。「に」は濁点がつくと重いだろう。「ゆ」は朝にごらない内にはいるものだ。など、馬鹿馬鹿しい言葉遊びの連続だが、なかなかしゃれていてきかせる。二人旅は、上方落語の東旅をもとに、四代目小さんが基本を作ったもので、謎掛けや、都々逸には、「東海道中膝栗毛」の弥次さん、喜多さんの会話からとったものもあるとのことだ。帯を解いて解かせるとか、ふんどしを衣桁へ架けるとか、いざりのおならなどの、上品とはいえないネタも、小さんがやるとなんだかとぼけた味わいになる。
  のどかな風景のなかでの俳諧趣味みたいなところもある会話から田舎の飯屋での描写にうつるさまなど、二人旅には、どこか夏目漱石の草枕を思わせるところもある。夏目漱石は大の落語ずきで、3代目小さんを「天才」と評した。「東海道中膝栗毛」などにもなじんでいたと思われる。ジャンルは異なるが、草枕と二人旅には、江戸の道中ものという共通の背景があるのかもしれない。
  カナダのピアニストのグレン・グールドは、夏目漱石の草枕に傾倒し、友人などにも朗読して聴かせていた事が知られている。生涯ホテル住まいで、深夜、車を走らせ、友人に長電話をしたグールドも、自らの日々を旅の草枕として意識し、人情の葛藤の世界にたいして、旅人の眼から距離をおいて眺めようとした漱石の草枕に共鳴するものを見いだしていたのかもしれない。
  音楽CDの山の2、3割はグレン・グールド演奏の曲である。ぼちぼち音楽もiPodのなかに戻すことにしょう。

鮑のし

2006年04月04日 | 雑談
  60GigaのiPodを手に入れて、CDを整理している。音楽から落語、朗読までいくらでも入る。100枚ちかく入れてもまだ4Gigaにもならない。ひとまとめにポケットに入れておくと、歩きながらでも聴けるのがうれしい。
  そんなことで、久しぶりに落語を聴いた。志ん生の「鮑のし」は、こんなはなし。
「ちょいと人間がポーッとしている甚兵衛さん。仕事もしないで家に帰ってきて、腹が減ってしょうがないからめしを食わせてくれという。おかみさんは大層腹を立てたけれど、これからしっかり働くから食わしてくれよと頼み込まれて、仕方なく許してやる。けれど、なにしろ家に食うものなんぞありゃあしない。そこでおかみさんは、甚兵衛さんに入れ知恵をしてやった。まず山田の旦那に五十銭借り、魚屋で尾頭つきを買う。ちょうど大家のうちに嫁入りがあるから、その尾頭つきを持っていけば礼に一円もよこすだろう、そうしたら山田さんに五十銭返して、のこりの五十銭で米を買って食えばいい――。甚兵衛さんはたいそう感心して言うとおりにしたが、魚屋に行ったら尾頭つきは鯛しかない。高くて買えないから、仕方なく鮑を買って大家の家へ。ところが大家、鮑は「磯の鮑の片想い」と言って縁起が悪いとヘソを曲げ、突っ返されてしまった。」(http://zaba.fromc.com/neta/awabinoshi.html)
  火焔太鼓などと同じく、しっかりものの女房とぼんやり旦那の定番コンビである。志ん生が一番油ののった時期の録音で、酔った蟹のタテ歩きのまくらから始まって爆笑の連続。甚兵衛さんは、鯛を金魚の取り締まりと言ったり、素敵で罪のないまぜっかえしを連発する。「うけたまわりますれば」は言葉が丸まってまっつぐでない(実際発音してみると、舌が前後に動く)など、まくらの陽の手と陰の手もそうだけど、観察もするどい。わたしとお前の人称代名詞をつかった意図的なイロジカルなまぜっかえしなどは、志ん生ならではである。比喩も「おめえさんに金を貸しゃあ出しっぱなしになっちゃう。公園の水道みてえんなっちゃうからダメだ。」など、意表をついて的確だ。ぼけぶりが秀逸で、洒落ていてシュールで人情味があり、まさに絶品。だけど、歩きながら、これを聴いて一人で笑っているのって、どうなんだろう。

スポーツの意義

2006年03月13日 | 雑談
 以前、運動選手を相手にスポーツの意義を問わなければならないはめになった事がある。運動選手の気持ちを理解せずに、思考の柔軟性を見ようと質問をなまじ工夫したのがいけなかった。陸上100mの選手に「100mの世界記録なんていったって、せいぜい時速37km程度、そこらのおばさんのラッタッタでもそれ以上出すんじゃないかな?そこを35kmだ、37kmだなんて、大騒ぎして意味ないんじゃない。」と問いかけた。そうしたら、その選手は、すこし考えてから、やや不機嫌そうな声で「いやあ、それは間違っている」と言った。どうくるかと息をつめて待っていると、「それは、走り出しの時を考えていないから、だめです。最速では、時速40kmを越えます。」と断固たる口調で答えた。なかなか面白いやつだな、ポイントは外しているけど、などと思った。次は、ハンマ-なげの選手だった。室伏選手を尊敬していると言っていた。100mの選手の事があったので、すこしとまどったが、同様に「アメリカでは牛糞なげってあるらしいね。ハンマ-投げがあって、スプーン投げとか、しゃもじ投げがないのはなぜなんだろう。前に広島の宮島で、しゃもじ沢山みて、面白いんじゃないかと思ったけど。」などとやってしまった。そうしたら、キットにらみつけられ「あなたは、スポーツを愚弄しているのですが。」と詰問された。その怒りの真剣さに打たれて、もうポイントは外しているけどとか、不埒な事を思う余裕もなかった。(河端大成)

アカペラ

2006年03月06日 | 雑談
  知り合いの人に誘われてアカペラのライブを聴きにいった。
  アカペラのライブは、初めてで、ポンポンという声の伴奏みたなのも面白く、声だけであれだけ表現できるのに感心した。ビートルズのIn My Lifeを聴いていて、モンテヴェルディのマドリガルを好きだった事を思い出した。
  カーナヴァーウ(http://www.carnaval.jp/)という女性四人のグループである。すこしトリノオリンピックのカーリングのチーム青森みたいな感じもした。