道端鈴成

エッセイと書評など

Pigeon Watching:政権交代の意味が理解できない鳩山氏

2010年11月28日 | Pigeon Watching
「来年選挙かも」と鳩山前首相が早期の衆院解散に言及

菅直人首相との27日の会談で「政権交代した意義を失わせて、自民党中心の政治に時計の針を逆戻りさせたら大変なことになる。それだけはさせてはいけないという気持ちは、私や小沢一郎元代表も同じだ」と伝えたことを紹介。 (産経ニュース 11月28日)


政権交代の第一の意義は政権が致命的な失政を犯した場合に、民意によって政権を退場させられることである。第二の意義は、政権交代を経験、予期するなかで初めて、責任与党と責任野党が可能になることである。

自民党の長期政権が続いていたときには、与党としての責任を担うという予期のもとでの責任野党は存在しなかった。民主党のマニフェストは無責任野党としては問題なかったかもしれないが、与党になって、それを実施に移さなければならず、現実性がないことが明白になってしまった。マニフェスト選挙で政権をとった手前、軌道修正もできず、政治主導といいながら国家運営の経験もなかった。謙虚に学ぼうとする姿勢にも乏しい。結果生じたのが自民党批判を存在理由として、言い訳と誤魔化しに特化し、最近では居直りつつある無責任与党としての民主党の醜態であり、鳩山氏のルーピーぶり、菅氏の左翼空き缶ぶりもあって、国家と国民に取り返しのつかない損害をあたえつつある。長期政権後の初めての政権交代としては、試行錯誤として、若干やむをえなかった面もないではないが、試行の段階を越えて、錯誤の繰り返し過ぎである。思いこみだけの現実性のない考えで誤りを犯し、かつ、誤りから学べないような面々を選択した事自体が誤りだったということだ。

支持率1パーセントでも首相の座にしがみつきたい菅氏や、無責任与党を続けさせて下さいという鳩山氏は、いまだに政権交代とは反自民のことだと思っているらしい。政権交代のルールは一般的なもので、自分たちが政権について致命的な失政をしたら退場させられ、それをよしとしなくてはいけないとは思っていないようなところが、原則を把握していないのか、自己評価に欠けるところがあるのか、いずれにしても、愚かしいというか、恐ろしい。

民主党政権は普天間から尖閣、二酸化炭素排出大幅削減公約と環境税、派遣禁止、等々、外交、経済にわたって致命的な誤りを何回も犯している。その中には二酸化炭素排出大幅削減公約と環境税や派遣禁止のようにまだ法案が通っていないため誤りの被害が現実化していないものもある。これ以上、国家と国民の被害を大きくしないためには、外交、経済にわたって致命的な誤りを繰り返し、民意を失った民主党政権を退場させるしかない。それがもともと政権交代の第一の意義だった。

政権交代の第二の意義を活かすには、今後、どのような政党の離合集散と再編が行われるにしても、思いこみの現実性のない考えをふりまわす無責任野党が単に無益というにとどまらず、いかに有害な存在であるかを、政治家、国民、メディアの共通認識としなくてはならない。こころある民主党の議員は、無責任与党とはいえまがりなりにも与党を経験したわけだから、今度はその経験をふまえてルーピー、空き缶の失敗から学び、まずは責任野党としての研鑽を積んでから責任与党に参画することを目指すべきだろうし、自民党の議員も責任野党として責任与党を目指すべく、より合理的な経済政策や外交戦略とそのてだてをしっかりねらなければならない。マスメディアや国民も、今後は、昨年の民主党のような無責任野党を与党にしてしまうことの愚を繰り返さない程度には、政策へのリテラシーと見識を身につけることが求められるだろう。

誤りから学べない個人は淘汰され、それができないとその個人が属する集団が淘汰され、さらにそうした集団の淘汰もできないと、その集団が属する上位の集団そのものが淘汰されるというのが、複雑で不確実な世界のなかで生きざるをえない存在に課せられた一般原則だ。仙石氏のような弁護士的対応が習い性となっている人が失敗を言いつくろって誤魔化しても、当座の保身にはなるだろうが、誤りから学ぶことを阻害し、失敗を繰り返し、失敗の帰結を上位のレベルに送ることになるだけで、かえって誤りの害を悪化、非局所化させるだけだ。

菅氏や仙石氏など、最近は、度重なる政権の失策の言い訳に事欠いてか、情報開示と具体的な説明を回避し、歴史が評価してくれるなどの空虚な独善(鳩山氏の時計の針発言と同様、逆風の心細さにかつての左翼仲間の間では霊験あらたかだった歴史主義的な言い回しを、「進歩勢力の自分たちが保守反動勢力に道を譲る訳にはいかない、歴史の歯車の逆戻りは許されない」などと呪文のように口で唱えたくなったのかもしれない)に逃げ込んでいる。しかしこれは、引退した政治家にふさわしい種類の言いぐさだろう。菅氏や鳩山氏、それに、仙石氏、輿石氏などの社民党あがり、および同類の民主党議員など、無責任野党根性が染みついた政治家には、もはや退場を願うしかない。


Pigeon Watching:ブーメラン健在、民主党のおれたちルーピーズ政治

2010年10月17日 | Pigeon Watching
【衆院補選】初週末で党首クラス続々 北海道5区
 街宣車の上に立った鳩山前首相は「なぜこの補欠選挙が大事なのか、一言お伝えしたいと思った」と切り出し、前日に柔道選手からの引退を表明した谷亮子参院議員を例に「何事も引き際が大事」と世代交代を訴えた。さらに「今こそもっともっと強い力で、政治主導、みなさん方が主役の政治を作り出していかなければならない」と主張した。 (産経ニュース、10月16日)

鳩山氏の「何事も引き際が大事」には、思わず吹いてしまった。この人、何か脳に欠損があるのではないのだろうか。ルーピー賞に引き続いて、ブーメラン失認とか、鳩山氏にちなんだ国際的な名称があらたに誕生しなければよいが。ルーピー賞は、鳩山氏の1年間の治世を記念して「組織による最もまぬけな行為」に対して与えられる国際的な賞で、今年度はエジプトのムバラク大統領が受賞した。ただ、ムバラク大統領の受賞理由は国際会議での自分をやや中心にもってきた新聞における写真の偽造程度で、共産全体主義国家(国家社会主義も含む)における歴史写真の偽造に比べるといかにもスケールが小さいし、共産全体主義国家における歴史偽造のスケールは望めないにしても、例えば小沢一郎から小澤一郎への領収書などにくらべると、常識的というか、意表をついたインパクトが弱い感じがするのは否めない。

ルーピー賞が鳩山氏の精神に基づくものであるなら、単なる不祥事などではなく、国際社会の常識を越えた意表をつくような「組織による最もまぬけな行為」が選ばれるべきだろう。この意味で、尖閣問題における民主党の空き菅・柳腰仙石のコンビの宥和による侵略の追認・既成事実化と国益、国民無視の対応ぶりは、中国の侵略行為を仙石氏の言う柳腰外交でむかえいれ、空き缶がその脇でカラカラなり、偽装工作船に敬語を使うは、国民の知る権利を無視するは、周辺諸国を落胆させたりと、定石の侵略をしかけてきた中国も肩すかしをくらったのではないかと思えるほどのルーピーぶりで、来年度の最有力候補だろう。もちろん、鳩山氏も昨年度からの基地問題の迷走で要となるアシスト役をし、その後も海外で前首相としておだてられ国民へのつけをせっせと積み重ねているが、本家ルーピーの鳩山氏は別格だろう。こうしてみると民主党政権は、元祖ルーピー・ブーメランの帝王、空き缶・ズル缶、外柳腰・内恫喝とルーピー政治家の宝庫である。こうしたルーピーズの治世のもとに生きるまともな国民にはたまったものではないが。

「畏友、「柳腰さん」との対話・予算委質疑について」 (阿比留ブログ 10月17日) 
丹念に仙石氏の発言を紹介している。鳩山氏に劣らないブーメランぶりである。天然ではなく裏表がある人のようだから、「これはもうただのウソつきのレベルです。」かもしれないが。


Pigeon Watching:Good bye Loopy お花畑政権から管理政権へ

2010年06月06日 | Pigeon Watching
鳩山氏が首相を辞任した。これまでの迷走と政治資金問題の責任をとってというより、参議院選惨敗の見通しにあわてた議員と社民党の連携プレーによって、退陣を余儀なくされたというところだろう。民主党の両院総会で辞任のスピーチは行ったが、退陣の記者会見は拒否した。Good bye Loopy。色々言われてつらかっただろうが、まともな日本人にはもっとつらくいらだたしい8ヶ月だった。鳩山氏には政治の外の世界で良い人生を送ってほしい。幹事長を辞任した小沢氏にも、Good bye Dirty Valleyといいたいところだが、いったん伏流水になっても、菅の中を通って、また表にどろどろ出てきそうでうっとうしい。

新首相は菅直人氏に決まった。世襲でママから子供手当をもらっていたぼんぼんとは違って、たたき上げの市民活動家出身である。お花畑政権とはひと味ちがった政権運営が期待できるだろう。色々言ったあげく語尾を「思い」でコミットメントをあいまいにするのではなく、「ある意味」で色々ぐちゃぐちゃ言いながら我田引水するとか。民主党は9月に党首選が予定されているので、参議院選挙向けの選挙管理内閣だとの声もあるが、本人は持論を実現すべく本格政権を目指すだろう。で、持論だが、二酸化炭素排出90年度比25%削減を推進してきた立場だし、日産のゴーン氏による改革を批判したり(日産がそのまま赤字を積み上げ、最終的にJALのようになれば良かったのだろうか)、第三の道だとか、市民活動家経験、労組支援の背景で、独自の経済理解に基づいて、増税をして福祉に回したり賢く公共投資を行えば日本経済が成長力をとりもどすと本気で考えているらしい。菅氏による社会主義的管理経済路線の選挙管理内閣というところだろうか。

Fiction watching: 「参院選、勝てば首相退陣」 民主圧勝の見込み

2010年06月02日 | Pigeon Watching
「参院選、勝てば首相退陣」 民主圧勝の見込み

 夏の参院選での公約作りを進めている民主党選挙対策本部は、このまま鳩山首相が続投する場合、「首相の退陣」を最優先公約に掲げる方針で一致した。各種メディアの世論調査によると、ここ最近首相の支持率が軒並み20%を切る結果が出ており、あえてこの不人気を活用する作戦だ。

 民主党関係者は「退陣を公約にすれば最低でも改選議席の過半数61は超える。うまく行けば100議席を狙えるかもしれない。」と、圧勝の見通しを明らかにした。また別の関係者も「首相は政権公約を片っ端から反故(ほご)にしてきたが、選挙後、公約どおり退陣することで、最後の最後で初めて国民との約束を果たすことになる。」と話した。

 鳩山首相批判の急先鋒にたっていた野党の某議員は、民主党は選挙のためならなんでもやると思っていたがまさかここまでやるとはと、奇策に裏をかかれショックを隠せないようだった。一方、政治評論家M氏は、「首相の退陣」だけでは弱い、民主党圧勝につながるかは疑問だ、首相の議員辞職、小沢氏の国籍離脱、(以下略)などの公約も加えると、インパクトがあり圧勝は間違いないだろうがと、やや慎重な意見を述べた。

Pigeon Watching:日本の鳩も拘束してくれ

2010年05月30日 | Pigeon Watching
パキスタンのスパイ?インド警察がハトを「拘束」(5月30日 AFP)
インドのメディアは28日、同国警察が厳重な監視態勢下でハト1羽を拘束中だと報じた。警察によると、隣国パキスタンのスパイ作戦に関与していた疑いがあるという。

こんな総理かなわん!(産経ニュース5月27日)
鳩山由起夫首相の尖閣諸島帰属問題意識について(極東ブログ5月28日)

Pigeon Watching:2010年宇宙人の旅

2010年05月30日 | Pigeon Watching



鳩山由紀夫首相の嘘(極東ブログ5月23日)

「現行案戻らず」鳩山首相が強調(毎日新聞5月25日)「私が申し上げたのは現行案としての辺野古は無理だと(いうことだ)」と釈明した。首相は政府方針について「現行案に戻るということではない」と強調。「環境に配慮し、住民の安全を考えなきゃならない。米軍の運用上の問題も含めて、満たされるものを見いだしていく中で、最終的に辺野古周辺となった」と説明した。

一方防衛大臣は、鳩山首相の苦肉の釈明(嘘)をあっさり否定するような発言。

5月29日の北沢防衛大臣の発言(阿比留瑠比ブログ5月30日)「普天間飛行場を外に出し、さらに嘉手納基地から南の米軍基地を全部返還する。前政権のものは極めて良い内容になっている」

民主「努力重ねた」自民「二枚舌で愚弄」、普天間飛行場移設問題基地の町選出議員ら(神奈川新聞5月28日)
小泉氏は「この8カ月を思い返すと、結局は『自民党憎し』の思いがのぞく。『自民党の案以外でなければならない』とのこだわりが現政権にあった」と指摘。「感情におもねり、いきなり現行案を除外した対応自体が間違いだった」と岡田克也外相らを追及した。

今回の事態をもたらした要因としては、鳩山氏の防衛と国際関係に関する無知と無定見、党利党略優先などが上げられる。怖ろしいのは、これらが鳩山氏に限ったものではなく、民主党を中心とする日本の政治家に高濃度で共有されていることである。


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【フクアン】
出世魚。シアン、セイフアンなどと名前を変え、最後にゲンコウアンとなる。
回遊魚であり、8月ごろまで辺野古沖で過ごした後、県外に出て鹿児島や大阪などを回った後に
テニアンやグアムなどを回遊し、5月下旬に辺野古沖に戻ってくるという。

Pigeon Watching::民主党の政治主導と宮崎口蹄疫被害

2010年05月17日 | Pigeon Watching
宮崎県の口蹄疫感染による被害が深刻な状況になっている。口蹄疫は2000年にも宮崎と北海道で発生したが、その時は大規模な感染にいたる前にくいとめられた。今回は初期の対応が適切ではなく、封じ込めに失敗している。

消毒薬の手配も地元農協や協会などが行うという状況のなか、東国原宮崎県知事が上京し、赤松農水大臣に口蹄疫対策の政府支援を求めたのは、4月27日である。ところが、赤松農水大臣は、4月30日に鳩山首相と一緒に受ける予定だった自民党口蹄疫対策本部からの申し入れをキャンセルし、5月8日までの中南米諸国への外遊の旅へ出発してしまった。赤松農水大臣が宮崎県の県庁を訪問したのは5月10日であり、現場の視察は行っていない。

さらには、14日の閣議後会見では、「宮崎県で口蹄(こうてい)疫の感染が拡大していることについて「東国原英夫同県知事らが、口蹄疫が今後一段と広がった場合、一定地域内に限り感染していない家畜を含め全頭殺処分する可能性を指摘している」ことに関し「健康な家畜を殺すのはどうなのか。人の財産権を侵すことは慎重に考えないといけない」と述べた。」など呑気で無責任なことを言っている。感染症の恐ろしさと地域の畜産が壊滅し、それが空間的時間的にさらに広がるという状況の現場で必死にダメージコントロールしようと苦闘している人のことがまるで分かっていない。

5月17日になって、ようやく政府も重い腰をあげ、口蹄疫拡大阻止へ国が対策本部を立ち上げた。早急な感染拡大の終息を望みたい。しかし、すでに被害は拡大してしまった。そして、ある程度広がってしまうと完全な押さえ込みには時間がかかるだろう。

政治主導と言いながら、迅速な対応を阻害した赤松農水大臣の責任は免れない。北沢防衛大臣の無知・無責任と良い勝負だ。しかし、トップにいるのが無責任の権化、鳩山首相なので、責任を認めることはないだろう。専門知識や責任を伴わない政治主導は国民に被害を与えるだけだ。

しかし、口蹄疫がなぜ宮崎県に発生してしまったのか?昨年から口蹄疫が発生している韓国京畿道州抱河市西域から持ち込まれたという説がある。

今年の1月にJICAを通じて熊本の酪農家に韓国からの研修生が来ることになったが、研修生は昨年から口蹄疫が発生している韓国京畿道州抱河市西域からなので、熊本の酪農家はこれを断った。そこで、 宮崎2区のJICA出身の道休誠一郎議員が地元宮崎での受け入れを要請。 宮崎のある程度の規模の所は当然断ったが、最終的に、都農の水牛チーズ農場が受け入れた。この農場も初めは断ったが、この農場立ち上げの時、国からの補助を受けており、道休議員 に押し通される形で受け入れた。 この農場では、2月半ば頃から原因不明の下痢・乳量の低下・流産が多発。獣医にも原因が解らず、検体 を取って動衛研で検査。3月半ばに口蹄疫の疑いが判明。しかし、水牛には抵抗性があり 発症はなかった。 4月10日にこの農場の近くの和牛農家で口蹄疫と疑われる症状が発生。動衛研で検査した ところ口蹄疫と確定。 20日に口蹄疫発生と発表。

感染経路についてはより詳細な疫学調査が必要だが、感染を警戒する畜産農家に対して、民主党の道休誠一郎議員が口蹄疫感染地域からの研修生受け入れをプッシュしたことは事実だろう。韓日友好のためなのか、日本を開くためなのか知らないが、感染を警戒する畜産農家に対してリスク受け入れを執拗に強いること、これも民主党ご自慢の政治主導なのだろうか?

Pigeon Watching:沖縄訪問

2010年05月05日 | Pigeon Watching
鳩山首相が5月4日に沖縄を訪問した。何を今更という感じだが、防衛大臣も外務大臣も、沖縄担当大臣の同行もなしの単身での訪問だ。

かんべい氏は5月4日の日記でこう書いている。

○鳩山さんは今日、総理大臣として初の沖縄入りとなりました。文字通りの単身、という点が気になります。本当であれば、外務、防衛、沖縄担当の3大臣くらいは雁首をそろえて、一同神妙に沖縄に同行すべきと思うのですが、岡田外相はアフリカ、前原沖縄担当相はベトナムに行ってしまっている。この間、官邸とはどういうやり取りがあったのか。岡田さんや前原さんは、すでに気持ちは「5月政局」後に飛んでいるのではないか、と疑いたくなります。

○おそらくこの謎解きは簡単で、鳩山さんもこの連休はNPT見直し会議のためにニューヨークへ飛ぶつもりだった。でも、5月末まで日にちもないから、そろそろ沖縄入りしておこうか、と急に決めたのでしょう。いかにも「アリバイ作り」という感じで、この辺の段取りの悪さがいかにも鳩山政権です。「もっと早く行っとけよ」、あるいは「わざわざ観光客で混む時期に来るなよ」と思いますがな。いかにも自分のことだけで手一杯で、他人のことまで気が回らない、といった風情です。

○どうやら今の官邸や与党内には、鳩山さんを支えようとしている人がほとんど居なくなっている。たしかに「普天間問題は自損事故」(佐々木東大名誉教授)であるから、周囲から人が去っていくのも分からぬではない。しかし、このまま皆で生ぬるく見守って、5月末まで総理大臣を裸の王様にしていていいのか。ちゃんと引導渡して、政府としての格好をつけろよ、と歯がゆく感じます。

鳩山氏の沖縄での発言も、明確な公約違反の誤魔化しの試みなど相変わらずの鳩山流だったが、抑止力に関する自己のお粗末な認識のトホホな追認など、愚直を自認し、なにがし得心するところでもあったのだろうか、あっけらかんと率直になった感もあり、それはそれで認めたいが、その分、政治家としての底が割れているのをあからさまに露呈していて、愚かな私を慈しむのは、政治家としての責任をとって引退してからにしろよ、愚かな指導者の紆余曲折と試行錯誤に翻弄されるのは国民として迷惑だからと言いたくなる。

沖縄生活の経験があり基地問題にも詳しいfinalvent氏は5月5日の記事で鳩山首相の発言を紹介し論評を加えている。

Pigeon Watching:また選挙鷺の季節がやってきます

2010年04月26日 | Pigeon Watching
<選挙前>↓に向かってさそう



民主党:良い空模様ですね。
有権者:民主党って信用できるのかな?
民主党:もちろんです。
有権者:民主党は韓国、中国の息がかかっている?
民主党:絶対にありえません。
有権者:鳩山、小沢はもし秘書が有罪なら政治家としての責任とるべきだよね。
民主党:当たり前です。
有権者:在日に選挙権をあげたりする?
民主党:一部にはそう言う人もいますが、そんなことは決してありません!
有権者:色々言っているけど、財源はちゃんと確保されてるんだよね?
民主党:当然です!
有権者:投票した人たちを裏切ったりする?
民主党:いいえ、それはありません。
有権者:景気をよくして雇用も働く人の所得も増やすんでしょ?
民主党:ええ。どんどん増やしますよ!
有権者:赤字国債は発行するの?
民主党:そういう国にしないのが私たちの政治理念です。
有権者:日本人が住みやすい国にしてね。

<選挙後>↑に向かって居直る

Pigeon Watching::国よりも党が大事

2010年04月17日 | Pigeon Watching
ポーランド国葬に江田議長派遣方針

政府は16日、政府専用機の墜落事故で亡くなったポーランドのカチンスキ大統領の国葬に、江田五月参院議長を代表として送ることを決めた。外国首脳の葬儀には、首相経験者らを送るのが通例だが、「自民党の人に頼むわけにもいかない」(首相周辺)。
朝日新聞 4月17日

江田五月参院議長の派遣も噴火の影響による航空便の都合で見送りらしい。

ポーランドという親日的な国に対して礼を失する行為だ。鳩山内閣はサウジでも身内の都合で同様の非礼を行っている。国益よりも党益や面子の優先は民主党の一貫した姿勢のようだ。実際、鳩山首相は犯罪よりも反党行為に厳しく対処すべきだと明言している。普天間の右往左往も要するに複数の条件を満たしてぎりぎりで成立した自民案ではいやだということで、自縄自縛になっているにすぎない。アフガン沖での給油活動の中止も同じだ。その埋め合わせに巨額の援助をするはめになった。

こうした党利党略優先を恥ずかしいと思わないでいられるのは、権力を委託されているのだという自由主義的な感覚が弱くて、進歩的な自分達の党が理想を実現させるのだから党優先は許容されるとする左翼全体主義的な発想がまだ頭にこびりついているからだろう。時代遅れの破産した考えを思考レベルで排除できない人が権力の立場にあることを排除できない国は時代遅れの間違えた考えと運命をともにせざるをえない。日本がそうならないためには、鳩山内閣の中心メンバーの思考の変革は無理だろうから、時代遅れの破産した考えを抱いた鳩山内閣を除去するしかない。それができないと日本自体が淘汰の対象になるだろう。

Pigeon Watching::友愛脳とその政治的帰結(2)

2010年04月16日 | Pigeon Watching
(2)友愛脳は自分の思いで都合良く納得してしまい他者の意図や感情を理解しようとしない

大人は通常の場合には不快感やネガティブな意見はあからさまに言わずにそれとなく態度で示したり、間接的に表現したり、社交辞令のオブラートに包んで伝達したりする。外交は面子と腹の探り合いの世界だから、意思表示はさらに間接的でわかりにくいものになる。

鳩山首相には、相手がネガティブな意見をあからさまに示さない場合、それを自分の願望する方向に曲解してしまう傾向があるようだ。

昨年末のコペンハーゲンでの「『よし、分かった』という思いをいただいた」と思いこんだのではないかの一件の記憶は新しい。

先日のワシントンでのオバマとの会談も似たようなものだった。公式会談もできずに食事前の簡単な話だけで(イラン制裁への同調の言質だけはしっかりとられている)冷遇はあきらかなのに、先方からネガティブな態度は示されなかったと主張している。

急激な支持率低下についても国民の励ましと受け止めたいなどと述べている。

枚挙にいとまがない。めぐまれた環境で育ち、ママが失敗の尻ぬぐいをしてくれ、責任回避と言い訳が性となった63歳児の承認妄想とでも言えるものかもしれない。被害妄想とは違って当人の主観世界では幸福なのかもしれないが、こういう人を指導者として戴く国民は不幸である。

Pigeon Watching:クルクルパー(Loopy)呼ばわりされた首相

2010年04月16日 | Pigeon Watching
「哀れでますますいかれた鳩山首相」…米紙酷評

極東ブログにコラムの対訳が出ている。不愉快だが根拠がないとはとても言えない。こんな人物を一国の指導者としていつまでも許容していると日本人も同類に見られてしまう。ママに自らの不倫結婚の尻ぬぐいをさせて平気だった、毎月巨額の脱税子供手当をもらって全く知らなかったと平然として言うご本人の資質は修正不能だろう。支持者、擁護者の責任である。これ以上このお坊ちゃんが国民につけをまわすのを放置しないよう、国民をユキオ氏の巨大な粗相の尻ぬぐい役にさせないよう、出来るだけ早く鳩山政権を終わらせ、まともな政治を回復させるようにしなくてはならない。


付録:これで貴方も総理大臣?
3分で出来るルーピー度チェック

1.金星人に会ったことがある          (はい/いいえ)
2.太陽を食べるのが好きだ           (はい/いいえ)
3.お母さんから月1000万以上お小遣いを貰っている(はい/いいえ)
4.困ったときは自民党のせいにすれば良いと思う (はい/いいえ)
5.公約は破るものだと思っている        (はい/いいえ)
6.あても無いのに「トラストミー」と言ってしまう(はい/いいえ)
7.国というものが良く分からない        (はい/いいえ)
8.どんな批判も自分への叱咤激励に聞こえてしまう(はい/いいえ)
9.無視されるのは存在感があるからだと思う   (はい/いいえ)
10.日本は日本人だけのものではないと思う    (はい/いいえ)

「はい」の数が
0、1個:一般人レベル
 貴方はルーピーとは無縁の一般国民です。ひたすら税金を払い続けて下さい。
2~4個:党員レベル
 貴方にはややルーピーの傾向が見られます。党員の資格があります。
5~7個:議員レベル
 貴方のルーピー度は民主党のモブキャラ議員レベルです。
8、9個:大臣レベル
 貴方のルーピー度は鳩山内閣の大臣レベルです。
10個:総理大臣レベル
 おめでとうございます!貴方は総理大臣クラスの真性ルーピーです。
 

Pigeon Watching::友愛脳とその政治的帰結(1)

2010年04月12日 | Pigeon Watching
(1)友愛脳には他国の対立関係をリアルに表象できない

 昨晩は、ポーランド大統領機墜落、緊迫するタイ情勢などへの対応に追われました。
「カチンの森事件」の追悼式典への大統領の強い思いが、この悲劇につながったのでしょうか。 あらためて、ポーランド大統領をはじめ亡くなられた方々に追悼の意を表したいと思います。
鳩山首相4月11日付け囀り


「カチンの森事件」はポーランド、ロシア両国間に刺さった棘である。鳩山首相の発言は両国間の棘にまつわる苦い感情を再燃させようとしているかに見える見事な無神経ぶりである。ポーランド側からすれば、我らの大統領の追悼式典への強い思いがなければ事故にならなかったとでもいいたいのかと感じるだろうし、ロシア側からすれば、大統領の追悼式典への強い思い、要するに過去のロシアの残虐行為への思いが、また新たに不幸な事故につながったのかと嫌な気持ちになるかもしれない。いずれにせよ、余計な事は言わずに、単純に追悼していれば良いものを、不幸な事故と今でも両国の棘になっている虐殺を妙な形でつなげたために、当事者の神経を逆なでするような、公人としてはありえない発言となっている。こうした無神経な発言が出てくる背景には、鳩山首相には他国の利害対立などを的確に理解し、その把握の上で自分の国のポジショニングを考えながらの発言ができないためだろう。古来の合従連衡以来、他国の利害対立の的確な把握とその認識に基づく介入は外交の要である。鳩山氏の友愛脳は外交には全く向いていない。