日々のつれづれ(5代目)

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【本】 北見俊夫著 「川の文化」(講談社学術文庫)

2019-12-16 07:07:51 | 本・映画・展覧会
 陸上交通機関が発達整備される以前、人や物の交流は川もしくは海沿いに行われていた。そのため、文化の伝播もそのルートに沿って拡がった。本書は、近代の北上川や利根川などを舞台とし、川に沿った文化の展開を史料や伝聞から解説している。

 全国総ての河川体系での調査は大変なので幾つかの題材にしか過ぎないが、離れた地域で似たような方言がある一方で、すぐ山向こうなのに全く違う言語体系だったり、川に関連した風習があったりなかったり、民俗学的に興味深い内容だった。ただ、書きぶりが堅く「読ませる」風であればもっと楽しめたと思う。そこは読者が関心を持ってどれだけ己の想像力を働かせるかに依存するのかもしれない。

 2019年11月21日 出張先アフリカのホテルにて読了
コメント
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