すんけい ぶろぐ

雑感や書評など

スパイク・リー「インサイド・マン」

2006-11-15 22:37:10 | 映画評
アメさんの映画は、脇役以上に、どうでもいいエキストラの演技が上手だ。詰まるところ、映画の〝層〟が厚いってことなんだよな


超映画批評で、高評価を得ていた「インサイド・マン」。見てみました。

超映画批評と感想は、どうしてもかぶってしまいます。

過剰なドンパチや、無駄なエロシーンは皆無。
でありながら、次々と起こるアクシデント・イベント・秘密の暴露で、物語全体は、常に緊張を強いられており、見ている者を、グイグイ映画に引っ張り込みます。

「大人の娯楽」という言葉が、ぴったし当てはまる作品です。


しかし、ネタバレになるのだが、最後の最後まで、犯人の犯行動機が、私怨なのか、単なる金銭目的なのか明かされず。

だからこそ、良質な娯楽となったことは否めないのですが、それが作品を薄くしているのも事実。

監督は、「エンターテイメント」を主軸に置いたのだから、そこは割り切って、切り捨てたのでしょうけど。

そもそも、これだけ密度の濃いストーリーに、さらに主人公の過去や内面を盛り込んだら、二時間で収まらないか、展開に無理が出てしまうのだろうから、これはこれで、成功なんでしょうね。


インサイド・マン

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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