別に遠赤外線というものが謎というわけではないんだけど(赤外線のもうちょい波長の大きいやつかにゃ)、それを売り物にしているのが今一分からんでつ。
「遠赤外線を発生させる」とか言うのを売りにしているものがあるわけですが・・・。
ええと、
シュテファン=ボルツマン定数(Stefan-Boltzmann's constant)というのがあって
黒体の表面から、単位面積、単位時間当たりに放出される電磁波のエネルギー I とその黒体の絶対温度 T との間に成り立つ、
I=σ・T^4
という式のσが、シュテファン=ボルツマン定数だお。
これの黒体というのは、外からやってくるあらゆる波長の電磁波を吸収する物体なわけでつね。
実際には、厳密に言うとそんなものはないんだけど、それぞれの物質はいろんな波長の電磁波を吸収するわけでつね。
そうするとエネルギーがたまっちゃうわけでつが、電磁波を放射もするわけでつね。
世の中持ちつ持たれつなわけでつ。
さてその放射する電磁波のエネルギーに関する式が上記のものでつね。
で、その放射なんだけど、特定の波長だけを放射するわけではなくて、まあ非常に広範囲の波長の電磁波を放射するわけでつ。
もちろん、どの波長も一定ではなく、ウィーンの変位則(ヴィーン変位則ともいう)というのがあって、
ある物質から1番強く放射される電磁波の波長は、その物質の温度(絶対温度K)と反比例するぞ、ということになっているようだ。
さて、そこで、太陽は約6000Kぐらいなので、太陽から放射する電磁波ではだいたい500nmぐらいの波長が1番強い。それはつまり可視光線あたりの波長でつ。
地球の場合、平均がだいたい300K(27℃)ぐらいなので、温度が太陽の20分の1だから、波長は、500nmの20倍ぐらいのところが1番つよくなるのらね。
さて、その太陽にしても可視光の波長だけではなく、赤外線や遠赤外線も放射しています。
地球も同様。
地球上にある物質も、だいたい平均して地球と同じ温度だろうから、放射する電磁波も似たような波長が強くなる。
つまり、特定の物質が特に遠赤外線を強く放射するというのは、ないということだ。
もちろん、電気的に特定の波長を強調することは出来るけれども。
ところが、遠赤外線を発生させる、というのを売り物にしているものって、別に電気仕掛けではないですよね。大抵。
靴下とか絶対電気入っていないと思う。
さて、物質によって、電磁波をよりよく吸収したりしなかったりということはあるわけで、電磁波を吸収すれば、放射量も多くなる気がする。
そうすると、遠赤外線というわけではなく、とにかく電磁波をよく吸収する物質が遠赤外線を多く放射することになりそうだ。
人間の体に直接触れるものの場合、人間の温度(普通は体温というけどw)を考えれば人間から放射される電磁波は赤外線が強いのだから、赤外線あたりの波長をよく吸収する物質が、遠赤外線をたくさん放射することになりそうだ。
まあ、必ずしもそうは言い切れないけどね。だいたい。
そうすると、単純に黒いものがいいような気がするけど。備長炭を体に貼り付けて過ごすとか。
そこらへんのことを詳しく知っている人はいませんか?
てか、そもそもどのくらい効果があるのかな。いいことあるの?
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