先日、1956年のハンガリー動乱を描いた映画『ブダペスト市街戦1956』(監督:ジェルジ・ソマジャ、2007年ハンガリー映画、写真)を見ていましたら思いがけない場面を発見しました。それは「肋骨レコード」を製作する場面でした。皆さんは「肋骨レコード」って何だかご存知ですか?それは1950年代のソ連東欧諸国で、西側のロックやポップスなどのレコードを病院のX線(レントゲン)フィルムを丸く切り取った材料にコピーしたもののことです。撮影済みのX線フィルムですから、人間の肋骨や背骨などが写っている訳です。それで「肋骨レコード」という名前が付いたとか。当然、それらは違法コピーで著作権も何もあったものではありません。しかし半世紀前のソ連東欧の若者の間で、プレスリーや(上記の映画の中では)チャック・ベリーの肋骨レコードは飛ぶように広まったそうです。総数で数百万枚もコピーが作られたとか。
私は高校生の頃、中公文庫『世界の歴史-現代 人類の岐路』の中で肋骨レコードの存在を知り、それ以来30年以上にわたって「どんな代物だったのだろう?」と疑問に思っていましたが、上記の映画を見て良く分かりました。コピー機がどんなものかも分かりました。肋骨レコードは、つまりソノシートのようなものでした。ソノシートと言っても、もう40歳代以上の方でないとどんなものか想像もできないでしょうね。柔らかいペラペラしたプラスチックのレコードです。いわゆるドーナツ盤のサイズで45回転で再生したと記憶しています。私は小学生の頃ソノシートで「オバケのQ太郎」とか「名犬ラッシー」などの主題歌を聞いた記憶があります。
ちなみに次のサイトに肋骨レコードの詳しい記事があります。肋骨レコードのコピー機は元々第二次世界大戦の独ソ戦でソ連の対独プロパガンダ(スターリンのアジ演説など)を録音したソノシートを大量にドイツ領内に空中投下するために使われていたとか。といった興味深い史実が紹介されています。
URLはこちら⇒http://www11.ocn.ne.jp/~fj4u/BC10020.htm
旧東側の若者達は、そうまで苦労して西側のロックやポップスを聞きたかったのだなあと改めて思いました。
ハンガリー動乱を描いた映画は「君の涙ドナウに流れ」(2006年・ハンガリー)が有名です。こちらの主人公がオリンピック選手と一種のエリートであったのに対して上記の映画は街のごく普通の十代の少年達でした。どちらも興味深い映画でした。
私は高校生の頃、中公文庫『世界の歴史-現代 人類の岐路』の中で肋骨レコードの存在を知り、それ以来30年以上にわたって「どんな代物だったのだろう?」と疑問に思っていましたが、上記の映画を見て良く分かりました。コピー機がどんなものかも分かりました。肋骨レコードは、つまりソノシートのようなものでした。ソノシートと言っても、もう40歳代以上の方でないとどんなものか想像もできないでしょうね。柔らかいペラペラしたプラスチックのレコードです。いわゆるドーナツ盤のサイズで45回転で再生したと記憶しています。私は小学生の頃ソノシートで「オバケのQ太郎」とか「名犬ラッシー」などの主題歌を聞いた記憶があります。
ちなみに次のサイトに肋骨レコードの詳しい記事があります。肋骨レコードのコピー機は元々第二次世界大戦の独ソ戦でソ連の対独プロパガンダ(スターリンのアジ演説など)を録音したソノシートを大量にドイツ領内に空中投下するために使われていたとか。といった興味深い史実が紹介されています。
URLはこちら⇒http://www11.ocn.ne.jp/~fj4u/BC10020.htm
旧東側の若者達は、そうまで苦労して西側のロックやポップスを聞きたかったのだなあと改めて思いました。
ハンガリー動乱を描いた映画は「君の涙ドナウに流れ」(2006年・ハンガリー)が有名です。こちらの主人公がオリンピック選手と一種のエリートであったのに対して上記の映画は街のごく普通の十代の少年達でした。どちらも興味深い映画でした。