尖閣諸島沖中国漁船衝突事件で中国政府は異様なまでの対日強硬姿勢を取っています。私が思うに中国政府の強硬姿勢は、今年中国がGDP(国内総生産)で日本を追い抜き、米国に次いで世界第二位になったことと無関係ではないと思います。目覚しい経済成長、北京オリンピックと上海万博の開催で、中国は今や発展途上国から「先進国」へと変貌しつつあります。子どもが成長していく過程で発熱することがあり、これは知恵熱と呼ばれています。中国国民と政府は国を挙げて先進国へと成長していく過程の知恵熱に浮かされているように見えます。そこへ領土問題という彼らにとってセンシティブな問題が降って湧いたわけです。中国は1840年の阿片戦争以来、1949年の中華人民共和国成立まで100年以上にわたって日本を含む欧米先進国の侵略にさらされ、国土と国富と国民の生命を簒奪されてきました。特に最後の15年間の日本の侵略行動を記憶している中国人はまだ大勢生存しています。そういう記憶が「知恵熱」に浮かされた中国国民・政府のナショナリズムに火を点けてしまったのでしょう。だからこそ今こういうことが起こっているのではないでしょうか。「中国は大国になった。何を日本に遠慮することがあろうか」と。私達の日本も戦前こういう知恵熱に浮かされて中国・アジア諸国を侵略したのでしょう。
こういう相手にはどう対処したら良いでしょうか。発熱しているのですから冷ましてもらうしかありません。冷ましてもらうには、少なくとも中国政府に自国は先進国になったのだというということを自覚してもらうしかありません。20世紀前半の辛亥革命後の国権回復運動の時代ではないのだと。どう自覚してもらうかですが・・・(続く)
こういう相手にはどう対処したら良いでしょうか。発熱しているのですから冷ましてもらうしかありません。冷ましてもらうには、少なくとも中国政府に自国は先進国になったのだというということを自覚してもらうしかありません。20世紀前半の辛亥革命後の国権回復運動の時代ではないのだと。どう自覚してもらうかですが・・・(続く)