博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

千の丘ラジオ局

2016年02月14日 | 時事

(昨日の続きです) 

  同じ朝日新聞の報道によりますと、高市氏はご自身のfacebookのコラムで「放送法も電波法も、キー局と呼ばれる大手テレビ局だけではなく、地方のケーブルテレビ局や小さなエリア対象のラジオ局にも関係する」と主張。そのうえで、放送法第4条に抵触する具体例として、「テロリスト集団が発信する思想に賛同してしまって、テロへの参加を呼び掛ける番組を流し続けた場合には、放送法第4条の『公安及び善良な風俗を害しないこと』に抵触する可能性がある」を挙げたそうです。

ソースです ⇒ http://www.asahi.com/articles/ASJ2C6TSRJ2CULFA00T.html

 全国ネットの放送局だけでなく、地方のケーブルテレビ局や小さなエリア対象のラジオ局も取締りの対象とすると発言している点は要注目ですが、驚いたのは「テロへの参加を呼び掛ける番組を流し続けた場合」を規制の事例に挙げていることです。TBSとかフジテレビとかといった放送局が「テロを呼びかける」ってありうることなのかという当然の疑問は置いておくとしても、放送局がそんな呼びかけをしたら放送法以前に刑法の内乱罪の対象になるのではないでしょうか。

 しかし私はこの記事を読んで22年前にアフリカで起こった悲劇を思い出しました。1994年のルワンダ大虐殺です。最大で100万人ともいわれるツチ系国民の犠牲者を生んだこの悲劇は、同国の独立系ラジオ局である千の丘自由ラジオテレビジョン(RTLM 上の写真です)からフツ系民衆に蜂起してツチの「ゴキブリ」を殺すよう訴え虐殺が広まった原因の一つとされています。

こちらでその放送の録音を聴くことができます ⇒ https://www.youtube.com/watch?v=QJV5fKwFqP8 

NHKスペシャル 「なぜ隣人を殺したか〜ルワンダ虐殺と煽動ラジオ放送〜」(NHK総合テレビ 1998年1月18日)

上の写真のソースです ⇒ http://www.mobypicture.com/user/kigaliwire1/view/9154021

 高市氏はこういう事例を念頭に置いて上記の発言をしているのであれば多少は理解もできるのですが、上記記事のソースであるfacebookを見てみたのですが、特にそのような記述は見られませんでした。

 そうしますと、なぜ今、高市氏がこのような発言をするのかという理由ですが、7月予定の参院選に向けて現政権に批判的な放送はしないように国内ジャーナリズムに対して圧力をかけているという解釈がありうると思うのですが、皆さんはどう思われますか。


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