博多住吉通信(旧六本松通信)

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金星探査機「あきつき」が通信途絶

2024年05月31日 | 宇宙開発・天文
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の発表によりますと、2010年に打ち上げられ2015年に金星周回軌道投入され14年間にわたって宇宙飛行を行ってきた探査機「あかつき」が、5月29日現在、地球との通信ができない状況にあるそうです(注)。「あかつき」は2010年5月にH-IIAロケット17号機によって打ち上げられ、約半年後の12月7日に軌道制御用の主エンジンが故障により金星周回軌道への投入に失敗しました。それから約5年間太陽を周回し、2015年12月7日に小型の姿勢制御用エンジンを噴射し金星周回軌道への投入に再挑戦し成功するという結構ドラマチックな経過を辿ったことは今でも強く印象に残っています。金星探査では、これまで謎であった「スーパーローテション」の解明に成功するといった成果を挙げています。スーパーローテーションとは、金星大気上層では自転速度の60倍にあたる秒速100メートルの強風が常時吹く現象です。なぜそのような強風が生じるのか原因が分かりませんでした。しかし「あかつき」 の観測によって、昼夜の温度で生じる「熱潮汐波」がスーパーローテーションの原因であることを突き止めました。
 「あかつき」 の元々の設計寿命は約4年ほどだったそうで、既にその3倍以上の期間運用されてきたことになります。太陽を周回していた5年間も地球軌道よりも強い日射を浴び続けるという厳しい環境下に置かれていました。そう考えると「あかつき」は良く頑張ったと思います。
(注)https://www.isas.jaxa.jp/topics/003749.html 上の写真もJAXA様のホームページから引用させていただきました。

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