昨日のCNNの報道によりますと「日本の安倍晋三首相は13日、北朝鮮が猛毒の神経ガスであるサリンをミサイル弾頭に搭載して発射し、地上に着弾させる能力を既に保有している可能性があるとの見解を示した。国会の外交防衛委員会で述べた。この見解の根拠については触れなかった」とのことです。総理がそこまで踏み込んだ発言をするほど北朝鮮情勢は緊迫している・・・と言えそうです。
こちらがソースです。⇒http://www.cnn.co.jp/special/kr_peninsula/35099765.html
その一方で、これも同じく昨日13日のNHKの報道では「佐賀県にある玄海原子力発電所について、佐賀県議会は、再稼働を容認する決議案を賛成多数で可決しました。山口知事は、早ければ今月中にも再稼働への同意を表明する見通しです」とあります。
こちらがソースです。⇒ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170413/k10010947061000.html
玄海原発は玄界灘に面していて、その向こうは朝鮮半島です。間に韓国を挟んでいるとはいえ、北朝鮮は近いのです。ミサイルで玄海原発(もちろん島根や石川、福井などの原発も同様に北朝鮮に近く危険ですが)が狙われたらどうするのか・・・そういう警戒は一切関係者にはないようです。
ということは、実は安倍総理も佐賀県庁も、北朝鮮情勢が爆発にいたるとは本当は思ってはいないのではないかと言う気がします。そうとしか思えません。
原発は停止していても、使用済み核燃料は継続的に冷却しなければならず、何らかの事情で冷却ができなくなれば6年前の福島第一原発と全く同じことが起こります。稼動を完全に停止していてもです。また使用済み核燃料が搬出され施設内に無かったとしても、原子炉の格納容器が破壊されれば、一号機などは昭和50年から40年間稼動し(一昨年の4月27日に廃炉になりました)大量の放射性物質を炉内に蓄積しているので、それらが外部環境に放出されるでしょう。
いずれにせよただではすみません。私の仕事場のある福岡市西区は、玄海原発から直線距離で36キロしか離れていません。かろうじて30キロ圏の外ではありますが、原発から真東にあるので偏西風によって、大量の死の灰を被ることは必至です。
そう考えて見ますと原発が稼動していても停止していても、北朝鮮のミサイル攻撃を受ければ、余り状況は変わらないのかもしれません。そうは言っても、やはり停止状態であれば攻撃を受けても、対処の可能性はホットな稼動状態にあるよりは少しはましになりそうなものです。だとすると再稼動はやはり狂気の沙汰としかいいようがありません。正気なのだとすれば、上記のように、実は安倍総理も佐賀県も、北朝鮮情勢が爆発にいたるとは本当は思ってはいないのではないかと言うことになります。たとえば自衛隊のPAC-3を玄海原発の周囲に展開する―といった動きも無いのですから、やっぱりそうとしか思えません。
さてどっちが正しいのでしょうか?私は後者ではないかと推測していますが・・・