さて、日本共産党系青年政治団体の民主青年同盟の皆さんは、とりわけ熱心に、日本全国の大学で統一教会・原理研究会に反対する運動を展開していました。それは大変に結構なことなのですが、一点ひどく違和感を感じたことがありました。彼らのシュプレヒコールに「原理研は韓国に帰れ!」というものがあったのです。私は思わず「えっ!」と凍り付きました。右翼とか保守派が、そう言うなら分かります。しかし彼らは自他ともに認める左翼政治団体です。なんで、そういう右翼的なことを言うのか理解できませんでした。そこで大学の新左翼系の先輩に聞いてみたのです。すると先輩は「いや、日共・民青なら、当然そう言うだろうさ」と言います。そして「君、日共の革命戦略は何?」と逆に質問されました。
私:「二段階戦略に基づく民族解放民主主義革命(略して民民革命と言われていました)の遂行です」
先輩:「そうだね。先ず日本における民主主義革命の徹底と米帝国主義の支配からの日本民族の真の独立の達成-これが日共の現在の最優先課題なのだから、彼らが民族主義者なのは当然のことだよ」ということでした。
この会話は1980年(昭和55年)になされたものです。たぶん現代っ子の皆さんにはよく理解できない部分があると思いますので、また別途ご説明いたします。