博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

人生は粗いモザイックの絵

2013年09月21日 | 読書・映画

 今週の火曜日の晩に、もう15年も前に一緒に仕事をしていたAさんと当時の話をしながら会食をしていました。二人で話していると、当時は面白い仕事に結構取り組んでいたことに気が付きました。当時は目の前の課題をこなすことに必死で、「面白い仕事」の「面白さ」を楽しむということに気が回りませんでした。そんな話をAさんとしていて、ある古典の一節が頭に浮かびました。帰宅してから早速その一節を読むべくページを開きました。その古典とは、上の写真のショウペンハウエルの『自殺について』(岩波文庫)の本文37-38ページにあるこんな一節です。「・・・たいていの人達は、晩年に及んでおのが生涯をふりかえってみた場合、自分は自分の全生涯を全くいきあたりばったりに生きてきてしまったのだというふうに感ずるようになるであろう。そうして、自分があんなにも無造作に味わいもせずに通り過ごしたものこそ、実は自分の生命だったのであり、それこそ自分がそれを待ち望んで生きてきた当のものにほかならなかったことを知って、怪しみ訝ることであろう」

 何だか私のために書かれたような一節だなと思い、毎日を大事に過ごしていかなければならないなと実感した次第です。


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