アジア版NATO
自民党の新しい総裁が石破茂氏に決まった。
わたしには、9人の候補者の中で、絶対総裁になってほしくない人はいたが、是非なってほしい人はいなかった。石橋氏は、なってほしくないグループには入っていなかったので、ほんの少しホッとしている。
彼の口調はシンネリムッツリで言質を与えないという感じだったが、昨日からはなかなか能弁である。
その発言の中で、わたしが一番気になったのは「アジア版NATO」の構想である。
この発言は国際的に注目をあびているようで、中国には警戒感を与えたのは当然として、アメリカからも時期尚早との見解が出されている。
わたしにはこの構想が非常に危険なものに思える。
NATOは明らかな軍事同盟であって、そのアジア版といえば、中国、北朝鮮、ロシアを意識したものになるだろう。当然世界の分断化を促進することになる。
日米安保条約の施行や自衛隊の運用にあたって、日本政府は憲法との整合性にそれなりに配慮をしてきたはずである。
日本を対立する勢力の一方の軍事同盟国に位置づけ、それをもって国の形を変えようというのは議論が逆である。
石橋氏には、事実を先行させて憲法を形骸化するような蛮行はぜひ慎んでもらいたい。孫子のために本当にそう思う。
STOP WAR!