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羽花山人日記

徒然なるままに

虎に翼

2024-09-06 19:53:24 | 日記

虎  に  翼

このNHKの朝ドラは、朝飯を食べながら毎日見ている。

今日は、昭和38(1963)年に行われた、8年間に及ぶ原爆裁判の判決言い渡しの場面が放送された。

この民事裁判は広島における原爆被爆者が、国を相手取って損害賠償を求めたもので、実際に行われたものである。

原告の主張は、国際法に違反する残虐な兵器である原爆の使用は国際法違反であり、その責任は国にあるというものである。

劇中では、個人は国際法違反に対して賠償を請求する権利がなく、原告は敗訴し、裁判費用を負担するという判決は3人の裁判官の一致した意見であるが、それを言い渡すだけでは意が尽くせていないという、主人公の佐田寅子裁判官の意見が述べられ、判決理由書が起草される。

法廷では主文に先立って、判決理由書が読み上げられる。

原爆投下が国際法違反であると断じた上で、国家賠償は裁判所の権限では不可能であるが国家には政治的責任があると述べている。その内容は実際の裁判で読まれたものと同一であり、その一部を転載する。

「国家は自らの権限と、自らの責任において開始した戦争により、国民の多くの人々を死に導き、傷害を負わせ、不安な生活に追い込んだのである。原爆被害の甚大なことは、一般災害の比ではない。被告がこれに鑑み、十分な救済策を執るべきことは多言を要しないであろう。しかしながら、それはもはや裁判所の職責ではなく、立法府である国会及び行政府である内閣において果たさなければならない職責である。それでこそ訴訟当事者だけでなく、原爆被害者全般に対する救済策を講ずることができるのであって、そこに立法および立法に基づく行政の存在理由がある。終戦後十数年を経て、高度の経済成長を遂げたわが国において、国家財政上、これが不可能であるとは到底考えられない。われわれは本訴訟をみるにつけ、政治の貧困を嘆かずにはおられないのである。…主文。原告らの請求を棄却する」

今日付けの朝日新聞デジタルには、この場面を巡る花房吾早子記者による記事が載っていた。この判決は国際的にも大きな反響を呼び、国際司法裁判所による核兵器使用は国際法に違反するという勧告的意見(1996年)、国連における核兵器禁止条約の決議(2017年)の導火線となっているという。同記事には、この法廷の陪席裁判官で判決理由書を実際に起草された高桑昭さん(87)の談話も載っている。「恥ずかしくないものを」との思いで書かれたという。

『虎に翼』は日本初の女性判事三淵嘉子さんの半生をモデルにしていて、そもそもがジェンダー差別がテーマに含まれている。そして、同性婚、夫婦別姓などのきわめて現在的な課題が筋書きの中でさらりと取り上げられ、その時代背景の中で巧みに位置づけられている。

作者の吉田恵理香さんの腕前には、ほとほと感心する。

 

黒  の  日

今日の「天声人語」は、今日9月6日は語呂合わせで「黒の日」だと紹介していた。

ネットで調べたら京都黒染工業協同組合が制定したものだそうだ。

ちなみに、4月6日は「白の日」だそうで、こちらは(株)クリスタルジェミーの中島香里が1989年に制定したという。

2月8日を「ニワの日」というかどうかを調べたら、「庭の日」というのがあった。わたしの姓の日ではなかった。

なお、記念日は一般社団法人日本記念日協会に申請すれば認定してくれる。ただし有料につき、わたしの名字の記念日を申請するつもりはない。

なお、「天声人語」氏は黒を「ブラック企業」のような使い方をすると、黒人の方から抗議を受けることがあると述べている。心しよう。

暑いねえ!

 

STOP WAR!

コメント (3)
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