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最後から二番目の…

2015年03月20日 | 雑記帳
 火曜日の朝「最後から二番目の、だね」と家人に言われた。何のことか、「最後から二番目の恋」といった艶っぽいことではなさそうだ。ああそうか。「最後から二番目の、卒業式」ということなのだな。確かに、ほとんどの行事がそう言えるが、やはり卒業式のランクはかなり高い。従ってそういう形容をつけてもいい。書きつけておき、懐かしむにはいい一日だ。


 天気予報どおり前日を上回る好天気だ。挨拶指導をしている朝には雲ひとつなかった。気温も上がっている。暖房設備がない体育館なので、ストーブ等では限界があり、非常に有難い。ただ個人的に心配なのは花粉である。十分な備えをして臨んだので目の痛みや鼻水の支障はなかった。予定通りに準備は整い、遅刻者はいたがまずは順調に式がスタートする。


 式辞は、今まで述べた(9回目だ)なかでは最も短かった。式全体の時間を少し縮めたかったし、虚礼的な点は極力簡素にと考えた。卒業生に送る言葉の内容は、「証書」の意味をテーマにしたもので、以前雑誌原稿にしたものが基にしたが、表現は途中から大きく変えてみた。「一枚の裏には、人がいる」「人の表情がある」…ややコピーっぽいがリズムはよかった。


 子どもたちの態度や呼びかけなどは、本当に立派だった。泣いて歌えないという子もいずに、堂々としていた。多くの場合、卒業生の涙にもらい泣きしそうになるのだが、今回はその心配はないのが物足りないほどだった。しかし、来賓の方々にとっては感動的だったらしく、完成度が高かったと思える。見送り時も絶好のお天気の下だったことが何より嬉しい。



 夕刻からの祝賀会。挨拶では恒例?の小話を一つ。職員代表として作った余興のVTRはまずまず好評のようだ。司会の方は「公務ご多忙ななか」を強調して参加者の笑いを誘う。六年生一人一人を呼び出して、ごそごそ撮影などをしたわけなので、周囲からは訝られたが、個人的には卒業生とのいい触れ合いになった時間である。これも公務と言い訳しておこう。


 すっきりした進行、盛り上がりもあるいい祝賀会だった。何事も事前準備や分担だなと感じる。保護者の方々とも楽しく語らう。ある親御さんから、今まで言われたことのない衝撃の一言を頂く。「うちの子どもたちが先生のことを、校長先生にしておくにはもったいない、って言うんですよ」…ああ、なんということだ。そしてそれを喜ぶ自分がいるなんて…。

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