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伺う・窺う・整える・調える

2015年07月20日 | 雑記帳
 毎学期の大事なお仕事(笑)である通知表点検をして、今回二つの言葉が気になった。一つは「うかがう」。この動詞を使う人は結構文章が達者なのかもしれないなあ。「~~から~~なことがうかがえます」といった表現をとる。実は複数の人がここに「伺う」という漢字を使っていて、あれっと思ってしまった。


 「伺う」と書けば「問う・聞く」「訪問する」意味になる。上の場合は「見て察知する」なので、漢字だと「窺う」だ。ただPC辞書でこの漢字は「のぞき見る・様子を探る」と出るので迷うはずだ。明鏡に次の記述がある。「現代では、多く『うかがわれる』『うかがえる』の形で、自然に察知されるの意で使う



 もう一つは「ととのえる」である。「身支度を調える」という表現があった。「ととのえる」と読めるのだが、ふだんあまり使わない。もう一人は「身支度を整える」と書いてある。これははっきりさせるべきか。辞書を引くと漢字は「整・調」と二つがあるのが普通で、大辞典になると、さらに「斉」も出てくる。


 大まかに言えば「整」は整理・整頓に代表されるように、正しい状態にする、きちんとさせるという意味だ。一方の「調」は、調和、調整のように秩序ある状態にまとめるという意味になる。PC辞書にも「整える(乱れないように)整理・整備」「調える(過不足なく)調達、成立」とある。するとこの場合は…


 一般的には「整える」か。しかし「給食の身支度」となると、必要なものを不足なく揃えるという意味も重なる。準備OKという状態を考えるなら「調」の方が強いのではないか。また「整」はそもそも乱れを直すような印象が強い気がする。乱れていることが前提というのも変な話だ。ということで決断できず…。

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