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検索を「賢策」に

2016年10月25日 | 読書
『検索バカ』(藤原智美 朝日新書)


 この新書の冒頭は、著者の自省の一言から始まる。

◆私も「検索バカ」である

 そう言わざるを得ない日常に生きている私たちを、しっかり見つめている。

 結論は、ここにある。

◆大切なのは「検索」ではなくて「思索」なのです。

 難しい時代を承知で、著者は「考える」ことの重要性を説き続ける。
 
 そうだ、結局、あの池田晶子もそれしか言っていなかった。



 自覚的になるためのポイントはいくつか挙げられるが、概観するために章名を並べてみよう。

1章 検索バカは、何を失くしたか
2章 クウキに支配される日常
3章 「やさしさ」と「暴走」の時代
4章 不安定な「場」としての家庭、教室
5章 「予定調和」はいつ誕生したか
6章 同調圧力が独自の「思考」と「行動」を奪う
7章 世間から露骨へ
8章 失われゆく「対話」と「議論」
9章 身体性なき言葉は、貧弱になる
10章 沈黙の力
終章 生きることは考えること


 ここから何を思索するのか。

 「時代に流されるな」…言うは易く行うは難し、である。
 もっと「自己内対話」に時間と集中を注ぎ込み、言葉を自分に取り戻すことだ。
 そのために、まず自分の頭で考える。
 しかるのち、本当に必要だったり興味がわいたりしたら調べる。
 そして、むやみに信じない。

 そんな心がけを一つでも多く。

 そうすれば、検索は「賢策」になる。

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