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棚からおろさなければ、アイデアはでない

2007年05月23日 | 読書
 『NEW教育とコンピュータ』(学研)6月号に、五反野小学校の三原校長が話す事例が載っていた。
 三原先生の話は数年前に聴いたことがあったが、正直なところ印象が強いものではなかった。民間企業から着任したての時期だったと思うが、自分の傾聴する気持ちが弱かったのだろうか。
 しかし、今回の記事は惹きつけられた。
 PC活用による校務の効率化がテーマなのだが、その前提として三原校長は職員に「仕事の棚卸し」を指示したという。
 その中身は、仕事を次の4つに分類することだった。

●やらなければいけないから、やっていること
●やらなくてもいいと思いながら、やっていること
●やらなければいけないと思いながら、できていないこと
●やらなくていいと思うので、やっていないこと

  厳密に区分することは難しいかもしれないが、自分でもだいたいのイメージはわく。
 二つ目のポイントから三つ目のポイントへ、力点を置けるようにするのが業務改善というものだろう。
 その役割をPCに担わせたという事例である。

 そこまでのPC環境になくまた望みが遠い現状ではあるなあとつい現実にもどりがちだが、業務改善という視点で区分し、方針を打ち出すことはやはりリーダーの責任だなと、改めて思わされる。それほどシンプルで力強い内容だ。

 確かに「現状には何か利点がある」という見方もある。
 続けてきたことへの慣れは、安心感にも通ずるからである。
 しかし、そこに留まっていては、やはり流れは滞るし、濁る危険性を常にはらんでいると言っていいだろう。

 五反野小の「会議を減らし掲示板を活用する」「通知表の所見をなくしソフトを使って児童の『いいとこ見つけ』を書き込んでいく」…などの斬新な手法に刺激を受けた。

 先週、何年ぶりかで教材室の整理をしてもらい、実践に生かせそうなものをたくさん発見したり、日常の使いやすさをアップしたりできたが、私たちの頭の中の整理もしておかないといけない。
 アイデアを生むために、日常の仕事の埃をはらって棚からおろしてみることが必要だ。


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