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暑い夏夜に甦る昭和

2023年08月17日 | 雑記帳
 こんな暑い夏は初めてと多くの人が言う。様々なデータがこの後だされるだろう。夜のエアコンのフル稼働がこれほど続くことはなかったのは確かだ。日本は亜熱帯になったと結構前から言われていた。大雨や台風が続けざまでこの国は災害列島であることをしっかり自覚しなければいけないと、ぼやっとした頭で思う。


 ガソリンが高くなったし、近距離の仕事場まで車を使わなくてもいいと自転車通勤をすることがある。15日は日勤を終えて一旦帰宅し、夜の閉館間際に再び館へ行き、明日からの盆踊り実行委員会が使いやすいように書籍管理などをした。その帰り道19時30分、まだ体感的には30℃はある空気が身体にまとわりつく。


 わずか数百メートルの道筋にエアコン設置していない家屋もある。とても夕涼みとは言えないが、外に出て長椅子に腰かけている親子もいる。角を曲がって自宅近くへいくと玄関が網戸になっている家で、室内までずっと見渡せ、TVの前で寝転んで団扇をしきりに動かす様子が目に入ってきた。一瞬、「昭和」が甦る。


 16日朝は風が時折強く吹いた。温度は確かに高いが若干心地よさもある。お盆期間こども園に行っていない孫が来たので、虫取り網を持って近所の公園へ出かける。蝶々やトンボもいたが、結局捕まえたのはバッタとコオロギだった。ふと堤の側をみるとススキが風に揺れている。こんな暑さの中でも確実に季節は進む。




 孫は母親と一緒に夕刻に大通りへ。お目当ては屋台だが寄せ太鼓は聞いたらしい。風は収まり我が家まで音頭の響きは届かない。踊りから遠ざかって久しいが、音に触れないと寂しい気がする。ふと思い出す、あれは高校1年生。8月1日にバイク事故で骨折し、病院の窓に凭れて囃子を聴いていた夏。風景が見えた。