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「実は」で掘り進めばいい

2015年07月05日 | 雑記帳
 自称健康オタクがはまりそうな特集名に、まんまとは引っかかってしまった。『Tarzan』誌の今号は「実は、カラダに悪いコト。」なかなか考えられたキャッチコピーである。「実は」がポイントであり、一般的にはそうだとされているが本当のところは…と知識欲を駆り立てられる。立ち読みもせずに買い求めた。


 と、読んでみると、これがほとんど目新しいものなどない。小項目を見ればもはや予想のつきそうな記事ばかり。NGとされているのは、例えば「太るのはイヤだから、カロリーゼロの飲料を飲む」「初心者は初心者用シューズを履いていれば間違いない。」…結局「実は」とは、但し書きをつけ加えていくことだ。


 世の中とはだいたいそんなものだろう。何ごとにも表があれば裏があり、利点があれば欠点があり、正しく清いことでもやりすぎれば酷く不気味になることもある。何事も程々にしときなさい、という教訓が全面から伝わってくるのだ。しかし、それだけではあまりにも寂しいので、何かしら「実」を身につけたい。


 後半にミニコーナーのように「実は、アタマに悪いコト。」というページがあった。この中に「手慣れた趣味」という項目が出てくる。一定のレベルを超えた趣味人たちがターゲットであり、他者に驚きを与えてくれる腕前、手さばきなどは実は「慣れている」だけで、脳が活性化しているかとは別問題だと言う。


 鼻歌交じりで苦にせず出来るのは、仮に生産的に見えたとしても脳が楽していること。そう言えば、あれもそれも、これも…。別に楽してもいいじゃないかと居直りたくなるが、それじゃ加齢に対抗できない。要は深掘りしていくことか。「実は」と但し書きをつける姿勢ではなく、「実は」で掘り進めばいいのだ。