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アートマネジメント

2006-11-10 03:42:15 | 文化芸術一般
今某大学で「アートマネジメント」なる学問を勉強している。
当然外国から入ってきたものだが、アメリカ・ドイツ・フランス・イギリスで
その定義や内容は微妙に違う。
ただ、共通してかつ思いっきり単純化していうと、
「アートを通してまちづくりをするための学問」である。

確かに時代の流れでアートも単に表現するだけでなく、
コミュニティづくり、まちづくりという役を担わざるを得ないのだろう。
一方では確かに納得する。
現代美術のビエンナーレ・トリエンナーレなどはその筆頭だろう。

しかし一方で文化芸術は別に直接的に目に見える形で
社会に貢献する必要があるのだろうかという疑問も生まれる。
例えばある時観た舞台に対する感情や思いは
極めて極私的なものであっていいのではと。
いや古代ギリシャの時代はともかく
近代以降作家の自己表現であり、
その表現を鑑賞者が様々な思いで受け止める。
それでその鑑賞者の心が動けばそれでいいのでは、と。
しかしそれは目には見えず、数字にも出来ない。

どちらがいい悪いという問題ではないとは思う。
しかし近年の極端なアートマネジメント論者、
アウトサイダーアート(エイブルアート)擁護者、
文化行政を見ていると
「社会貢献」という名の呪縛さえ感じる。

アートはもっと私的なものでいいのではないのだろうか?


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