オーロラについて最近さらに詳しく調べてみた。
オーロラは、よく緯度が大体65度ぐらいの領域でよく見えるといわれているがそう話は単純ではない。
地球を上から眺めてみると、オーロラオーバルの位置は太陽に対していつも一定であるのがわかる。地球は、一日に一度オーロラオーバルの下を回転する。オーロラオーバルは地球の夜側の方が幅が広く、輪ゴムが伸びるように大きくなっている。
北半球では、オーロラオーバルは通常、地磁気緯度65~70度にはさまれたベルト状の地帯にある。しかし、オーロラの活動が激しい時、オーロラオーバルは拡張し、もっと南で見られることもある。
ここで地磁気緯度という言葉が出てきてしまったが、磁北極と磁南極を中心に平均的に決められた緯度のことで、我々の使う天頂の方向と赤道面とのなす角度で表す緯度とは概念が違う。
こんなことを書いているがワタシもちゃんと理解してるわけでもない。。
地磁気北極は北緯79.7度、西経71.8度、Greenland 北西端の Siorapaluk という村付近にある。つまりそこを中心としてオーロラオーバルが成形されている。オーロラオーバルはドーナツ状の帯なんで、地磁気極に近い場所はドーナツの中に入ってしまうことになり、オーロラは見えない。
前にも書いたが実際のオーロラの環である「オーロラオーバル」とオーロラが発生する確率の高いエリア「オーロラベルト」は一致しない。「オーロラベルト」とは言い換えればオーロラオーバルの夜の部分をつなげた帯と考えてもいいだろう。オーロラベルトに位置していれば夜、オーロラは観測できる。
ではオーロラベルトは正確にはいったいどこなのだろうか。
本の図を見ると、そのオーロラベルトはアラスカ北部、カナダハドソン湾北部を通り、グリーンランド南端、アイスランド、北欧の北端をかすめ、ユーラシア大陸の北の北極海を通っている。つまり地磁気北極付近のグリーンランド北部、カナダのクイーンエリザベス諸島、北極点などはオーロラベルトの内側に入り込みすぎて見えない(実際は見えることもあるらしいが)。
地磁気北極は北極点より1000KM以上南である。地磁気北極の真南のカナダケベック州あたりだと、北極圏よりかなり下の地点でも観測できるのではないだろうか?
逆にグリーンランドのKangerlusuaqはオーロラ観測地点として有名だが、地磁気極にかなり近い位置にあるのでそんなによく見える場所というわけでもないのでは?(Kangerlusuaqは冬ずっと晴天なんで天候の面では理想だが)Ilulissatまで来るとかなり北すぎるかもしれない。
スヴァールバル諸島の場合も、ここでもオーロラは見えるがノルウェーのトロムソのほうが見える、と在住の人が話していた。ここも晴天の日が多いので、そういう気象の面では条件はいい。
あと昼間のオーロラだが地磁気緯度76度付近で見れるので、極夜のころスヴァールバル諸島やグリーンランド東部で観測される。これは実際のオーロラオーバルの昼間の部分がオーロラベルトのかなり内側を通っているからである。
昼間は明るいからオーロラが見えない、のではなくて、なぜかオーロラは地球の夜の部分で多く起こる。昼間のオーロラは夜のに比べて薄く、しかもかなりの高緯度でないと見れない。
では、結局オーロラ観測にはどこがいいんだ?という話だが、オーロラベルトのちょうど真下ぐらいである町を挙げてみよう。
◇アラスカのフェアバンクス、北極圏の村Bettles、Cold Foot、Kotzebue
◇カナダのDawson City、イエローナイフ、マニトバ州Churchill 、ケベック州ヌナヴィック地区の Kuujjuaq、ラブラドール地方のラブラドール・シティ
◇グリーンランド南部Narsarsuaq、Narsaq、Nanortarik
◇アイスランド
◇ノルウェーのトロムソ、アルタ、ナルヴィク、ローフォーテン諸島、ボードー
◇スウェーデンのアビスコ、キールナ
◇ロシアのムルマンスク
フィンランドのロヴァニエミやスウェーデンのルーレオなどはオーバルより少し外ぐらいか。
こうやって書き出すとカナダの町が低緯度にも関わらず、オーバル直下だということが分かる。つまり夏は8月上旬からオーロラが見え始め、5月上旬ぐらいまで観測可能、ということなのだろう。グリーンランド南部も同じことが言える。
フェアバンクスだと8月後半~4月後半、キールナだと9月始め~4月始めまでがオーロラシーズンだ。
次に天候の話をする。上空でオーロラが乱舞してたって、その下が分厚い雲に覆われているんじゃ空を見上げても雲しか見えない。
上記の町で降水量が少ないところは、
アラスカのKotzebue、Bettles、Cold Foot、フェアバンクスがベストでカナダのイエローナイフ、Dawson Cityと続く。
ヨーロッパではアビスコがベストだが北米には及ばない。ノルウェー各都市は曇、雪、雨が多いので不向きだ。グリーンランド南部も比較的降水量は多い。
アイスランドは降水量はそれほどでもないが曇の日が多い。アイスランド北東部はわりと晴れていることが多い。
オーロラオーバルより内側だが、冬いつも晴れているKangerlusuaqはやはり観測地として合格だろう。東グリーンランドも条件はいい。
次に気温だが、ずっと外で見守っておかないとだめなんでこれも重要な要素だ。
2~3月を例にとるとイエローナイフが一番寒く、次にフェアバンクス、Kotzebue。スウェーデンのキールナははそれより10度以上暖かくグリーンランド南部はさらに暖かい。しかしKangerlusuaqはアラスカぐらい。ノルウェー、アイスランドは場所にもよるが一番マイルドだ。
最後にオーロラが一番大きく出る確率の時刻を述べよう。
統計によるといわゆる「ブレークアップ」のよく起こる時刻は「地磁気時間」で午後11~午前0時だ。
この「地磁気時間」と言うのは地磁気緯度に対する地磁気経度をもとに決められた時間で、我々のいつも使う時間とは少々異なる。
地磁気時間の0時を現地の時間に直してみると
フェアバンクス 2時13分
イエローナイフ 1時48分
キールナ 22時43分
ロヴァニエミ 23時25分
キールナだと夜9時から11時ぐらいのちょうどいい時間がオーロラタイムとなる?逆にフェアバンクスではかなり夜更かししないとブレークアップを見れない、ということか?(あくまで統計上の話だが)。
オーロラは、よく緯度が大体65度ぐらいの領域でよく見えるといわれているがそう話は単純ではない。
地球を上から眺めてみると、オーロラオーバルの位置は太陽に対していつも一定であるのがわかる。地球は、一日に一度オーロラオーバルの下を回転する。オーロラオーバルは地球の夜側の方が幅が広く、輪ゴムが伸びるように大きくなっている。
北半球では、オーロラオーバルは通常、地磁気緯度65~70度にはさまれたベルト状の地帯にある。しかし、オーロラの活動が激しい時、オーロラオーバルは拡張し、もっと南で見られることもある。
ここで地磁気緯度という言葉が出てきてしまったが、磁北極と磁南極を中心に平均的に決められた緯度のことで、我々の使う天頂の方向と赤道面とのなす角度で表す緯度とは概念が違う。
こんなことを書いているがワタシもちゃんと理解してるわけでもない。。
地磁気北極は北緯79.7度、西経71.8度、Greenland 北西端の Siorapaluk という村付近にある。つまりそこを中心としてオーロラオーバルが成形されている。オーロラオーバルはドーナツ状の帯なんで、地磁気極に近い場所はドーナツの中に入ってしまうことになり、オーロラは見えない。
前にも書いたが実際のオーロラの環である「オーロラオーバル」とオーロラが発生する確率の高いエリア「オーロラベルト」は一致しない。「オーロラベルト」とは言い換えればオーロラオーバルの夜の部分をつなげた帯と考えてもいいだろう。オーロラベルトに位置していれば夜、オーロラは観測できる。
ではオーロラベルトは正確にはいったいどこなのだろうか。
本の図を見ると、そのオーロラベルトはアラスカ北部、カナダハドソン湾北部を通り、グリーンランド南端、アイスランド、北欧の北端をかすめ、ユーラシア大陸の北の北極海を通っている。つまり地磁気北極付近のグリーンランド北部、カナダのクイーンエリザベス諸島、北極点などはオーロラベルトの内側に入り込みすぎて見えない(実際は見えることもあるらしいが)。
地磁気北極は北極点より1000KM以上南である。地磁気北極の真南のカナダケベック州あたりだと、北極圏よりかなり下の地点でも観測できるのではないだろうか?
逆にグリーンランドのKangerlusuaqはオーロラ観測地点として有名だが、地磁気極にかなり近い位置にあるのでそんなによく見える場所というわけでもないのでは?(Kangerlusuaqは冬ずっと晴天なんで天候の面では理想だが)Ilulissatまで来るとかなり北すぎるかもしれない。
スヴァールバル諸島の場合も、ここでもオーロラは見えるがノルウェーのトロムソのほうが見える、と在住の人が話していた。ここも晴天の日が多いので、そういう気象の面では条件はいい。
あと昼間のオーロラだが地磁気緯度76度付近で見れるので、極夜のころスヴァールバル諸島やグリーンランド東部で観測される。これは実際のオーロラオーバルの昼間の部分がオーロラベルトのかなり内側を通っているからである。
昼間は明るいからオーロラが見えない、のではなくて、なぜかオーロラは地球の夜の部分で多く起こる。昼間のオーロラは夜のに比べて薄く、しかもかなりの高緯度でないと見れない。
では、結局オーロラ観測にはどこがいいんだ?という話だが、オーロラベルトのちょうど真下ぐらいである町を挙げてみよう。
◇アラスカのフェアバンクス、北極圏の村Bettles、Cold Foot、Kotzebue
◇カナダのDawson City、イエローナイフ、マニトバ州Churchill 、ケベック州ヌナヴィック地区の Kuujjuaq、ラブラドール地方のラブラドール・シティ
◇グリーンランド南部Narsarsuaq、Narsaq、Nanortarik
◇アイスランド
◇ノルウェーのトロムソ、アルタ、ナルヴィク、ローフォーテン諸島、ボードー
◇スウェーデンのアビスコ、キールナ
◇ロシアのムルマンスク
フィンランドのロヴァニエミやスウェーデンのルーレオなどはオーバルより少し外ぐらいか。
こうやって書き出すとカナダの町が低緯度にも関わらず、オーバル直下だということが分かる。つまり夏は8月上旬からオーロラが見え始め、5月上旬ぐらいまで観測可能、ということなのだろう。グリーンランド南部も同じことが言える。
フェアバンクスだと8月後半~4月後半、キールナだと9月始め~4月始めまでがオーロラシーズンだ。
次に天候の話をする。上空でオーロラが乱舞してたって、その下が分厚い雲に覆われているんじゃ空を見上げても雲しか見えない。
上記の町で降水量が少ないところは、
アラスカのKotzebue、Bettles、Cold Foot、フェアバンクスがベストでカナダのイエローナイフ、Dawson Cityと続く。
ヨーロッパではアビスコがベストだが北米には及ばない。ノルウェー各都市は曇、雪、雨が多いので不向きだ。グリーンランド南部も比較的降水量は多い。
アイスランドは降水量はそれほどでもないが曇の日が多い。アイスランド北東部はわりと晴れていることが多い。
オーロラオーバルより内側だが、冬いつも晴れているKangerlusuaqはやはり観測地として合格だろう。東グリーンランドも条件はいい。
次に気温だが、ずっと外で見守っておかないとだめなんでこれも重要な要素だ。
2~3月を例にとるとイエローナイフが一番寒く、次にフェアバンクス、Kotzebue。スウェーデンのキールナははそれより10度以上暖かくグリーンランド南部はさらに暖かい。しかしKangerlusuaqはアラスカぐらい。ノルウェー、アイスランドは場所にもよるが一番マイルドだ。
最後にオーロラが一番大きく出る確率の時刻を述べよう。
統計によるといわゆる「ブレークアップ」のよく起こる時刻は「地磁気時間」で午後11~午前0時だ。
この「地磁気時間」と言うのは地磁気緯度に対する地磁気経度をもとに決められた時間で、我々のいつも使う時間とは少々異なる。
地磁気時間の0時を現地の時間に直してみると
フェアバンクス 2時13分
イエローナイフ 1時48分
キールナ 22時43分
ロヴァニエミ 23時25分
キールナだと夜9時から11時ぐらいのちょうどいい時間がオーロラタイムとなる?逆にフェアバンクスではかなり夜更かししないとブレークアップを見れない、ということか?(あくまで統計上の話だが)。
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