THE ARCTIC - オーロラの地を旅する

北欧北極圏、アイスランド、グリーンランドの旅行情報

ロシア・ノボシビルスク諸島における軍事基地再建

2013-09-23 | 北極圏ニュース
欧州とアジアを結ぶ最短ルートである北極海航路。ソ連時代、外国の船舶は北極海航路を利用できなかった。北極海航路が国際航海のために開かれたのは1993年だ。だが外国の船舶が初めて北極海航路を航行したのは2009年になったからだった。
ロシア運輸省の試算によると、2020年までに北極海航路の輸送量は、年間3000万トンに達する可能性があるという。その半分は北極圏で採掘された資源、それ以外は、ほかの場所から輸送される貨物となる。
ロシアは今も、世界最強の砕氷船団を有している。船団は6隻の原子力砕氷船を含む40隻の船舶で構成されている。ロシアの造船所では、2020年までに新たな砕氷船が3隻建造される予定である。

イタルタス通信が、国防省で発言したウラジーミル・プーチン大統領の声明を引用して伝えたものによると、ロシアは北極海のシベリア東部沿岸、ラプテフ海と東シベリア海の間にあるサハ共和国に属する最果ての島嶼、ノボシビルスク諸島にある軍事基地および飛行場を再建するということだ。
プーチン大統領は、「1993年にロシア軍はそこから撤退したものの、北部北極海にとっては重要な拠点であり、北極海航路開拓にとっても新しい段階となる。」と指摘したらしい。

2013年9月12日、北極艦隊に所属する軍艦および測量船の乗組員が、ノヴォシビルスク諸島を構成する島の中での最大の島コテリニイ島に上陸し、放棄された飛行場の再建作業を開始した。飛行場「テンプ」の滑走路は約20年使用されたことがない。
ノボシビルスク諸島における軍事基地再建は、北極におけるロシア軍のプレゼンスを確保するための国防省による大規模計画の一環。12日には他の艦船がフランツ・ヨーゼフ諸島最北部のルドルフ島にも上陸していた。ソ連時代には地震観測所として使用されており、地震のほか、核実験やミサイル発射を観測していた。