FUNK#16~Ohio Players#3

2006年02月16日 | FUNK
============Ohio Playersの落日(Mercury Years)============

前作からリアルタイムになるが、ここからは自分にとって新作になる。5thアルバム"Angel"の前にベスト+新曲2の"Gold"(Pop#31/Soul#10)と言うアルバムが発売される。"Feel The Beat"がシングルで発売されるとすぐにEPを買いに行く。この曲は"Love Rollercorster"系の軽快なFUNKナンバーであるが、あまり売れなかった(Pop#61/Soul#31)。リードもSugerではなく多分Billyであろう。1995年に"Anthology"という二枚組が発売されているが、そこのリストから漏れているのはさすがに寂しい。もう一曲の"Only A Child Can Love"はミディアムのバラードでなかなか良い、Sugerのリードでなかなかいい感じである。お約束で途中からFUNKになる。しかしこの曲のDiamondは後半走りまくりでまじでやばい、Grooveどころではないぞ。

"Angel"に先駆けてシングル"OHIO"がヒット、Soulチャート#9まで上がった。きっと起死回生、バンドのテーマ曲で一位を狙った勝負曲ではなかったか?しかしOhioにとっては並みのヒットに終わってしまう。YMCAのようにO,H,I,O,と体を使ってアルファベットを表現していく(人文字)、少々恥ずかしいやつをLIVEでやってたなあ。しかしLIVEには欠かせない盛り上がる曲だ。 アルバムジャケットはモノトーンのやはりSexyな物になっている。タイトル曲"Angel"はミディアム系の甘~い曲。Honeyから続くSweet系、当時流行りのSoft&Mellow路線である。"Merry-Go-Round"というRollercoasterの続編のようなFUNKナンバーがなかなかかっちょいい!
オリジナルアルバムとしてはSkin Tightから続くSoulチャート#1がここでストップする。アルバムはSoulチャート#9(Pop#41)まで上ったので並のグループなら大成功だ。しかし彼らにとって満足できる結果ではなかっただろう。
ちょうどこの頃LIVEアルバムが録音されたがなぜかオクラ入りとなる。それが'96年に発売される”Jam”である。これは全盛期の録音なので少々演奏が荒いが必聴である。

次のアルバム"Mr.Mean"は表ジャケに初めてメンバーが登場する。LPは必ずダブルジャケ(見開き)でメンバーは必ず中に載せられていた。しかし女性のヌードを使ったSexy系なのは相変わらずである。このアルバムはLPしか持っていないのでしばらく聞いていないなあ。なんだかんだSoul#11まで上っている。前作ではサポートメンバーであったClarence"Chet"Willisが正式メンバーとなっている。FUNK曲はそれなりだが時代の流れを意識したせいなのか、正直前作よりもはるかに劣る作品が多い。特にDiamondのDrumsがますます不安定になって行く。CongaのRobert Jonesが正式参加。

Mercury時代最後のアルバム"JASS-AY-LAY-DEE"は'78年リリース、やっぱSkin Tight~Contradictionまでは良く聞いたけど、Angelはまあまあ、その後の二作は頻度が以上に低かったなあ。以前から比べるとバラードもかなりクオリティーが落ちている。"Time Slips Away"はそれなりにいいが、以前のSexyさ、曲の完成度からはほど遠い。この曲の終盤にビートルズの"Come Together"に似たフレーズが出てくる。メドレーなので後半はInst. Funk”Shoot Yer Shot”につながっている。
Soulチャート#15とやはり前作並の売れ行きでMercuryを離れることになる。

      ==========Mercury以降のOhio Players==========
その後ARISTAに移籍、'79年に"Everybody Up"を発表する。正式メンバーは元の7人に戻り、Chetはまたサポートで参加。ここからはアナログプレイヤーが壊れて4年程経つので10年以上聞いていないが、昔結構聞いたので、うろ覚えでお送りする。タイトル曲"Everybody Up"は今までのOhioになかった超ポップな曲、Ohioを良く知る者にとってはショッキングな程Ohioらしくない。"Don't Say Goodbye"は前出のTime Slips Awayの流れを汲んだバラード。"Say It"はいかにもOhio FUNK、リフがかっちょいい!"Take De Funk Off,Fly"はP-Funkに通ずるスローFUNKだったな。これもかなりいい。結構悪くない復活作だと思うが、残念ながらBlackチャート#19に終わり、この一枚でARISTAから離れてしまう。
私にとってのOhioはここで一度終わっていた。他のファンもきっとそうだったと思う。と言うか、これ以降Boadwalkに移籍、'81年に二枚のアルバム"Togetherness"、"Ouch!"を残すが、メンバーは4人に減って、もちろんMercury時代から考えると全然売れなかった。確か日本盤は発売されていないと思う。TogethernessではOtis Reddingの名唱で知られる"Try A Little Tenderness"のカバーがチョイスされている。Sugerがこの曲を歌って悪いはずがない。Ouch!ではRichard"Dimples"Fieldsがプロデュースしている。彼はシンガーで、ふにゃふにゃのファルセット混じりで歌うSmokey Robinsonに似た歌い方をする人。
さらに'84年にAir Cityから発売されている"Graduation"ではSugerが脱けている。この頃ソロアルバムを出しているのでそのためであろう。LPを持っているが音は全く覚えていない。Billy Beckが戻っていて、彼がリードを務めている。何から卒業したのだろう?このAir Cityからは同時期に同じOhio出身のSunのアルバムも出ている。"Eclipse"というタイトルだ。メンバーはオリジナルメンバーのByron ByrdとGuitaristのAnthony Thompsonのみ。ほとんどの楽器をByronがやっているので彼のソロアルバムでも良かったのでは?と思われる作品。
しばらく沈黙の後、"Back"というアルバムでOhio Playersが復活を遂げる。メンバーはSuger、Billy Beckの全盛期を支えた二人と歌えるGuitarist、Chet、そしてDiamondが復活、そして歌えるBassist、Darwin Dortchである。この五人は強力だ!Ohioらしいサウンドの中に自分達が影響を与えたはずのHip-Hopのエッセンスを導入し制作された素晴らしい復活である。
この後にNew Orleans Jazz Fes.に出演している。多分この時Billyがいなかったと思われる、Backをレコーディングのみの参加なのであろうか?そOhioはの後Sinbad's Summer Jamにも参加しているが、そこでもBillyの姿は見えない。

Back発売以降"Ol' School"を発売しているが、私はこれを持っていない。2002年に"On Tour"と言うLIVEアルバムを出している。彼らのLIVEがいかに良いかここで良くわかる。70's中期の音源である"Jam"と比較するのはナンセンスではあるが、全盛期の味を保ちつつ、演奏力が高いこのLIVEアルバムは必聴である。特にSweet Sticky Thingのコーラスは素晴らしい!彼らは楽器を演奏しながらこの素晴らしいコーラスを聞かせてくれる。Suger以外のリードはChetによるものだ。M.C.と言うか、盛り上げるためのしゃべり(Fireの冒頭など)はDiamondによるもの。I wanna Be Freeも素晴らしい!このLIVEアルバムはクレジットが良く解らんがかなりよろしいです。

ってなわけでOhio PlayersってやっぱGreatだよね!生で見逃しているのは一生の不覚、Sugerが見たい、やっぱSugerはVoice Of Ohioであり看板である。FUNKファンは必ずOhioを聞くように、宿題だ!