苓北町“じゃっと祭”の2日目は、巴湾でのペーロン競争大会が開かれました。
まずは大人の部。
苓北町の各地区や団体、企業の代表が一生懸命ペーロンを漕いで競争します。かなり練習されたみたいでかなりのスピードでした。
また、ペーロンの本場、長崎の代表チームも参加していました。(手前の緑色のユニフォームが長崎代表チーム)
大人の部終了。。。かなりの接戦だったため、勝者がどのチームになったのかは解りませんでした。(場内アナウンスもあったのですが不覚にも聞き逃してしまいました。)
皆さん、お疲れ様でした。
ちょうど茂木(長崎市)と富岡港を結ぶフェリーが入港してきました。
大人の部が終わると、小学生の部が行われました。
小学生だと思って舐めていたら、コレが早い早い・・・
距離は大人の約半分程度でしたが、先生達の鐘、太鼓に合わせて皆一生懸命です。
小学生の部は、地元の富岡小学校5・6年生チームが優勝したため、ひときわ大きな拍手と歓声が会場から起こっていました。
ペーロン競争がお昼休みの時間に入ったので、まめ八達は富岡城に登ってみる事にしました。
袋池の塘から見た富岡城。
この袋池には昔、龍が住んでいたという話を祖母から聞いたことがあります。
この富岡城は、江戸時代に三の丸以外が取り壊されて以来、一部の石垣が残るだけでしたが、平成6年から城の発掘、復元が行われ、平成17年に完成。
現在では新しい観光スポットとなっています。
富岡城は、江戸初期に佐賀・唐津藩の寺沢氏が築いた城です。
天草は元々、肥後の国の南半分を治めていた小西行長の所領でした。
しかし、関が原の合戦で豊臣方についた小西行長が敗れると、徳川幕府は天草を没収して関が原の合戦で戦功のあった唐津の寺沢氏に天草を与えたのでした。
寺沢氏は唐津から遠く離れた天草を支配するためにここ富岡に城を築き、天草の統治を行いました。しかし、その統治は過酷で、折からの天災と重なったこともあって多くの餓死者を出す事態となり、さらに幕府が出した基督教禁教令によるキリシタンへの弾圧に耐えかねた天草の領民は、同じく松倉氏の圧政に苦しんでいた島原藩の領民と共に天草・島原の乱を起こす結果となったのです。この天草・島原の乱の際に、唐津藩兵が立て籠もった富岡城は反乱軍からの激しい攻撃を受けますが、唐津藩兵の必死の防戦と天然の要害である富岡城が難攻不落であったことから落城は免れています。
その一揆軍の激しい攻撃の跡は今でも城の石垣に残されています。
石垣の所々に見える黒い場所は、一揆軍の火攻めので生じた焦げ跡なんだそうです。
富岡城の歴史については後日改めて取り上げる事にして、今回は富岡城からの素晴らしい眺望をご覧下さい。
まず、東の景色。
遠くに見えるのが雲仙がそびえる島原半島、有明海を挟んで天草の島々が見渡せます。
南東の景色。
上の写真から右に少しパンした景色です。
眼下に見える湾が巴湾。その巴湾と有明海を隔てている砂嘴が曲崎です。
まるで地理の授業の見本みたいな景色ですね。
南の方角の景色です。
上の写真から更に右になります。
眼下の港が“じゃっと祭”の会場になっている富岡港です。
西の方角には本丸があります。写真は南西の景色です。
写真ではわかり辛いのですが、富岡半島は地理学的に言うトンボロと陸繋島から成り立っています。写真の左が有明海、富岡半島を挟んでその右には天草灘が広がっています。ですから、富岡は有明海という内海と、東シナ海へと続く天草灘という外海の二つの海に面しているわけで、当然、内海と外海の両方の海の幸に恵まれている場所なんですよ。
遠くに見える煙突が九州電力苓北火力発電所です。
こうしてみると富岡城が如何に難攻不落の城であったかが解ります。
最後に北側の景色です。
暖かい天草ではもう稲穂が色付いて、稲刈りが始まっていました。
富岡城の背後は陸繋島の小高い山となっていますが、その谷あいからは早瀬の瀬戸を挟んで対岸に長崎が見えていました。
早瀬の瀬戸は有明海の出口にあたり、流れが速いことで知られています。
そのため、ここで獲れるアジやサバは凄く美味しいんですよ。
ウニやアワビ、サザエ、伊勢海老などの高級な海の幸も安くて新鮮ですが、苓北町にお越しの際には是非、獲れたてのアジ、サバを食べてみて下さい。
これまでのアジやサバに対するイメージが必ず変ると思いますよ。
島原半島のアップです。
この日は有明海も波一つない穏やかな顔を見せていました。
ちょうど対岸の場所が、天草・島原の乱で一揆軍が立て籠もった原城址になります。
富岡城からの眺望を楽しんだ後は、苓北町の世にも不思議な岩、“おっぱい岩”を観に行きました。
ズバリ!これが“おっぱい岩”です。
ものの見事におっぱいでしょう?
この不思議な岩は、その昔、雲仙が噴火した際に飛ばされてきた噴石だそうで、その後、波の侵食によってこのような見事なおっぱい型になったのだそうです。
この岩に触れるとおっぱいの出が良くなったり、胸が大きくなるというご利益があると言い伝えられています。
我が家では娘だけが触ればいいのに、何を考えてか奥さんや息子までしっかりと触っていました。
その“おっぱい岩”がある海岸からの景色。
とにかくこの日は空気が澄んでいて遠くまで見渡せました。真っ青な空と海、白い入道雲というまさに絵に描いたような“夏の海”でした。
ただ、真っ青な空で空気が澄んでいるということはそれだけ紫外線も強かったということです。
この“おっぱい岩”のために車を降りて20分ほど海岸を歩いただけなのに足の甲にはサンダルの跡がくっきり。。。
紫外線対策だけはくれぐれもお忘れなく。。。
風力発電の風車が立っている島が通詞島。
遠方が長崎になります。
橋の対岸は通詞島と呼ばれています。
南蛮貿易が行われていた頃、外国人の通訳を住まわせていたという言い伝えがある島です。
この島は面白い日本記録を持っていて、日本本土から最も多くの海上橋を渡ってたどり着ける島なんだそうです。ちなみにその数は7つ(天草5橋、瀬戸大橋、通詞大橋)です。
さて、今回の記事で天草灘の水平線に沈む夕陽をお伝えする予定でしたが、長くなりましたのでコレは次回にしたいと思います。
次回は、天草灘に沈む夕陽だけをたっぷりとご紹介します。
コメント
- おぺ [2010年8月12日 0:01]
- こんばんは。
空も海もホントに青くてキレイですね!
おっぱい岩も面白いですが、冨岡城からの眺めの素晴らしさは言葉で表現するのが難しいくらいです。 - s-ryo [2010年8月12日 5:41]
- おはようございます♪
良い天気に恵まれて良かったですね~。
少し日にちがずれたら台風4号が・・
富岡城の空と、木と、芝生のコントラストがキレイです♪
おっぱい岩、奥さんや息子さんまで・・(笑)
まぁ、何かのご利益があるかも・・って何の?(爆) - デコちゃん [2010年8月12日 9:24]
- こんにちは!
本当にどこまでも抜けそうなくらい澄んだブルーですね!
写真を拝見しているだけで気分爽快になれます!
おっぱい岩、愛知にもあればいいのに。。
「これでもか!」と、抱きつく勢いで撫でたおしてこないといけないなぁ…(涙) - まめ八 [2010年8月12日 22:09]
- おぺさん、こんばんわ。
いつもコメントを頂きまして有難うございます。
この日は空気が澄んでいて綺麗な景色を楽しむことが出来て本当についていました。(^O^)
天草にも空港があり、天草エアラインが神戸との間を結んでいるので、機会があったら是非夏にこられてみて下さい。今回ご紹介できなかった分も含めて素晴らしい景色を楽しむことが出来ますよ。(^O^)
ただ、天草シリーズが続いているので模型記事はちょっとお休みしていますが。。。(;^_^A - まめ八 [2010年8月12日 22:14]
- s-ryoさん、こんばんわ。
いつもコメントを頂きまして有難うございます。
この写真を撮った翌日の午前中は雨となってしまいました。波も少しずつ高くなり始めたので、今回の日程は本当にラッキーだったと思います。
“おっぱい岩”は娘以外には役に立たないと思っていたのですが。。。
s-ryoさんもお嬢様方を連れてご利益にあやかりにおいで下さい。!(^O^)
私は腹を引っ込める岩が欲しいです。 - まめ八 [2010年8月12日 22:21]
- デコちゃんさん、こんばんわ。
コメントを頂きまして有難うございます。
この海岸には“おっぱい岩”と呼ばれる同じような岩が4つほどあるみたいです。
日頃は余り人気のない場所なので、クレーン付きのトラックで。。。(^O^)
冗談はさておき、天草は神戸との間に航空便があります。小さな島なので2日もあれば車で全島回れると思います。機会がありましたらお友達と是非おいで頂き、生おっぱい岩を「これでもか!」と、抱きつく勢いで撫でたおして下さい。!(^O^) - EP82-SW20 [2010年8月12日 22:45]
- こんばんは。
夏休みを満喫されていますねw
海の色と日差しの強さ、夏本番を思わせる写真が目白押しですねw
おっぱい岩、実に見事に形作られていますね。
これが自然にできたものなのだから、不思議といえば不思議。
そういえば、赤城山も周囲の山を含めて関東平野から見ると、女の人が上を向いて横たわっている姿に見えるのですよ、確か。
おっぱいの部分も盛り上がっていた記憶があります(笑) - まめ八 [2010年8月13日 9:19]
- EP82-SW20さん、おはようございます。
連コメ有難うございます。
“おっぱい岩”は過去にTVで全国放送されたことがあるので最近、観光客が立ち寄っている姿を良く見かけます。
まぁ、見れば見るほど良く出来ていて、じっと見ているのが恥ずかしくなる位に結構リアルなんですよ。o(^▽^)o
なだらかな山々の連なりはよく女性の体型に例えられますね。ただし、山と谷がハッキリした女性限定ですが。。。o(^▽^)o - きなこ [2010年8月28日 7:59]
- 富岡城というのは初めて聞きましたが、そこからの眺めはすばらしいですね。
東の景色なんかは特に日本じゃないみたいに見えます。
青い空に夏雲、天気がよかったのもよかったのではないでしょうか。 - まめ八 [2010年8月28日 18:19]
- きなこさん、こんにちわ。
連続コメント、有難うございます。
富岡は、天草下島の最北にある苓北町にあります。地図でご覧になると良く解ると思うのですが、富岡半島が有明海と東シナ海を隔てている場所に位置します。富岡城から見た東の景色は手前の芝生広場が二の丸、その向こう、海に細長く突き出しているのが地元で曲り崎と呼ばれている砂嘴、その向こうの海が有明海、そして対岸が島原半島になります。
この日は空気が澄んでいて、青空が広がり、しかも強い日差しのお陰で地中海のような風景でした。 - にーなな [2010年9月1日 21:59]
- こんばんは。
富岡城からの展望。。素晴らしいですね。
苓北町のアジ、サバ・・是非とも頂いてみたいところです。大好物なので。。
好天にも恵まれた旅行。。最高ですね。 - まめ八 [2010年9月2日 18:14]
- にーななさん、こんばんわ。
連日のコメント、有難うございます。
苓北で獲れるアジやサバは身がしまっている上に程よく脂がのっていて絶品なんです。
刺身にしても美味しいのですが、私が一番好きな食べ方は、新鮮なサバの刺身を生姜、刻みネギとともに胡麻醤油に漬け込んだものです。(こちらでは胡麻サバといいます。)コレがあれば何杯でもご飯がお代わりできますよ。o(^▽^)o
是非、天草のサバを食べにいらしてください。
あなたのブログにコメント投稿されたものです。