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貧困率15.7%って、どうなってんの?

2009-10-22 22:52:29 | 戯言

10月20日に政府から、日本の相対的貧困率が発表されました。

 

その数値、15.7%! 

 

相対的貧困率とは、可処分所得がその平均値の半分に満たない人の割合を示す数値で、高いほど貧困層が多い国という事になります。

 

OECD加盟国の中でメキシコ、トルコ、アメリカに次いでワースト4位。

一般に日本人が貧富の差が大きい国として学校で習うイタリアやスペインよりも日本の方が貧困率が高かったのです。

 

注意しなければならないことは、この相対的貧困率は決してその国の貧困の程度を表すものではありません。

今回の調査で貧困層に入った日本の貧困者の生活は、イタリアやスペインの貧困者に比べるとはるかに恵まれたものだろう事は容易に想像がつきます。

 

相対的貧困率が示すのは、その国の貧富の差なのです。

ですから、今回の調査で日本は世界でも有数の格差社会であることが明らかにされたわけです。

 

しかしながら、90年のバブル崩壊に始まる“失われた10年”と、その後の“小泉構造改革”が行われていた頃からこの結果はある程度予測がついたことなのです。

かつて、バブル崩壊後の経済危機を乗り切るため、経済界の圧力を受けた当時の自民党政府は法人税引き下げや、労働基準法でそれまで禁止されていた労働者の派遣業務を容認しました。その後に続いた小泉政権では“どこの世界にも格差はある”と言い切って、構造改革の美名の下、弱者切捨て、企業や金持ち優遇の政策を推進してきました。

その結果、日本の企業収益は回復し長期にわたる好景気を迎えることが出来ました。

しかし、その好景気の間に法人税の引き上げや派遣業務の規制・禁止措置は行われる事はありませんでした。また好景気といってもそれを享受できたのは極僅かの高額所得者と法人と呼ばれる命も実体もない人たちであり、一般庶民や地方の中小企業は相変わらず苦しい状況が続いていたのでした。一般庶民の最後の頼みの綱であった郵便貯金も郵政民営化により取り上げられてしまいました。郵便局にお金を貯め込むから金回りが悪くなるという一見もっともらしい論理を振りかざし、小泉・竹中国賊コンビが日本の社会を格差社会へと導いていったのです。そしてアメリカから始まった経済不況は日本経済を直撃。再び日本は不況の時代を迎えることになりました。

 

日本の国で社会格差が進行すれば、欧米諸国とは比べ物にならないほど様々な社会的混乱をもたらすのではないかと思います。

なぜなら、欧米の資本主義社会は、キリスト教文化圏で“個”が確立した社会です。貧富の差は個人の問題であって社会悪の一つとして人々に容認されているのです。

ところが日本は違います。日本は“村”社会なんですよ。“村”社会はそのコミュニティーに属する人たちはあらゆる面で均質化することが求められます。その均質化した社会の中で村人は日々平穏に安心して生活が出来るのです。ですから、村の中に金持ちと貧しい人が同居すれば、金持ちに対する妬みと貧しい人に対する蔑みの心が芽生える一方で、村の均質化に失敗した庄屋(政府)に対しては不満が鬱積してくることになるわけです。

ですから、格差社会を“欧米では当たり前だから・・・”なんて理屈にもならないようなことで日本を格差社会に導いていった小泉・竹中コンビは万死に値する暴挙をやってのけたと思うのです。

 

民主党政権がなぜ今、相対的貧困率を発表したのか?

これにしても、自民党政治の負の部分と小泉構造改革の失敗を強調する事によって、自らのイメージアップを図ろうとする民主党の本音が見え見えです。しかし、国民に日本の実態を明らかにした事は、貧富の差の拡大という事に目を瞑り続けた自民党よりも評価できると思います。

 

国民は自分達の生活を守るためにもっと厳しい目で政治を見つめていかなければならないと思います。自民党にしても民主党にしても、国民を舐めるとお前達議員が失業者になるんだぞ!位の気持ちを持ってもいいのではないでしょうか?

 

“高校の授業料を無償化しても、修学旅行にさえいけない高校生が増えている”と昨夜のニュースは伝えていました。

自分の地盤を子どもに譲って国会議員にしたり、首相としての知名度を利用して息子がタレントなれるような生活をしている人に、この高校生達の親の気持ちはわからないことでしょうね。

 

日本はGDP世界第二位の経済大国であるはずです。

その実感を我々国民が実感できるのはいつの日のことでしょうか?

 

 

 

 


コメント

--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。

真樹子 [2009年10月23日 3:38]
>村の中に金持ちと貧しい人が同居すれば、金持ちに対する妬みと貧しい人に対する蔑みの心が芽生える一方…
貧乏人は心も貧しいってことですね。
そして犯罪者になるんですね。
こんな犯罪者予備軍が「私立高校の授業料を無償化」って言ってるんですね。努力もせずに権利ばかり主張して…お金が無いなら働きながら定時制や通信制があるのに…
だから貧しさから抜け出せないんだよ。


まめ八 [2009年10月23日 6:58]
真樹子さん、はじめまして。
コメントを頂きまして有難うございます。

う~ん。真樹子さんのご説は少々極論過ぎるのではないでしょうか?
>努力もせずに権利ばかり主張して…
この箇所にはややうなずける部分があるのですが・・・
ただ、貧困というものは社会構造や経済構造、政治によって生み出されている部分があるということを理解して頂きたいと思います。個人の努力ではどうにもならないところで貧困にならざるを得ない人々がいることが問題だと思うのですよ。
仰られる通り、貧困は人の心まで蝕んでしまいます。また、喰うに困って犯罪に走る人たちもいるでしょう。でも人をそういった方向に極力向かわせないようにすることが大切なのではありませんか?
私個人は高校無償化には疑問を持っているのですが、定時制・通信制の学校だってお金が必要な訳ですし、第一、働きながら学ぶと言ってもその働き口がなければどうしようもないのですよ。
努力もせずに権利ばかり主張する人たちにまで飯を食わせる必要はないと思いますが、一部のこうした人たちだけに注目して貧困の問題を全て個人の責任にしてしまうのはどうかと思いますよ。
さんじ18 [2009年10月23日 22:15]
昔ながらの公共事業が仕事や雇用の受け皿だったのに公共事業削減で貧困層の下支えが激減した結果
ホームレスや24時間営業のマンガ喫茶やサウナで夜を過ごす人が増えたのが、要因で相対的貧困率が上がったのです。
-.-; [2009年10月24日 19:44]
こんにちは。
うーん、考えさせられますね。
日本ってそうだったんだ、昔は全員中流といわれていた時代が
あったんですものね。
そんな時代が普通だと思っている人間にとってはすごくびっくりする数字ですね。

まめ八 [2009年10月24日 22:45]
さんじ18さん、こんばんわ。
コメントを頂きまして有難うございます。
地方に住んでいる人間にとっては、公共事業がいかに地方経済にとって必要不可欠なものであるかが理解できるのですが、マスコミや大都市圏に住む方々には解って頂けないようですね。
以前、“日本は工業国ではなく土建国家だ”と言った学者がいましたがまさにその通りなんですよね。
でも、いつまでも公共事業頼みの土建国家では先が見えているので、地方もこれから新しい産業を模索し、雇用機会を増やして貧困層を減らしていかなければならないと思います。
まめ八 [2009年10月24日 22:57]
-.-;さん、こんばんわ。
コメントを頂きまして有難うございます。
日本がまだバブル経済の真っ最中に某テレビ局の特集で“子どもが親よりも貧しくなるアメリカ経済”と言う番組がありました。
それを見て、“アメリカも堕ちたものだ”なんて人事に考えていたら今は日本がそうなりつつあります。時の移ろいを感じずにはいられません。
自分達の子どもの世代が安心して生活できるようにするためにも格差社会と貧困の問題に対しては場当たり的なばら撒き政策ではなく、根本的な改革を期待しています。
義理と人情が日本の良さだったはずでこれは今も変わらないと私は信じたいです。


EP82-SW20 [2009年11月7日 23:32]
こんばんは。
いかに小泉さんが「自民党をぶっ壊す!」だけでなく、「日本までぶっ壊してしまった」わけですね。
民主党に政権が変わって、確かにこの悪さを国民に知らしめた事になりますね。
私は「小泉ジュニア」が苦も無く当選してしまった事がちょっと不満ですね。
この逆風の中で当選してしまったわけですからね。
地面を一度を這ってもらわないと、本当に良い政治家になってくれないと思いますね。

鳩山さんは「国民に選ばれた」と思っているようですけど、献金疑惑についてはまるで他人事。
国民は「自民党がどうしようもないから民主を選んだだけ」という人が大半ですからね。
公約の実行の望んでいる国民は半数以下でしょう。
少なくとも国民に反発されるような「ごり押し」が多いのも気になりますね。
ただ、本当に「日本を良くしよう」と考えているのなら、「公約のごり押し」はやめるべきでしょうね。
まめ八 [2009年11月8日 12:08]
EP82-SW20さん、こんにちわ。
続けてのコメント、有難うございます。

結局、小泉劇場にまんまと嵌められた結果が今の日本の現状なんでしょうね。
民主党の肩を持つわけではないのですが、これから自民党時代に溜まった膿を全て吐き出し、処理していかなければならないのですから現政権も大変でしょうね。今、民主党が苦労している案件は元を糺せば自民党政権時代に立案・施行されたものばかりなわけですから・・・
多分、今になって民主党議員たちも野党のままでいた方が良かったかも・・・なんて思っているかもしれませんね。