まだできる事はある

人間を慈しむ事さえ出来ない人が、わが国を指導してきたとしか、思えません。今こそ私達の目指すべき道を本気で考えるべきでは。

お手上げとなった福島原発の沈静化

2011-08-02 23:35:52 | 東日本大震災

お手上げとなった福島原発の沈静化 8/02

 

高放射線量検出、他の2か所からも…福島第一

2011822059  読売新聞)

 

 東京電力福島第一原子力発電所1、2号機の原子炉建屋近くにある主排気筒の配管底部で過去最高の毎時10シーベルト(1万ミリ・シーベルト)を超える高い放射線量が検出された問題で、東京電力は2日、このほかに10シーベルトと5シーベルトを超える場所が新たに見つかったと発表した。

 

 毎時10シーベルトの放射線を人間が1時間全身に浴びると、ほぼ確実に死亡する。

 

 高線量の場所は、いずれも1号機の原子炉格納容器につながる配管が通っている。東電では、3月の炉心溶融(メルトダウン)に伴い格納容器内の蒸気を放出する「ベント」を実施した際、放射性物質が配管に付着し、現在も放射線を出し続けているとみている。毎時10シーベルトの放射線は、放射性セシウム約2グラムが出す量に相当するという。

 

       

  

毎時1万ミリ・シーベルトとは

 

上記の記事には、「毎時10シーベルトの放射線を人間が1時間全身に浴びると、ほぼ確実に死亡する。」と記載されているが、これは即死状態である。

 

放射線を浴びると、原子・分子から電子がはじき飛ばされ(イオン化し)、それが生物の遺伝情報が入っているDNAの場合、DNAの鎖が破壊されたり、2本の鎖をつなぐ塩基が壊されることがある。被曝したあとすぐに(せいぜい数週間後に)出る急性障害と、数年、場合によっては数十年後に出る晩発性障害がある。

 

250mSv以上浴びると急性障害が出るという。急性障害としては、やけど、出血(内臓からも)、けいれん、脱毛、目の水晶体混濁、意識混濁、白血球減少、永久不妊などがあり、さらに多量に浴びた場合は死に至る。従来7Sv以上浴びた場合は生存が難しいといわれてきた。1999年の東海村の臨界事故でも、結局7Sv浴びた人を助けることはできなかった。つまり現代の最高の医療技術でも、それまでいわれてきた致死量を変えることはできなかった。

 

原発の作業員の、五年間の被曝量は100ミリシーベルトが上限とされている。

つまり死を覚悟していない作業員の被曝上限は200ミリシーベルトでしかない。

 

1シーベルトは1000ミリシーベルトですから、

毎時10シーベルトの放射線での環境下では、200ミリシーベルトを被曝上限とする作業員の最大被曝時間、つまり最大作業時間は、一分12秒にしかならない。

 

お手上げです。

福島原発の沈静化は、不可能であるようです。

 

 

 

福島第一原発作業員の被曝線量上限引き上げ 厚労省など

2011年3月15日23時39分

 

 厚生労働省と経済産業省は15日、東京電力福島第一原発で緊急作業にあたる作業員の被曝(ひばく)線量の上限を、現在の計100ミリシーベルトから同250ミリシーベルトに引き上げた。1人当たりができる作業時間を長くすることで作業効率を上げる狙いだ。

 

 1990年に国際放射線防護委員会(ICRP)が定めた国際基準では、重大事故時の緊急作業での被曝線量の上限を計500ミリシーベルトとしている。厚労省によると、「250ミリシーベルト以下では白血球数の減少などの臨床症状が出ない」という専門家の知見を踏まえたという。厚労省は「やむを得ない非常事態に限った措置」としている。

 

 復旧にあたる作業員は計測器を持ち、放射線量をモニターしながら作業している。福島第一原発の作業員は今後、1回きりの作業でも断続的な作業の場合でも、被曝線量が合わせて250ミリシーベルトに達した時点で、作業には一切、従事できなくなる。

 

 14日午後、官邸の要請を受け厚労省と経産省が検討。文部科学省の放射線審議会に諮問し、妥当との答申を受けた。経産省が原子炉等規制法に基づく新たな告示を定め、厚労省は労働安全衛生法の電離放射線障害予防規則を省令で改正した。