4月から始まったNHKの朝ドラ「とと姉ちゃん」の評判・視聴率共に好調のようです。他局と同様にNHKも番組宣伝(番宣)をバンバンするので、このドラマが「暮らしの手帖」を作った大橋鎭子さんをモデルにしている事は私にも分かりました。そこで私の部屋に暮らしの手帖社の書籍が一冊あることを思い出しました。それが花森安治さんの『一戔五厘の旗』でした。
本が入った函には彼のデザインになる旗のカラー写真が沢山印刷されています。この旗の写真を見たとたん、私の脳裏に浮かんだのは「これは襤褸の旗(らんるのはた)だな」これです。『襤褸の旗』は田中正造をモデルにした1974年公開のモノクロ映画ですが、私は数年後に群馬県庁前の群馬会館で観た覚えがあります。そして田中正造の旧宅を訪問するきっかけになりました。
そんな事を思い出しつつ、題名の『一戔五厘の旗』の元になった章「見よ ぼくらの一戔五厘の旗」(同書P100)を読んでみた。そこには戦争が終わったことの安堵感がありありと綴られていた。ここで「一戔五厘」の意味も明らかになります。一戔五厘とは昭和初期までの葉書の郵便料金、つまり召集令状の郵便料金が一戔五厘であり、つまり庶民をかき集める費用だったのです。ただ一銭が一戔と金偏を欠くのか不明です。そして最後の段落は以下です。
ぼくらは ぼくらの旗を立てる
ぼくらの旗は 借りてきた旗ではない
ぼくらの旗のいろは
赤ではない 黒ではない もちろん
白ではない 黄でも緑でも青でもない
ぼくらの旗は こじき旗だ
ぼろ布端切をつなぎ合わせた 暮らしの旗だ
ぼくらは 家ごとに その旗を 物干し台や屋根に立てる
見よ
世界ではじめての ぼくら庶民の旗だ
ぼくら こんどは後へひかない (『一戔五厘の旗』P110)
これを読むと一戔五厘の旗=襤褸の旗と納得できます。花森さんは亡くなる前に映画『襤褸の旗』を鑑賞したのでしょうか。この本を読んで花森さんに大変興味を持ち、『しずこさん』を買ってしまった。
いずれ朝ドラでは花森安治さんの役を唐沢寿明が演じるようです。ただし花山伊佐次として。
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本が入った函には彼のデザインになる旗のカラー写真が沢山印刷されています。この旗の写真を見たとたん、私の脳裏に浮かんだのは「これは襤褸の旗(らんるのはた)だな」これです。『襤褸の旗』は田中正造をモデルにした1974年公開のモノクロ映画ですが、私は数年後に群馬県庁前の群馬会館で観た覚えがあります。そして田中正造の旧宅を訪問するきっかけになりました。
そんな事を思い出しつつ、題名の『一戔五厘の旗』の元になった章「見よ ぼくらの一戔五厘の旗」(同書P100)を読んでみた。そこには戦争が終わったことの安堵感がありありと綴られていた。ここで「一戔五厘」の意味も明らかになります。一戔五厘とは昭和初期までの葉書の郵便料金、つまり召集令状の郵便料金が一戔五厘であり、つまり庶民をかき集める費用だったのです。ただ一銭が一戔と金偏を欠くのか不明です。そして最後の段落は以下です。
ぼくらは ぼくらの旗を立てる
ぼくらの旗は 借りてきた旗ではない
ぼくらの旗のいろは
赤ではない 黒ではない もちろん
白ではない 黄でも緑でも青でもない
ぼくらの旗は こじき旗だ
ぼろ布端切をつなぎ合わせた 暮らしの旗だ
ぼくらは 家ごとに その旗を 物干し台や屋根に立てる
見よ
世界ではじめての ぼくら庶民の旗だ
ぼくら こんどは後へひかない (『一戔五厘の旗』P110)
これを読むと一戔五厘の旗=襤褸の旗と納得できます。花森さんは亡くなる前に映画『襤褸の旗』を鑑賞したのでしょうか。この本を読んで花森さんに大変興味を持ち、『しずこさん』を買ってしまった。
いずれ朝ドラでは花森安治さんの役を唐沢寿明が演じるようです。ただし花山伊佐次として。
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