スカーレット手帖

機嫌のいい観客

ミュージカルテニスの王子様:青学VS立海

2012-09-10 | 観劇ライブ記
行ってきましたです。テニミュ立海!!



わーいわーい
詳細はこちら





わたしは、こちらでも書いたように、
今年突然「テニスの王子様ミュージカル」にハマってしまった者だ。

俳優たちと音楽と独特の空気感に惹かれてハマったけれど、
周りに同様の趣味を持つ人もいないために、
ひとり楽しく動画サイトやウィキペディアで知識を蓄えているのが
おもな活動である。

そんなわけで、
すでにファンにおいては「前提」となっている事柄も、
何がそうでそうなっているのか 等、把握するまでに時間がかかった。


私的にポイントをまとめると、


・テニスの王子様(マンガ)を忠実に再現したミュージカルである。
 キャラクターも極力マンガ(アニメか?)に似させている。決め台詞やポーズも忠実に再現。

・主役は「青学」(あおがく ではなく せいがく)こと、「青春学園中等部」のテニス部メンバー。
 天才1年生レギュラー『越前リョーマ』が座長だが、それ以外のメンバーにもちゃんと光が当てられている。

・ミュージカルで描かれるのは、全国大会(その先もあるのかも?)まで
 団体戦で勝ち進んでいく、青学チームの戦いのようす。
 1公演につき、だいたい1校と対戦する形になっている。
(団体戦はダブルス2戦、シングルス3戦の構成なので、その経緯が描かれる)

・俳優は経験のまだ浅い20才前後の若者をオーディションで選んでいる。

・歌とパフォーマンスだけ抽出した「ドリームライブ」というライブも別途開催されている。



とかでしょうか…

どうやら見たところ、ファンの人もいろいろいて、

1:マンガ、アニメからミュージカルまで制覇している人
2:アニメ、ミュージカルを見ている人
3:ミュージカルファン(俳優ファン)

と、けっこうハマり方も人に依って違うもよう。
ほんとうの猛者の人たちは公演についてまわって遠征したりするような
感じらしいのだけど、
まだそこまで情熱がたりなくて…

そんなわけで地方公演を待ちに待っておりました。
いらっしゃいまし!




公演時間がながい!!
3時間!!!
休憩二回!
そんなに公演が長いと知らなかったので、
そのあと普通にレイトショーで「踊る大捜査線THE FINAL」を観に行こうと
していたわたしは焦った。
(結局間に合ったけど。踊る も面白かったですよ)


正直、ストーリーとキャラクターは元ネタをよく知らないのですが、
今回の対戦相手「立海」は、『3連覇に死角なし』という強豪校だ。

曲、予習しておいてよかった。
名曲「たこ焼きライス」が聴けたときには鳥肌。
※テニミュは、役者がミュージカル俳優でない若手のため、
 歌の発音がしっかり出来ていない場合が多く見られた。
 『空耳ミュージカル』というカテゴリーがニコニコ動画で作られて、
 その未熟な歌をたのしむ という鑑賞方法が出来ています。
 (やりすぎだけど…)


1stシーズンの「たこ焼きライス」



ほんと、動画サイトがなければ私はここまでテニミュにハマらなかったかもしれない。
ハマったタイミングがかなりおそいけど、それもこれもニコニコ動画のおかげだ。
以前、ニコニコ動画の人が「テニミュ」がニコ動拡大の契機になった などと喋っているのを
聞いたことがあるけど、よくわかりました。
コンテンツ(これの場合はオリジナルコンテンツ+字幕職人の力)がイノベーティブだったのね…
というルー語をしゃべってすみません。



みんな上手いんだよね。セカンドのキャストは。
いいよ~

とにかく主演の小越くんがいい。安定感があっていい声だわ~
(最後、跳んでないか!?)



と、対戦相手の副部長・真田
がよかった。

この人は、なんか皇帝と呼ばれているのかな?
そういう役で、
持ち歌にも尺八とか太鼓とか和風のリズムが入ってきて
かなりしぶい。
ぞくーっ と来ましたね。




いっしょに行ってくれた友人は半笑いで見ていました。ですよね。
でもその半笑いの中に、ネタで見ているうちに、本気が出てくるところがたまらないのですよ。
なんだろうこの魅力は。


部活力!?



実は大千秋楽のライブビューイングにも行くので、
またそれを踏まえて書きたいと思います。


なんか点数とかでもない気がするけど、80点。

鎌塚氏、すくい上げる

2012-09-07 | 観劇ライブ記
「露出狂」に引き続き、先週木曜に観劇したのは、



「鎌塚氏、すくい上げる」




でございます。

出演者は8名:

三宅弘城、満島ひかり、田中 圭、市川実和子
広岡由里子、玉置孝匡、今野浩喜(キングオブコメディ)、六角精児


今回は、


満島ひかり



の演技が見たかったのです。



おととし、はじめて下北本多劇場に劇を観に行った時、
(題目は「窓」でしたか)
舞台が終わってロビーにいたんです。満島ひかりちゃん。
小顔すぎてどんだけ遠くにいるのか、と思ったのと、
ちょうどその時ドラマの「モテキ」放送中だったので、

「あ!いつかちゃんが土井亜紀の仕事現場に来てる!!」

とか思っていたわたし。ミーハー(笑)




この鎌塚氏シリーズは去年に引き続き2作目らしい。
去年はともさかりえがでてたのねん。

主演の鎌塚氏をやっている三宅弘城氏。

a.k.a石鹸(inグループ魂)

石鹸さんの体力とコメディアンぶりは私は大好きです。
ドラムもうまいしね。

とくにこれが一番好きだ。(ウーマンリブ公演の中の「三宅マン」より)


ほとんど×三宅マンのテーマ 2番




ちなみに、田辺君もいいよね

ほとんど×田辺くんのテーマ おまけ





そんなわけで、満島ひかりや石鹸さんを観に来た今回の舞台でしたが。





結論:意外に田中圭がよかった。



ここでいきなり田中圭クイズだ。
田中圭はどれでしょう。
























全部同じに見えるけど正解は④です。

①クォン・サンウ
②向井理
③田中幸太朗
④田中圭


似すぎだろう。薄顔イケメン軍団…



田中圭、いつのまにか私たちのそばにいた男。いつのまにかNHK朝ドラに出ており、
いつのまにかさくらと結婚しており、いつのまにかお父さんになっていた男です。
そしていつのまにか、相棒スピンオフに出たりすることになっている。


彼は、意外とちゃんと芝居をしていた。


いままで私がくせのある、芝居がかった芝居を見過ぎていたせいもあると思うのですが
コメディというにもコメディ過ぎず、人情ドラマというにはやや軽く、
キャスティングからして(鑑識の人がいる)ミステリー方向にふるのかと思いきや別にふれず、
キャラクターがもっと掘っていけるのかと思いきや、ややステレオタイプに留まり、

という印象の舞台の中、
がんばって「アホボン」の役をやっていた。
新喜劇の内場さん並みのアホぶりが求められる役だったと思うが
なかなかよかった。


満島ひかり、がんばっていたように思ったが、
つねにテンションマックスだったので、逆に棒芝居に見えなくもない
という私の中の辛口批評家のご意見は雰囲気程度に聞いておいてください。
個人的には、
やっぱこの人は「愛のむきだし」での聖書ぶちかましの長回しシーンの印象が強すぎている
という部分はある。
今すごく演劇映画界に愛される存在なんだろうな と思うので、
今後の別の面への展開を期待したい、わたし。



石鹸は、もっと石鹸出来るだろう!?石鹸!!

と思った。
舞台との距離感もあるかな~(けっこう後ろの席だったので…)





いろいろあったけど、
自分の機嫌も含めて、舞台の満足度っていろいろあるなあ
と思った次第だった。

今回は50点ぐらいかな。

露出狂

2012-09-07 | 観劇ライブ記
結婚関連のことをいろいろ考えるのがめんどくさくて、
なんか逆に自分にムチ打つかのように芝居ばかりみている。

そんな今日この頃です。



先週月曜日に、地方巡業で名古屋にやってきた
「露出狂」見てきました。



はいはいー



あ、またヤングタレント(イケメソ)を見に行ったと思ったでしょ。

まあそうなんだけど。


「柿食う客」という劇団の「中屋敷」という人が
先日アエラに登場していて、何か新進気鋭の脚本家だというので
ずっと気になっていたのだ。
(同い年だった)
で、
その人が書いた舞台だというので観たかったのだ。
ちょうど、戦国鍋テレビ第二期のAKR47の「やすす」でおなじみの間宮祥太朗君も出るし…

ってやっぱりイケメソかい


お話は、
高校サッカー部内でいかにチーム力を高めるか ということになった結果
チーム内「アベック」(発音は『ア!ベック!』)を作って恋愛しろ(※男同士です)
ということになったチームの中の人たちの話であり、
設定が荒唐無稽でまあ腐女子大喜びの素材なんだけども、
描こうとしているのはまっとうな青春の葛藤とすれちがいだった。


客席は後ろのほうあまっていたし、
幕が上がってすぐは「あれ?この舞台大丈夫??」
と不安になったのだけど、
みんな全力で楽しそうに演じており、
見ているうちに次第に盛り上がる気分。
ぐるぐるあがる妙なテンション、変な世界観と感動。
結構おもしろいではないか…! と、じわじわくるかんじがあった。


とくにこいつすげえと思ったのが、
「柿食う客」の劇団員の人。玉置玲央氏。

この人がなんか舞台を回していた感あったわ。



そやねん。
青春は理屈とかではない。
パッションやねん。
という私のなかの関西人(熱い系)が叫ぶ。

でもな、自分の青春時代を振り返ると、
それはそれは理屈っぽかった。
いまなら経験をいくつか踏まえた上で、
その海の中で足がつかなくても身構えることはない、
力を抜いて漂えばいいんだよ というある意味達観したような気分で
「好きにやれ」だの
「全力!熱さ!恋愛!汗!」だの
いえるけど。

そういう意味ではすべての青春はフィクションというか、
行間はほんと、生きてるその時にしか感じられないのかもなー
と漫然と感じたりしたものだ。



最終的にあまり舞台と関係ない話になったけど、
おもしろかったよ!!
90点!