メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

notes and movies(1997.7~ part1)

2013-09-22 10:51:54 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
今回は薄いオレンジ色のノートからご紹介。後半はアジア映画にも目覚めたっぽい。

  

photo1:ノート開くといきなりモルダーとスカリーの2ショットv
photo2:この頃はゲーセン、プリクラ、遊園地にハマってたw
photo3:家族で台湾に行った。

若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『クラッシュ』(1996)

監督:デビッド・クローネンバーグ 出演:ジェームズ・スペイダーデボラ・アンガー、ホリー・ハンター ほか
クローネンバーグが放つこの衝撃。暗闇にライトが揺れ、シルバーの文字が迫っては消える最初から
けだるい音楽とセリフの中で演じられる倒錯の性の世界。ここまできたかヒトの欲望の限りなさ。
カーフェチ、スピード狂、サド・マゾヒスティック、なんといおうか、生死の危険、極限のスリルに快感を覚える、
なさそでありそなとんでもない世界を垣間見た感じ。

ホリー、全身鉄パイプだらけのロザンヌ・アークエットほか美女の大サービスな競演といい、
J.スペイダーの退廃ムードがハマってる美しいヌード(インタビューでそればかり言われて機嫌を損ねた)、
過激なラブシーン(同性相手も含めて)、観る側も思わずひき込まれそうになるほど妖しく美しい映像。

ラスト、妻を事故らせ、殺したかと焦り悲しむどころか「この次はきっと・・・」と終わるあたり、
『セブン』他のスプラッタサイコより怖い。「愛のある精神障害だ」(たしかそーいってた)てあり
「交通安全のプロパガンダにウンザリしてた。事故ってかえってスッキリしたくらいだ」
1人1台車をもっている時代。事故のニュースも日常茶飯事。そのスキをついてヒトの精神的危機を訴えるショッキングな1本。


『海底2000マイル』(1996)
監督:マイケル・アンダーソン 出演:ベン・クロス、リチャード・クレンナ ほか
やっぱり原作のスゴさとの違いばかり気になって見劣りする。女性を加えたのはいかにもハリウッド映画らしい。
ネモ館長は自分から「ネモです」「ノーチラス号です」なんて説明したり、女を口説いちゃいけないよ!
「彼女は処女か?」なんて聞く、ただの根暗いスケベオヤジみたい。

海底探検ではネモが嫉妬からネッドの潜水服にフェロモンを塗ってサメに襲わせたり、もーなんだか分かんない。
「私は外界を憎んではいない。否定してるだけだ」とだんだんネモの人格が歪んでいく。

深海で巨大イカならぬ巨大ヒラメお化けみたいなのにくわえられて退治しようとした部下はあっけなく消化されちゃうのに、
ネッドはシンガポールで別れた妻の思い出話までして、銛を打ち込んで消化液かけられてもピンピンしてる。
なんでレーザー光線が効かないのに、銛と爆弾で助かるんだ
で最後はなんとネモ自らが決心して3人を海上へ解放し、ゴムボートまで貸してくれるし。

これで原作を元にしてるっていったらヴェルヌは怒り出すかも。
ま、前作のノーチラス号に比べればひと周り大きくてそれほどちゃっちいつくりじゃなくなったし、
実写で海中を撮れるから海中シーンはキレイ。
原作を読んでなければ、それなり感動したかも。CGや特撮技術で前作より映像はクリア。


『アディクション』(1994)
監督:アベル・フェラーラ 出演:クリストファー・ウォーケン、リリ・テイラー ほか
近年のドラキュラもののロマンティック系と対照的に『ゾンビ』や『デモンズ』系じっとりくる怖さ。
血みどろシーンでも生々しい醜悪感がないのはモノクロのおかげ。ウォーケンのシーンがもっとあればいいのに。
彼の吸血鬼を吸う吸血鬼役もっと観たい。『キング・オブ・ニューヨーク』『ボディ・スナッチャー』の監督。
ベトナム戦争やナチ虐殺の本物写真をアップに撮り、フツーのニンゲンの中に存在する邪悪さの怖さが伝わる。

でも、何千年も前からこんな調子で増えてたら、今ごろはとっくに世界中が吸血鬼のはず。
戦争、殺戮とヒトの歴史は、同類の生き血を吸い続けてきた。歴史の過ちからヒトは何も学べないといわれても納得。
テイラーのいかにも演劇っぽい演技も迫力。けしてリブ・タイラーにはできない役。
東京ファンタスティック映画祭の受賞作らしく、主催者のオヤジの前説がやけに長い。
ウォーケンはクローネンバーグの『デッドゾーン』でも受賞して来日したらしい/驚
作品中に「裸のランチは読んだか?」てセリフあり


『フェティッシュ』(1996)
監督:レブ・ブラドック 出演:アンジェラ・ジョーンズ ほか
チープだけど憎めない短編映画ってとこ。本当はすごい怖いことなのに、
これだけ殺人事件が日常茶飯事になると、それをおちょくるコメディがあってもあまり驚かない。
最初の味のある事件スケッチのクリップのポップさといい、この残虐かつ軽いノリはまさにタランティーノ。
スペインの熱い空気をスパイスに、途中で前作の犯人写真(タランティーノともう1人)が出るサービスまであり。
ジョーンズのコケティッシュではじけた演技が今作のメイン。


『バードケージ』(1996)
監督:マイク・ニコルズ 出演:ロビン・ウィリアムズ、ジーン・ハックマン ほか
次から次へとヒット作を飛ばし続けるロビンが、ちょっとだけスマートになって、抑え気味な演技で
ゲイ中年カップルの可笑しさ、悲哀、そして家族愛を演じた今作。
隠れコメディ派のハックマン、ダイアン・ウィースト、アップにも耐えられる濃くないオカマぶりで大活躍のN.レインがイイ。
サウスビーチってヌーディアンや同性愛者らが集まってるとっても自由なところなのね。
指輪やチェーン首輪、ちょっとした歩き方など、日本人には分からない「ゲイ風」ポイントに工夫ぎっしり、そんな勉強にもなる。
ショーガールに扮して逃げ出す時、思い切りハックマン顔なのに誰も気づかないのがおかしいw

「ヒトの数%は、必ず同性を好むよう遺伝子に仕組まれている」なんて説も現れるほど、
今や同性愛はポピュラーで映画界でもおなじみのテーマのひとつにまでなってるのに、
まだまだ生活の中では誤解や差別、プレッシャーが多い。
息子から「今でもまだ傷つくよ」とか「一晩だけよそに行ってほしい」なんて言われて
ゲイ両親の奮闘ぶりやショック、悲しみ、複雑な心境が伝わってくる。


『サロメの季節』(1984)

監督:クリストファー・フランク 出演:ベルナール・ジロドー、バレリー・カプリスキー ほか
これぞプチ・ブルジョワの世界か。遅く起きて昼じゅう浜辺で半裸で肌を焼いたり、ちょっと泳いだり、
冷たいものを飲んで、夜はパーティ、ディスコ、はたまた不倫、ひと夏の恋。
仏映らしく、言葉のやりとり、男女の駆け引きが巧妙で悲しい結末。
夏はこうして過ごしたいって見本みたい。暑い日差し、海、砂・・・
炎のようなロリータ、サロメと対照的な母(『妻への恋文』の女優)の大人の魅力がイイ。

「君にはゾッとする。君の未来の姿は分かってる。平凡な男と結婚して2人の子ども、血統書付きの犬、
 40まで俺みたいな男に出会わないかぎり夫には飽きる。でもそれで幸せだと思ってるんだ」
これまたキツイ文句だけど、真実は突いているかも。

ヒトを愛するって自分をコントロールできず、さらけ出すことなのかも。
「君は絶対母のような女らしさは身につかない」「愛してる」「君に似合わないよ」
すっかりしらばくれてクリスの犯罪は闇の中なの? 結局クリスは運命を変えられなかったのかしら?
小説のような構成。「エーゲ海に捧ぐ」もそうかな?


『ナッティ・プロフェッサー』(1996)
監督:トム・シャドヤック 出演:エディ・マーフィ ほか
nuttyは「一風変わった」だから、原題は「変な教授」。
この前の『ジキル博士はミスハイド』同様、CGふんだんに使って変身しちゃうSFコメディ。
肉の切れ目?も分からないメイク七変化もスゴイし、その上にエディのはじけた七変化演技が加わってトリプル変身。
どこまでもブラックな笑い。こんな家族いるんだろーなぁって思わせる親近感がエディの笑いのツボ。

「見た目じゃない。自分自身を認めることが大切だ」ってのが今作のテーマ。
ラストは七変化演技中のNG集でも笑わせてくれる。やっぱエディはコメディだよ。
メイクと比較するせいかスリムな彼が一段とハンサムに見えてくる。歌うシーンもあってプロ並みのノドも披露。
ダイエットブームの中でこれでもえーじゃないかっていいたかったのね、この作品は。


『エビータ』(1996)

監督:アラン・パーカー 出演:マドンナ、ジョナサン・プライス ほか
昨年の話題をさらったマドンナ主演作。美しさそのままに円熟期を迎えた彼女が次に的を絞るのはオスカーか?
プライスも『ブラジル』の頃のマヌケな青年役が懐かしいほど見事に重い風格を備えた政治家を熱演。
マドンナの誘惑をはねて、M.グリフィスと新婚ホヤホヤのバンデラスも今作では美男美女の共演、
エヴィータを客観視しながらも敵味方なく心情を理解してるガイド役を務める。

♪Don't cry for me Argentina は、かつてカレン・カーペンターがその聖母の如き歌声でアルバムに吹き込んだもの。
今回はマドンナ自身が歌い、サントラも売れそう。
これはマドンナが敬愛するマリリンも含め、崇められたがゆえに悲劇的な運命をたどったヒロインに共通する「愛し愛されたい」という想い。
1人のニンゲンが崇拝され、一体どこまで限りないひとの欲望を満たせるものか?
しかし今、世界のヒロインとして、注目の的のダイアナ妃もエバも、
どんなに貧しくても美しい女性の微笑みで人々の心は一時救われるのだから。政治って時に単純なものだ。

マドンナは15歳の少女役から演じている。40歳過ぎたんだよね? 信じられないくらい透き通る白い肌に、完璧なプロポーション。
常に努力し続ける強靭な精神と、こんなにフェミニンなスタイルを両立できるなんて本当スゴイ。

「国民に言いたいことがあります」から始まる感動的な演説のこのテーマ曲。
実際の言葉を元にしたか分からないが「わたしは平凡で貧しい者です」と語る今作の圧巻でもあり、
国民が当時この演説にどれほど感動したか想像に難くない。


『マイ・ルーム』(1996)
監督:ジェリー・ザックス 出演:メリル・ストリープ、レオナルド・ディカプリオ、ダイアン・キートン ほか
製作指揮のロバート・デ・ニーロが自ら出演も兼ねて、昔なじみのストリープやダイアン、
前に共演したレオら演技派メンバーを集めて家族愛を静かに描いた作品。戸田奈津子さん訳。
高齢化と介護問題はアメリカでもかなり身近で深刻な問題。
自分と自分の家族の未来をとるか、親の老後をみるか、微妙で根の深い重大な選択だ。

「私はラッキーで幸せ者だ」「2人から愛されて?」「いえ、2人を愛することができて」というセリフは心に残る。
治療で抜けた髪、カツラをカットして若返るシーンや、ディズニーランドで出血したショックで失神するシーン等、
1つ1つのシーンの積み重ねで病気の不安と死への恐怖、克服する勇気が伝わる。
今作で今や大人気スターのレオをキートンは手ばなしで気に入ったとか。
憧れていた父に幼い頃、暴力を受けていたという複雑な役所をベテラン陣に囲まれながら、
その存在感は確かにしっかりしたものがあるのに注目。


『マーズ・アタック!』(1996)
監督:ティム・バートン 出演:ジャック・ニコルソン、グレン・クローズ ほか
今年の話題作のひとつは最近のSF大ヒット作『ID4』含めすべてのSFパニック映画をおちょくったコメディ。
連帯を組んで飛ぶUFOののっけからのシーンは大げさ、テーマに合わせて美しいものがあるけど。
目玉クリクリ緑の体液、CGカクカク動きのエイリアンは、いかにも特撮で全然コミュニケーションもとれず殺戮ばかり。
せっかくの豪華キャストも次々現れては死んでく軽いノリ。
最近やたらめった映画で皮肉られる大統領やホワイトハウス(『ID4』では珍しくコテコテに褒めちぎられてた
本当にエイリアンが襲撃or到来してきた時の対応準備はできてるかな?

コメント

notes and movies(1997.7~ part2)

2013-09-22 10:51:53 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part1からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『さまよう魂たち』(1996)

監督:ピーター・ジャクソン 出演:マイケル・J.フォックス、トリーニ・アルヴァラード ほか
世界中のマイケルファン待望の軽快な主演作。しかし相変わらず体の動きが軽い!
館中を駆け回るシーンだけでも絵になる動き。「永遠の少年」て言ったら怒るかな。全然歳とらないもの!

ゴースト映画も今やメジャーとなって、どんどんイメージがふくらむリアルな描写。
違和感全くない生きた人間とのからみが目玉。『大霊界』『ゴースト』の知識が役立つ。
どんな役でもスッキリさわやかなマイケル。スーツよりTシャツ、パーカー、革靴よりスニーカーなんだよね。
魂の世界でも銃の殺しがあるのは悲しい。墓番人やら成仏しない方にも役割があるんだ。
骨のズレちゃってる老判事ユーレイは味がある。これメイク?


『ミセス・パーカー』(1994)
監督:アラン・ルドルフ 出演:ジェニファー・ジェイソン・リー ほか
若手実力派女優リーが今回演じたのは、毒をもち、飲んだくれ風な喋りで皮肉を言いつつ、ほだされやすく
いつも孤独と生きる苦しみ、不安を抱えている女性詩人。
むせかえるタバコの煙とあらゆる酒が秘密に運ばれた禁酒法の時代と、モノクロで描かれる晩年の淋しい日々。
アンドリュー・マッカーシー、マシュー・ブロデリックほか若手実力派の間で
やはりキャンベル・スコットが微妙な愛情関係で難しい役所を押さえている。

中島みゆきのどっぷり節にハマった気分。つくづく人生って過酷で長いものだって思わされる。
彼女の人生に幸福だと思える時期があったとしたら、チャーリーとの恋愛時期だけ?
こーゆー自堕落っぽくてキッチュ、コケティッシュさがリーの魅力。
小柄な体から発する存在力、演技力は素晴らしく、1人の女性をどっしり見せてくれる。


『ジョージア』(1996)
監督:ウール・グロスバード 出演:ジェニファー・ジェイソン・リー ほか
こちらのリーはガラリと変わって堕落した生活に純粋な心を持つパンクロッカー。
オーティスの♪FA FA FA 、ルー・リードの♪Walk on the Wildside を子守唄に歌ったり(こりゃヤバイ)、
昔の使い方がイカしてるけど、♪The Piano's drinking, not me ていうラストのT.ウェイツの酔いどれ歌唱と違って、
本職が女優のリーの歌は、演技か地かちょっと頂けない。V.モリソンの歌を歌う長い盛り上がりのシーンも聴くのが辛い。
「書かないわ。just made them up」ってセリフやファンと同棲したり、雰囲気はジャニス風。
愛を求めて自分を痛めつけていく様子がとても痛々しい。

感情も情熱もなく歌う姉のほうが売れて、苦しみをストレートに叫べる妹には声の技量がないってのは皮肉。
ドラッグの深刻さも同時に克明に描かれているのがポイント。
♪hard times no more ってあの歌はこのために作ったの? 誰かのなんだっけ?
姉役の女優はどこかで見た気がするけど、すごくうまいキレイな声は本物?
セイディの歌う♪Almost Blue もイイ曲だけど、ささやき声が小さい。


『シャイン』(1997)

監督:スコット・ヒックス 出演:ジェフリー・ラッシュ ほか
久々に感動で泣ける、心が洗われる作品。天才は平凡な環境からは産まれないんだな。
W.アレンみたいな早口で繰り返す喋り方はスゴイ。支離滅裂のようで実はドキッとする的を得ている。
その風貌から想像つかないピアノの音。全身が音と化す情熱と“輝き”が画面を通して伝わる。
難しい子役も素晴らしく自然。

「音楽は裏切らない。他は全てお前を裏切る。人生は厳しいが生き残らねば」
「父はもういないが、僕は生きてる。そして人生は続く、そうだろ?」

父の人生観も真だけど、人生それほど悪かないのも真。勝ち負けは重要じゃない。原作も興味深い。


『ファーゴ』(1996)

監督:ジョエル・コーエン 出演:フランシス・マクドーマンド ほか
お手軽な殺人もの、ロマンス、アクション、スピード、銃一点張りのアメリカ映画スタイルを打ち破ったこの叙情性、
血生臭くて人情的、ラストはしっかり悪の贖罪、人生の重さを考えさせる作品。
どこまでも真っ白に罪も血も清めて隠す「雪」という大自然を舞台にしてるのがポイント。

町の名だけで絵になるってイイね。日本の町の名じゃほんとカッコつかないもの。
「人間はおかしくて悲しい」ってキャッチも大成功。

やはりオスカーとっただけある、妊婦で頭のキレる人情味あふれる女性警官の存在が大きい。
田舎町のゆったりした時間、訛り、ちょっとおかしな間とかが上手い。
犯人の特徴を皆「ヘンな顔だった」しか覚えていないのが笑える。

「私には理解できない。はした金のために人生を棒に振るなんて。人生にはもっと大切な意味があるはずよ、分からない?」
と説く言葉が重く響く。
この気の弱い運のない男には同情すらしてしまう。
ゴロツキはあまりに多くの証拠を垂れ流していった上に、皆嘘がヘタなんだ。
真夏真っ盛りにしみわたる冬の冷たく透明な空気が印象的。戸田奈津子さん訳。


『痩せゆく男』(1996)
原作:スティーヴン・キング 監督:トム・ホランド 出演:ロバート・ジョン・バーク ほか
書けば書くほど次々映画化されてヒットするS.キングの最新作は、呪いをかけられてどんどん痩せてゆく男の物語。
そのメイクやガツガツ無制限に食べる獣じみた姿の恐怖もあるけど、
それより自分の罪を認めず妻を陥れ、ジプシーを逆に呪う男の深みにハマる心の醜さのほうがよっぽど怖い。
でも、なぜキング作品には妻を殺す話が多いのか?
しめた!てギラギラ輝く眼が妙に怖い。コンビニ店主でキングも出演w


『猫が行方不明』(1995)
監督:セドリック・クラビッシュ 出演:ギャランス・クラヴェル ほか
観てから何日も経ってるのにすっかりメモとるのを忘れてた。
猫探しを通してパリの日常が気負いなく描かれているのはほのぼのムードでイイ。
アクションもなく、激しいラヴロマンスもないけど、ちょっと自信なさ気な女の子がフツーで共感もてちゃう。
こうしてなんてことない日常は過ぎてゆく。例の兄ちゃんの「人生なんて不公平なんだ」ってつぶやきが悲しい。


『ケロッグ博士』(1994)
監督:アラン・パーカー 出演:アンソニー・ホプキンス、ブリジット・フォンダ ほか
友だちのオススメ作品。健康食品にダンベル体操ほか多種多様な健康グッズブームをあざわらうコメディ。
マシュー・ブロデリックほか豪華キャストがブッちぎれてる中で、ジョン・キューザックがいまいちハジケてないのが気になる。
友だちの証言による「緑のおばさん」なる肌の色が緑になる病は実在するとか!『バロン』の名優も出てる。
ホテルの最高級ステーキのほうが馬糞よりウジが多いとか、菜食で育てたオオカミは、
肉食より小鳥のように大人しくなるとかウソっぽいけど、「本当かな?」と思わず考えさせられる論理の数々。


『フェノミナン』(1996)
監督:ジョン・タートルトーブ 出演:ジョン・トラヴォルタ、カイラ・セジウィック、ロバート・デュヴァル ほか
こちらも友だちおすすめビデオ。今やあちこち引っ張りだこのトラヴォルタ。熟年の魅力も出てこんなゆったりムードの作品もイイ。
K.セジウィックや、まだまだ元気なR.デュヴァルも脇を固める。
煮詰まって追い込まれた時に映る木々が風に揺れるゆったりしたシーンが印象的。

「みんな同じエネルギーで動いている」

結局エイリアンの仕業か脳腫瘍のせいか、どのみちヒトの脳にはまだまだ未開発の能力が眠っているというからね。
ラストには作品にぴったりなヒーリング感覚のテーマ曲を駅の構内のベンチで弾き語るE.クラプトンのサントラ・クリップあり。


『くちづけはタンゴの後で』(1996)

監督:リチャード・ベンジャミン 出演:シャーリー・マクレーン、リッキー・レイク ほか
勘違いコメディ系に外れナシ。女性の母性本能ってスゴイな。子どものためなら何でもできちゃう勇気と自信が持てちゃうなんて。
いってみりゃ安易な玉の輿。跡継ぎ大事さミエミエだけど、正直で哀れな妊婦役R.レイクと、
リッチなのにスノッブじゃなく、サバけた義母役マクレーンの好演で、つい頑張れ!て思わせる。
1人2役の息子役の男優も要チェック。こんなリッチでお人好しの家族どっかにいないかしら?
アメリカ映画らしく、イイ人、悪い人がハッキリしてる。
マクレーンが♪Sunnyside of the street を熱唱するシーンは全然歳を感じさせない変わらぬ声、スタイルも美しいまま。
あんな風に魅力を保ち続けられるのは、やっぱり精神力かな?

コメント

notes and movies(1997.7~ part3)

2013-09-22 10:51:52 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part2からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『すべてをあなたに』(1996)

監督・出演:トム・ハンクス 出演:トム・エヴェレット ほか
お笑いも、ヒューマンドラマも経て、人を楽しませるツボを充分心得てるエンターテナー、
T.ハンクスの包容力あるあったかな人柄を感じさせる作品。
純粋に若者の夢を描いているのがイイ。懐かしく輝いていた'60の空気が隅々まで漂って、あのビートルズ・マジックが再現された様。
「気分がスカッとする映画にしたかった」とメイキングでハンクスが言う通りのすがすがしい後味。
監督・脚本・作詞作曲までできるなんて本当マルチタレント! 終始流れてるテーマ曲も全然飽きない
チャキチャキしてて面倒見のいい黒人ホテルボーイがイイ。
人生、有名になるばかりが幸せじゃないってことかな。
こうしてみるとビートルズがいかに優れたバンドだったか逆に改めてスゴさが分かる。


『ジャック』(1996)

監督:フランシス・フォード・コッポラ 出演:ロビン・ウィリアムズ、ダイアン・レイン ほか
次から次へと新鮮な驚きと感動で観客を楽しませてくれるロビンが今回挑んだのは10歳の少年役。
J.ショート版は見た目からモロそのままいけてフザけた可笑しさがあったけど、
ロビンは元々性格が子どもっぽいところはあっても、思春期の微妙な年頃を演じるのは難しかっただろう。
未来は未知で限りないと思っている歳に、数年で老人になってしまう運命を背負った複雑な心境が切ないと同時に、
限られているからこそ毎日を大切に、夢を持って、人生を大事に生きようってことが伝わる。

「流れ星はすぐ消えちゃうけど、空を輝いて飛ぶ姿は美しい
「僕はフツーの星がいい」
「君は輝いてるんだ」

「悩んだら僕を見ろ。みんな時間は限られてる。でも輝き続けるんだ」

心の中は青年で、見た目は老人。ロビンの演技力が試される困難な役所。
家庭教師役にビル・コズヒー、母親役にダイアン・レイン、名子役たちに囲まれて駆け回るロビンの巨体がいかにもアンバランス。
でも本当はわたしたちも見た目ばかり大人になって、コントロールするのに戸惑っている、
心の中はまだ子どもなのかもしれない。それでいいんだ。


『恋はデジャ・ブ』(1993)

監督:ハロルドライミス・ 出演:ビル・マーレイ ほか
社員さんオススメ。軽いコメディと思って、それほど期待してなかったけど、そゆのに限ってすごくよかったりする。
コメディに哲学、ヒューマンドラマ、ロマンス、涙もありのマーレー出演作ベストの1本。

「もし今日が毎日続いたら・・・?」
怖くもあり、楽しくもあり、自由で、束縛されてて、とにかく今日、この瞬間が幸せかどうかは
自分の考え方ひとつだという大切なことが分かった。

「冬は二度と終わらない」から「冬が続いても寒くない。この町の人々といるかぎり」に心を入れ替えるまで。
これは神か自然の与えた試練だったのか?
人は明日があるから自由な心を抑え、冒険を控える。でも明日があるのを疑わないから向上しようと努め、夢を抱く。

Tomorrow is the another day.

何が起こるか私たちは知らないから。


『暗黒の森』(1970)

監督:ベルナルド・ベルトルッチ 出演:ジャン・ルイ・トランティニアンドミニク・サンダ ほか
ドミニクが若干18歳の時の初期出演作。射るような挑戦的な瞳とユニセックスでいて女らしいスタイル、
ベルトルッチとは『1900』でも共に仕事をしている。
重厚な映像、難解な展開、イタリア、パリを舞台に『ゴッドファーザー』みたいな風格が伝わる。

「ホモや、ユダヤ人、根性のない奴は生まれる前に殺すべきだ」

イタリアの歴史が常にテーマになっている今作は、背景が飲み込みにくいが、
邦題の強調する暗殺が行われる森の静かな自然の美しさと、人の悪の醜さの対象が印象的。


『101』(1996)
監督:スティーヴン・ヘレク 出演:グレン・クロース ほか
まずビックリなのがビデオカセットまで白地に黒のスポティングのダルメシアン柄なこと!
公開当時は街中が(噂によると地下鉄まで)ダルメシアン一色にしたとか、
撮影にはどんどん成長していっちゃう子犬を取り替えるのに何百匹も必要だったとか、話題は尽きない。
ワンワンのセリフだけでここまで見せてくれる犬と動物たちの演技がイイ。
有名女優ながらここまでブッちぎれてくれるクロースの怪演がまさに「スゴイ悪役ぶり」
糖蜜や糞まみれになった姿は強烈でスタントなし。

ラストに流れるテーマ曲でまたまたビックリ。Dr.Johnおじさんのノリノリのピアノで
ジャズ風ディズニーの曲を書くとは本人もビックリだろうね
これを見たらまずダルメシアンの子犬が欲しくなる、毛皮を買うのに抵抗を感じる(ならいいけど
ステーキを食べる時も思い出しちゃうかも
一時のブームで飼って、結局捨てる人など出てこなきゃいーけど
朝起こしてくれたり、コーヒーをいれたりしてくれるなんて行き届いた犬はめったにいないけどね。


『太陽と月に背いて』(1995)

監督:アニエスカ・ホランド 出演:レオナルド・デカプリオ、ロマーヌ・ボーランジェ ほか
これでもうデカプリオの演技力の確かさを疑うことはできない。
現代劇だろうが、クラシックだろうが、子どもから大人もいとわない優れた現代の男優は、
とくにゲイ役もこなせないとダメみたい。
ランボーって名だけ知ってたけど、こんな激しい人生を送ったのか。
詩人は過激で破滅型が多いけど、機会があれば読みたい。

彼は「肉体の愛ほど忠実だ」というけど、彼らの間にはしっかり魂の結びつきが見えてくる。
詩は個人の感情の発散、そして読む側の心を豊かにするが「世界は変えられない」
それは半分真実で半分ウソ。心の底を変える力が言葉には潜んでいる。

「本当の太陽が見たいんだ
解放のため? 癒しのため? ランボーにとっての太陽とは?


『ダーク・スカイ 1』(1996)

出演:エリック・クローズ、ミーガン・ウォード ほか

【プロローグ:MJ 12 The Awakening】
これは矢追純一だけじゃなく、Xファイラーなら絶対ハマる
話題は聞いてたけど、もうビデオ8巻まで出てたのね。
主演の2人は、はたしてモルダー&スカリーコンビを越えられるか
モルダーも最初はこんな手探りで怖く不安な日々もあったんだろうね。後々FBIの1匹狼になったけど。
これだけリアルなSFが続出したら、もう米政府が「実は・・・」て明かしても誰も驚かないんじゃない?
それにしてもアメリカ人の政府に対する不信感は相当根深く、強いんだね。

最初の仕事は地方農園に現れた巨大ミステリーサークルの調査。
ここまで構成されると「実話かも・・・」て気がしちゃう。
さてこれからJはMJに、キムはホワイトハウスに戻れずどうやって真実を暴いていくか見所。


『ある貴婦人の肖像』(1997)
監督:ジェーン・カンピオン 出演:ニコール・キッドマン、ジョン・マルコヴィッチ、バーバラ・ハーシー ほか
とっても拡張高い雰囲気は漂ってるんだけど、『人形の家』路線のお堅い小説が原作なのかも。結局、彼女はどうしたの?

「キスする前の瞬間が好き」と踊る太めの現代女性。違うビデオかと思った。
いろいろ考えがあるんだろうけど、あちこちに分散したり、ひとつに強調したり・・・。

「籠の鳥になるのかい?」「もし私がその籠が好きならね」

固い枝ほど折れやすいってことかな。でも不幸な結婚生活。
彼が金目当ての利己主義みえみえなのははじめからなのに、目の前にあって見えないのは愛のマジック!
ここまで引き延ばして、ヤラれたと思うラスト。小説ならもっと展開が飲み込めたかも。
とにかく今回はニコールが中世劇で頑張ったこと、古風な感じも不自然なく、ひたすら不幸な女に徹しているのが印象的。
突然ドレスの衣擦れのスローモーションとか入って意味不明なんだけど、そっか、カンピオンなら納得。


『堕落天使(天使の涙)』(1995)

監督:ウォン・カーウェイ 出演:レオン・ライ、金城武 ほか
超人気監督カーウェイの『恋する惑星』に続くヒット作。
最新作『ブエノスアイレス』も公開前から前売り、試写会が超満員になる等の話題。
香港の移りゆく姿を透明に描いて、ドロドロした人間関係、殺人シーンにも関わらず後味はいつもスッキリ。
ノスタルジックでさえある集団劇で他人同士がなんらかの形で出会う様が面白い。
前作の殺し屋のモチーフを拡大させた物語りらしい。

もう一方の話は、金城武が聾唖の変わった青年役で、夜、他人の店を開けては無理矢理客にサービスして金を儲けている。
言ってもいないのに髪を洗ったり、死ぬほどアイスを食べさせたり

「父といた時、僕は子どもで、今は大人だ。ずっと子どもでいたかった」

彼と失恋したての大阪系の女みたいな娘の初恋のくだりも面白い。
急に金髪になったり、失恋した途端、金髪がなくなったり。

「人の気持ちには期限があるそうだが、僕のほうが先に期限切れを迎えてしまった」w


『HATARI!』(1962)
監督:ハワード・ホークス 出演:ジョン・ウェイン、ハーディ・クルーガー ほか
友だちオススメ西部劇。ジョン・ウェインファンなんだって。わたしは実はジョン・ウェイン作品はこれが初めて。
私は西部劇は苦手だけど、今作は軽いコメディタッチ&ロマンス、東アフリカを舞台としたハンターの物語り。
今じゃ動物保護団体でなくても動物狩りの映画は流行らないよね。
当時はとにかくエキサイティングな要素だったのかも。野生動物が必死で走ったり、本気で車を角で突くシーンは貴重か?
CGじゃないからスタッフも本当に危険だし。カッコつけるだけじゃないお茶目なウェインも見所。

ダラスとかみんな名前が分かりやすくて派手だねえ。イタリア系で訛りがキツイ。
とっても健気で可愛い子象らが今作の主役みたい。鼻のいい子象らを放すと、たちまち見つけて追いかけてくる。
ここまで慣れてるのは撮影中もずっと世話していたんじゃないかしら?
タイトルのハタリとは「危ない!」て意味かな。動物園の動物たちってこうやって連れてこられるのね
ほとんど密猟。それをコメディにしたら、ちょっと単純に笑えない。

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notes and movies(1997.7~ part4)

2013-09-22 10:51:51 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part3からのつづきで、薄いオレンジ色のノートのラスト。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『逢いたくて』(1997)
監督:ミシェル・プレスマン 出演:ピーター・ギャラガー、ミッシェル・ファイファー ほか
とってもロマンティックなファンタジー。女性監督なのがうなづける。
女性が「こんな映画観たいのよねー」て感じにピッタリ。
随分レンタル中だったから、そーいうひとはわたしだけじゃないはず。
まず、海の描写がキレイ。誰でも絶対欲しいと思うような海辺のコテッジが完璧。
クレアは『ロミオとジュリエット』で大ブレイクしたコだよね。
P.ギャラガーはやっと主演男優に落ち着いたし、ミシェルの幽霊ならきっとみんなとりつかれても本望、死んでもいいと思うよね。
邦題もぴったりフィット。

娘の親友が叔母の夫を誘惑して挑発するシーンで「あなたみたいなタイプはただ眺めているだけで何も出来ないのよ」って言うセリフはキツイ。
結局、妻を愛していたってことなのかな?

「私たち夫婦をどう思う?」
「いい感じだ。平凡な日々だけど、仕事から帰ったら家にいてくれる。支えとなってほしいんだ」
フェミニズムにひっかかりそうなセリフだけど男の本音なんだろうね、無視できない。

「父さんは母さんが死んだ時、私を置いて自殺しようとした。毎日、母さんの亡霊に会いにいくたび不安だった」
クレアの熱演が泣かせる今作のポイント。
ギャラガーの大学教授っていう肩書きは信憑性が薄いけど・・・


『楽園の瑕(きず)』(1994)
監督:ウォン・カーウァイ 出演:レスリー・チャン、レオン・カーウァイ、トニー・レオン ほか
長い前説から何やら中国文学で有名な小説に出る剣士らの若き日を描いたストーリーらしけど、夢を見ているような幻想的な世界。
第一こんな外国っぽい砂漠が中国にあったっけ?
超能力で空を飛んだりもできる超人らしいが、内容はいたって人間的。
これだけのスーパースターを一堂に集められるのはカーウェイしかいないね。
常連の女優の顔もちらほら。今や香港・中国映画が注目株。主要俳優名もチェックしとかなくちゃ。

「人は皆、山を見るとその向こうを知りたがる

つぶやきセリフがカーウェイ映画の特徴か。桃花の馬との絡みが妙に艶っぽい。
雨空や砂漠、圧倒的な自然の美しさが印象的。


『愛情萬歳』(1994)

監督:ツァイ・ミンリャン 出演:ヤン・クイメイ、リー・カンション ほか
なぜか副題が仏語。今度の台湾旅行にちょうどいい予習と思って観たら、なかなか面白い。無言劇に近い。しかもリアル。
つまりハタから見れば私たちもこんな哀愁をたたえたパントマイムを日常で演じてるってことだ。
ほとんど都内の生活と変わんないね。現代劇を描かせたらアジア映画がこんなに面白いとは誰も驚いただろう。

2人の男がコソコソ互いを避けながら歩く姿は哀しくて可笑しい。
現代の若者は人間関係がヘタなんだな。こんな生き方もクールで時に刺激的だけど、
先々のことを考えるとどうも見えなくて不安。それを描きたかったんだろう。

彼は女装趣味か、もしかしたらゲイ系なのか。
眠りこけるアーロンの唇にそっとキスする。こんな時々のシーンにすごい緊迫感と共感めいたものが広がる。
そしてラストは、たけし映画より長いリンの歩くシーン。なぜか泣くのは女なんだな。
化粧落としてオフロにたっぷり浸かるひとときなんて「分かるなぁ~」て感心しちゃう。
始終タバコをふかしてる3人と他の連中。考えてみたらタバコって本当に淋しい人間の唯一なぐさみなのかも。


『金枝王葉~君さえいれば』(1994)

監督:ピーター・チャン 出演:レスリー・チャン、アニタ・コン、カリーナ・ラウ ほか
ますます香港映画って新鮮で面白い ジャッキー・チェンの拳法ブーム→チョン・ユンファのロマンス、ヤクザものを経て、
次代のレスリーらへ新しい役者の顔が揃ってきたのがポイント。カリーナとは『欲望の翼』共演に続く。今回も2人の愛は実らない。
監督の前作も良かったし、ハリウッド的エンタテイメントのツボもよく分かっている。
レスリーもこうなるとほんとゲイ役つづきでイメージが固まりそう。

レスリーは本当に歌手だから、さすが歌も聴かせる 別の魅力も発見。アニタのボーイッシュな魅力が今作で光る。
「ポール・サイモンみたくアフリカへ行って原住民の音楽を取り入れるんだ。地図も持たずに」
やっぱゴールや趣向が合ったのが良かったのかな。
しぶい役続きだったレスリーの、ちょっとコミカルでも二枚目芸能人なはじけた演技が見所。


『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』(1989)
監督:チン・シウタン 出演:レスリー・チャン、ジョイ・ウォン ほか
前に一度観たかも。まだニューウェーヴ以前の中国活劇の雰囲気そのまま。
チャンも当時32歳ながら、すごく幼く見えるし、'89に撮ったにしては映像が妙に古臭い。
突然アクションっぽいロック調になったかと思えば、オヤジのラップ調ミュージカル系。
しかし基調は中国演歌。それにしてもインのメイクはコテコテ、激しいキャラだな。
コマ送りのように早い展開でオドロオドロしさを出す仕掛け、はりぼて等がわんさか。あまりに速くて見えないくらい。
Sがどうなったのかはあやふや。2があるからね。先を観ないことには、




【読書感想メモ】
「ちひろの世界」松本猛、由理子/著
「地底旅行」ジュール・ヴェルヌ著
「古代文明の謎」世界画報デラックス 世界の驚異シリーズ1
「老人と海」E.ヘミングウェイ著


【歌詞をメモした曲】
♪HOLD ON/John Lennon


【イベントメモ】
「安曇野ちひろ美術館」家族でドライブ
「ジョイポリス」@お台場
「ナンジャタウン」@池袋
「ねこたま」「ナムコワンダーエッグ」@二子玉川
「ジョイポリス」@関内
家族で「台湾旅行」


【できごと】
8月31日ダイアナ妃がパリで事故死

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『実物大 人体図鑑3 内臓』(ベースボール・マガジン社)

2013-09-22 10:17:12 | 
『実物大 人体図鑑3 内臓』(ベースボール・マガジン社)
坂井建雄/監修

なかなか気持ち悪い、インパクト大な表紙イラストで、人体の実物大が分かっちゃう1冊。
こうした基本的なことも知らないものだなあ。

【内容抜粋メモ】

●器官の種類
・消化器系:食べ物を消化・吸収する
・呼吸器系:体に酸素をとりいれる。
・泌尿生殖器系:尿をつくる泌尿器、赤ちゃんをつくる生殖器。
・循環器系:体に血液を送る。
・神経系:体をコントロールする脳や、脳の情報を体に伝える神経。


●脳
「視床下部」自律神経のはたらきや、ホルモンの分泌をコントロールする。
脳の重さは頭の良さとは関係ない。例:夏目漱石の脳は1425gで一般的。今でも大学に保管されている/驚


●目
目の色は虹彩の色できまる。虹彩には色をつくるメラニン色素が含まれ、
メラニン色素が濃いと茶色や黒、少ないと青や緑色になる。


●耳
耳は体のバランスをとるのにかかせない器官。

Q:鼓膜は破れる?
A:紙が裂けるように破れるのではなく、小さな穴があく。鼓膜は再生するので、自然に治る。


●鼻
鼻の穴は、普段、2つ同時に使われるのではなく、交互に使われ、臭いによる刺激で疲れないようにしている/驚
臭いを感じる嗅細胞の数は約500万個。犬の嗅細胞の数は、ヒトの約40倍の約2億個!


●神経系
「中枢神経」脳+脊髄
「末しょう神経」中枢神経と体の各器官をつなぐ。
末しょう神経には、「体性神経」(体の感覚や運動等をコントロールする)、「自律神経」(内臓の働き等をコントロールする)がある。
その他、脊髄から出る「脊髄神経」と、脳から出る「脳神経」がある。
脊髄神経には、「肋間神経」「筋皮神経」がある。


●肺
栄養素と酸素が結びついてエネルギーが生み出され、二酸化炭素ができる。


●心臓
1分間に送り出す血液量は、500mlペットボトル約10本分。
大人の平均心拍数は60~90回。赤ちゃんの心拍数はその約2倍。心臓が小さいから、血液量を多くしている。
「スポーツ心臓」トレーニングすると心筋が発達して厚くなる。心臓自体が大きくなる。心拍数も普通のヒトより少なくて済む。


●体をめぐる酸素
酸素は、血液中の赤血球にとりこまれ、心臓に入る。
二酸化炭素は赤血球の中と血漿の中に溶け込み、心臓に集められ、のちに吐き出す息とともに体外に出される。


肺胞


●胃
胃は筋肉でできた器官。
空っぽの胃の容量は約100ml。お腹いっぱいの時は、約20倍の2Lにも筋肉が伸びる。


●胆のう、すい臓
「胆のう」肝臓から送られた胆汁を蓄える。「胆汁」は脂質の消化を助ける。
「すい臓」膵液を作る。「膵液」は、たんぱく質、炭水化物、脂質を細かく分解する。
どちらも消化を助け、十二指腸に送られる。


●小腸、大腸
「小腸」食べ物の消化・吸収をおこなう。
「大腸」便をつくる。


●肝臓
栄養分を貯めて必要な時に体に送り出す。有害なものを解毒する「化学工場」と呼ばれる。
栄養素などとともに1分間に1L以上の血液が送られる。
動かず、音もたてないから「沈黙の臓器」と呼ばれる。病気になっても気づきにくいため、定期的な検査が必要。


●食べ物の消化
消化管の長さは身長の約5倍。食道は直径約2cm。長さは約25cm。


おもな消化液とそのはたらき


この胆汁が胃に逆流してるのか・・・


●腎臓
ソラマメのような形の器官。血液に含まれる不要物をこしとって、尿をつくる。
「膀胱」容量は最大500ml。150~300mlたまるとトイレに行きたくなる。


●生殖器
子宮の大きさはニワトリの卵くらい 臨月には約36cm、重さ1kg近くになる(すげいなあ!
胃や腸を圧迫するため、胸がつかえたようになる。


●血管
全身の血管の長さの合計は約6000km。地球の直径の約2/1/驚

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『CUT』(2011)

2013-09-22 09:30:37 | 映画
『CUT』(2011)
監督・脚本:アミール・ナデリ 主演:西島秀俊、常盤貴子、菅田俊、でんでん、鈴木卓爾、笹野高史 ほか

「映画はすでに死んでいます」

西島秀俊さん出演作として観た。
暴力映画は胃が痛くなる。やっとの思いで半分ほど観て、吐き気が止まらなかったから、
その後、小分けにして、録画した動物番組などを挟みながら、やっと最後まで観た
(物語りは最後のオチまでちゃんと観たいんだ

 

西島さんのこのストイックさは筋金入りだな。腹筋の割れ具合もなんだか人間離れしたかんじ。
笹野高史さんは出番は多いけど、セリフは少ない。
映画の中で西島さんに「小津監督映画に出てくるお父さんに似てますネ」て言われてた。そーなんだよ!現代の笠智衆さんだと思うv


trailer


▼story
秀二は、自分の映画をつくりたいと切望し、定期的に屋上でクラシック映画の上映会を行い、
映画の価値を見直そうと日々ひとりきりでデモ活動を行っている。
ある日、ヤクザから呼び出され、兄・シンゴが多額の借金を抱えて死んだことを告げられ、
その借金1254万円を2週間で支払わなければ同じ運命になると脅される。
そんな大金があるはずもなく、組員らがイライラの解消にボクシングジムのサンドバッグを殴っているのを見て、
1発1万円で殴らせるという商売を始める。場所は兄が死んだトイレの中。
組員は1人5000円からはじまり、8000円、数万円にまでどんどん値上がりしていく。。。



「映画は売春じゃない。映画は芸術です」

「問題は金じゃない。もしそうなら銀行強盗でもやってます!」

映画が人々の純粋な娯楽から、金儲けの手段にまで墜ちたことへの復讐なのか?
それにあんなに殴られて生きていられるものだろうか? パンチドランカーになるんじゃない?


外に出ると屋上って部屋は憧れる。
そこで開催される小規模の上映会では、ジャック・タチやバスター・キートンのチラシもあった。
新藤兼人監督の『裸の島』も絶賛してたし。

黒澤明のお墓は鎌倉にあるのか。って調べてたら、こんなサイトを発見/驚
「無」って書いてあるお墓は誰のだろう?


追。
今作つながりで、暴力映画ばかりの予告編の中で『東京プレイボーイクラブ』のテーマ曲をエレカシがやってることを知った。
っていってももう暴力映画は観るのは止めよう

今作が大勢に高い評価を受けたってことは、日常で私たちがいかに暴力的な映像に慣れてマヒしているかってことじゃないかな。
人を苦しくさせるだけの映画は私には必要ない。


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