ヒト遺伝子想定的生活様式実践法

2023年8月にテーマ・タイトルを変更(旧は外国語関連)
2015年4月にテーマ・タイトルを変更(旧は健康関連)

はじめに・・・

 外国語テーマも長く続かずなので、従来の健康ブログに戻してみようかと思いまして・・・ 備忘録的に残しておくと旧タイトルは「タイ語、漢字を使って覚えるの?」でした。(2023.8月記)

 従来の健康ブログ時に記事を書いていて、何故か、そろそろ外国語でも勉強した方がより良いかなーと思いつきまして、以来ちょこちょこと続けてきましたが、なんとなく、ある事を覚えると別の事を忘れてしまうモードに入ってしまったようで、知識量が停滞しつつあるような感じになりました。

 そこで、本ブログを外国語学習ブログに変更して、自分の備忘録的にまとめておこうかなと思いまして・・・。

 しかしながら、少し飽きたのか内容を増やしすぎたのか、書くのに手間がかかるようになり、時間がとれない時は、別ブログ「単語帳の素材?」にてライトな記事を書くことにしました。(この別ブログも徐々にライトでなくなり、記事を500本ほど書いたところで滞り中・・・)

 なお、健康ブログ時代の記事は、コチラの 入り口 からどうぞ。(2015.4月記)
 最近の健康系記事はカテゴリー「タイ語以外(健康2019)」からどうぞ。

アレルギーが悪化傾向なのは何故か (*-1) アトピー性皮膚炎

2013年09月11日 |  症例(その他)

〔更新履歴:9/15出直しのためタイトル番号変更。〕

 

 引き続き涼しい感じなので順調に更新を・・・

 3.11後にアレルギーが悪化したり、あるいは新たにアレルギーの症状が出たりしたひとが多いようだ。事例については後で眺めることにして、そういう前提で話を進めていこう。

 と、書き始めたものの、何故悪化するのか考え方がまとまっている訳ではない。

 2年以上よく分からない問題として頭の隅にあり時々思い出すのだが、余り進展もなく結局よくわからないままなのである。最近では思い出すことも少なく、かつて調べたことも忘れつつある。ということで、分かってる事柄を中間報告的に書き留めておこうという趣旨である。

 中間報告と言い訳しつつ構成もいいかげんにして、扱い易い項目から適当に進めていこう。より良い構成を考えていたら、従来と同様に多分書き出さずに終わってしまうだろうから・・・


 書き易い項目ということで(大いに他力本願できるため)、今回は、アトピー性皮膚炎を眺めてみよう。これがアレルギー性疾患かどうは多少議論があるかもしれないが、その病態の一部にアレルギーが関与しいてることは間違いがないだろう。一般的な解説については、gooヘルスケアから、

アトピー性皮膚炎<子どもの病気>
http://health.goo.ne.jp/medical/search/101D0200.html

原因は何か
 アトピー素因(アトピー体質)とは、気管支喘息(きかんしぜんそく)、アレルギー性鼻炎・結膜炎(けつまくえん)、アトピー性皮膚炎などの病気にかかりやすい体質のことをいいます。家系内にこれらの病気にかかっている、またはかかったことがある人が多く、また、ダニやハウスダスト(家のホコリ)、食物などの環境中のアレルゲン(アレルギー反応の原因となる物質)に対してアレルギー反応を起こしやすい体質のことを指します。
 このアトピー素因に加え、皮膚の易(い)刺激性、乾燥肌そして環境因子などが複雑に絡(から)みあって関与し、病変をつくっていると考えられています。皮膚の乾燥傾向が基本となり、そこにアレルゲンやさまざまな刺激が加わり、慢性の湿疹がみられます

症状の現れ方
 かゆみを伴った湿疹病変が慢性に経過し、左右対称性に分布します。年齢などにより湿疹のできやすい場所は違ってきます。・・・ (強調は引用者)


成人のアトピー性皮膚炎
http://health.goo.ne.jp/medical/search/10O10500.html


 「皮膚の乾燥傾向が基本となり、そこにアレルゲンやさまざまな刺激が加わり」皮膚炎になるとあるので、乾燥肌という前提がある中で、アレルギーが皮膚炎の引き金を引くこともあるし、アレルギー以外の別の刺激が引き金を引くこともあるということだろう。

 この皮膚炎の状態にはいろいろあるようだ。その詳細については、「土佐清水病院」(高知県所在)のサイトから、

今のアトピーの状態とその名称~アトピーの程度を知る
http://www.tosashimizu-hospital.com/atopy/atopy_002.html

 アトピー性皮膚炎とひと口にいっても、軽症なものから重症なものまでさまざまです。患者さんはまず、ご自分のアトピーがどの程度か知る必要があります。

  [一覧表があるけど長いので省略]

 アトピーは、(1)丘疹 (2)紅斑 (3)結節性痒疹 (4)肥厚 (5)苔癬化の順で進行していきます。

 
 アトピー性皮膚炎の原因については諸説あると思うけど、現状では丹羽耕三氏(土佐清水病院院長。ペンネーム(?)で「丹羽靭負」(にわゆきえ)とされる場合もある)の言説を個人的に支持している。その詳細については、前出の「土佐清水病院」のサイトから(なお、アトピー関係記事の目次は、丹羽療法によるアトピー治療 http://www.tosashimizu-hospital.com/atopy/index.html)、

アトピーの主因は「活性酸素」である
http://www.tosashimizu-hospital.com/atopy/atopy_003.html

 しかし、実は、問題はこれから先にあります。活性酸素がどこまでも善玉ならば、その研究も専門家だけに任せておけばよかったのですが、活性酸素にはジキルとハイドのような二面性があり、しかも、活性酸素が悪玉の役割をも果たすように仕向けた犯人は、他ならぬ文明社会そのものであることが最近の研究で明らかになったのです。

 活性酸素が体内で増加し過ぎると、勢い余って自分の身体の組織をも攻撃するのですが、近年、活性酸素の過剰をもたらした正体は、薄くなったオゾン層を突き破る紫外線であり、無神経に乱用される放射能であり、病院で提供される医薬品などであります。

 また最近増加し続けている自動車による排気ガスは、製鉄工場でたかれる重油から発生するガスとともに大量の窒素酸化物を含み、 この窒素酸化物も体内で大量の活性酸素を発生させます。

 その他、塩素化合物、トリハロメタン、PCB、メチル水銀、マンガン化合物、カドミウム化合物などの工場廃液や、フェニルヒドラジド、クロラムフェニコールなどの医薬品も細胞の内外で有害な活性酸素を生み出します。

 この活性酸素の過剰が原因で起こる病気はアトピーをはじめ癌や生活習慣病など、 私たちの病気の80~90パーセントに及んでいるとさえいわれています。

活性酸素 + 脂質 = 過酸化脂質

これはとても重要な公式です。というのも″悪玉″活性酸素は非常に強力な代物ですが、作用時間が短く、作用部位も細胞の表面に限られています。これに対して、過酸化脂質は、強さはそれほどではありませんが、作用時間が長く、細胞の内部に浸透する性質をもっているからです。

 したがって、生体に実際に害を及ぼすのは、活性酸素そのものというよりは過酸化脂質のほうであろうと考えられるのです。 (強調は引用者)


 脂っこい物を多く食べるようになれば過酸化脂質が増えるし、体内で活性酸素が増えれば過酸化脂質が増えるということだろう。ここで思い出すべきことは、

●の影響 →酸化ストレスの亢進(活性酸素の増加)

という流れであろう(この点については過去記事 電離の直接障害と酸化ストレス障害  2012/5/9 をどうぞ)。


 活性酸素が作用してできた過酸化脂質がどのように乾燥肌に繋がっていくのかというと、同病院のサイトから、

アトピーになる人とならない人の違いは何か?
http://www.tosashimizu-hospital.com/atopy/atopy_004.html

 活性酸素は不飽和脂肪酸と結びついて過酸化脂質となり、血管、臓器、皮膚組織に付着して徐々に生体に障害を与えてしまうのですが、アトピー性皮膚炎の患者さんの場合は、過酸化脂質が皮膚の最上層の角層に付着して皮膚の水分保湿機能を奪ってしまっているのです。


アトピーと乾燥肌という体質の関係
http://www.tosashimizu-hospital.com/atopy/atopy_006.html

 人間の皮膚は、皮膚の最上層の角層がしっかりしていると、皮膚の水分を外へ逃がさない仕組みになっています。このことで皮膚の湿度が保っていられるのです。これを角層の保湿機能と呼びます。しかし、アトピー体質の人は″Xerosis(乾皮症)″といって、この角層の保湿機能が弱く、角層の下にある皮膚の水分が角層を通って表面へ逃げ出してしまいます。そのために、アトピーの人は、乾燥肌をしており、症状が悪化すると、ますますこの乾燥肌が増悪してしまいます。

  [中略]

 もちろん、アトピーは体質性のものですが、環境汚染のなかった時代には、その体質だけで終わり、角層の保湿機能の低下という本質的な欠陥も軽い症状で済み、学童期の前には、この保湿機能の低下が回復して治癒していました。

 それが、環境汚染によって過剰な活性酸素が発生するにもかかわらず、活性酸素を取り除く体内のSODが、アトピー患者は体質的に少ないために活性酸素を取り除くことができず、脂と結合して過酸化脂質をどんどん作ってしまうのです。

 そのため、学童期までには回復するはずの角質の保湿機能が、実際には回復するどころか、どんどん作られる過酸化脂質によって、角層が破壊され、保湿機能の低下がますます進行して、アトピー性皮膚炎がさらに悪化するようになったと考えられます。


 なお、「SOD」とは、もともとは抗酸化酵素の一種(スーパー・オキシド・ディスムターゼ)のことだが、ここでは抗酸化物質一般の意味と思われる。


 過酸化脂質が皮膚の角質層に何故集まってるのかというと、それは過酸化脂質を体内で上手く処理できなくなったので、表皮から落屑(皮膚の表層が大小の角質片となってはげ落ちること)や分泌によって体外に出してしまいたいからだと理解できるだろう。この部分は多分、安保徹氏の言説だと思われる。「湯島清水坂クリニック」(東京都所在)のサイトから、

リバウンドはなぜ起きるのか - アトピー性皮膚炎 治療
http://yushima-s-clinic.com/index.php?%E3%83%AA%E3%83%90%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%89%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C%E8%B5%B7%E3%81%8D%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%8B

 アトピー性皮膚炎は、体内で分解できない化学物質、たとえば農薬や食品添加物、薬などの化学物質を皮膚から排出しようとする際に起こる、皮膚の炎症やかゆみが症状として現われます。

 体内で分解できない化学物質の多くは、分子量が小さいために、それ自体が抗原(アレルゲン)と認識されるわけではありません。分子量の大きいたんぱくと結びつき、はじめて抗原と認識され、免疫機能が働くわけです。


 最後に、何度か出てきた「土佐清水病院」のサイトでは、3.11に関連して活性酸素が遺伝子を傷つけるメカニズムを解説している記事があるので紹介しておこう。

この夏休み、子供たちを土佐清水で過ごさせませんか
http://www.tosashimizu-hospital.com/top_topics/top_topics_110623.html


 また終わりそうもない新たなシリーズが始まったような印象を受けるが、多分気のせいだろう。

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