カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

被災地の秋

2017-10-30 16:19:48 | 日常あれこれ
 秋を感じられる所を出来るだけ歩くことにした。

 特別に野山に行かなくとも、そこかしこに植物は茂っている。

 とくに震災の後更地になってかなりの期間放置されたままの場所には雑草が生い茂る。

 下手に足を踏み入れたりすると、ズボンの裾には雑草の種がビッシリくっついたりして取り除くのに苦労する。

 
 セイタカアワダチソウと野菊が共存して居た。

 セイタカアワダチソウも、かつての勢いはなくて在来種に駆逐されそうだが、絶滅危惧種にはなれない宿命だ。

 
 誰も手入れをしない庭先のお茶の枝には、白い花が咲いていた。

 やがて実が成って、ツバキに似た種が出来る。

 油分を含んだ種を剥いて障子や襖の滑りを良くするため、蝋のように擦りつけたりしたものだが・・・。

 今時そんなことをする人もいないし、聞いたことも無いという人が大部分だろう。

 
 我が町は柿の産地でブランドものもあるが、これはただの渋柿でもう少し熟さないとカラスも見向きもしない。

 しばらく歩いて被害の大きかった地域を通ると、解体と建設が相半ばしていた。

 町の再開発の計画は、当面と将来の狭間で揺れている。

 計画そのものは出来上がっているのだが、個々の意見調整に手間取っている。

 全体主義国家ではないから、話し合いで進めるのでそれなりに時間がかかる。

 
 更地になったばかりの住宅の後に、たわわに実を付けた蜜柑の木が一本うなだれて立っていた。

 さて来年もこの場所でたわわに実をつけることが出来るのだろうか。

 蜜柑の木にとっては、知るよしもない出来事だが、土地の持ち主にとっても計画の執行具合でどうにでも変わってしまう。

 辺りの家が次々と解体され、残された庭木や雑草の茂みは思い思いの秋を迎えているのである。


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