太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

美しさの基準

2012-03-13 09:18:31 | 日記
テレビで見たい特別番組があって、番組のあと、そのままテレビをつけておいたらテレビショッピングが始まった。


国が違えば、価値観だって違うに決まってる。

たった10ヶ月ハワイにいるだけだって、それは嫌というほど身にしみる。

それでも私は、テレビショッピングを見て、改めてそれを認識したのである。



『タン タオル』なる商品を紹介していて、それは濡れティッシュのようなものが、1枚ずつ個別包装されている。

それで毎日、顔から足まで拭く。

そうするとたった数日で 見事な日焼け肌になる 。

紹介している女性ナンシーは、もう5年も毎日これを使っているという。

「見て、私のこのすべすべお肌。これさえあれば、小麦肌とすべすべ肌がいっぺんで手に入るのよ」

すると、ツッコミ・ボケ役兼ねた相方(?)メリサが、

「ンもう、羨ましい!私、こんな白い肌じゃ恥ずかしくて外に出られない・・・」


片足だけタン タオルを塗ったモデルが登場し、その違いをアピール。

「ほらみて!最高に自然、最高にきれい!もう色オチや、服についちゃうファンデなんか捨ててOK!」

ナンシーとメリサがおおげさに騒ぎ立てる間に、一気に商品は売り切れた。

ハワイの化粧品売り場に、シワや毛穴対策商品はあっても、美白商品はかつて見たことがないのも、こういうことか。



日本じゃ、美白美白と呪文のように、いかにして肌を白くするかに躍起になっているじゃないか。

『色白は七難隠す』なんて言う言葉があるぐらいだから、昔から肌は白いほうが美しいとされていたんだろう。






次に出てきたのが、女性っぽい仕草のトニー。スプレーを片手に

「さあ、これさえあれば、貧相な髪とはおさらばよッ!」


トニーは、モデルの髪の毛を、スプレーを根元にかけながら指で逆立て、見事な爆発ヘアにしてゆく。

髪のボリュームは顔幅の2倍、頭のてっぺんも膨れ上がっている。

ナンシーは「ゴージャス!ゴージャス!」と大騒ぎし、それもまたたくまに売り切れてしまった。



でもどのモデルも、大変よく似合っていることに感心する。

きっとこれが日本人だったら、駄目なんだろうと思う。これが似合うのは、基本的に頭が非常に小さいのと、彫りの深い顔立ちがあってこそ。


それに白人の髪は1本1本がとても細くて、かなりの長さの髪でも、簡単にちっちゃくまとめることができる。

だけど、ぺたっと頭に張り付いたようになりやすいから、なんとかボリュームがほしいと思うのかもしれない。


日本人の髪はしっかりしていて、しかも私は量が多いから、ポニーテールにすると、ポニーじゃなくて馬の尻尾かと思うほどだし、

まとめようとしても、コシがありすぎてまとまらない。

これでも定期的に美容院で梳いてもらっていて、こうなのだ。


そういえば、私は日本人の美容師さんに髪をお任せしているのだけれど、地元の人がやっている美容院だと

「内側を梳く」という技術が期待できないと聞いたことがある。

梳いてほしいと頼んだら、外側から梳いてしまって、乾かしてゆくにつれてブワーっと広がってしまう、なんてことが起こるらしい。







美しさの基準って、住む文化が変われば180度変わってしまうものなんだ。

長い首が美しいとか、太っているのが美人とか、テレビの向こうの話としては知っていたけれど、

実際にこうしてその中に入ってみると、また違う感慨がある。








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わらしべ初仕事

2012-03-12 10:13:03 | 日記
夫の同僚のマーロウが、友人の結婚祝いに贈るプレゼントを私に依頼してくれた。

リクエストがあったのは、ランプシェードだけで、あとは私に任せてくれるという。

ランプシェードは、2つで1組を、2組。

私としたことが、1枚しか写真に収めなかった。なんでだろう???


これは四角いランプシェード。赤とオレンジのハイビスカスが片面ずつ。


もう1組は丸いシェードで、バード オブ パラダイスを描いた。

写真がないので、私が以前自分用に作ったのを・・・



これは自分用。


あとはキャンバス画に描いた、ハワイの風景を何点か。イーゼル付きで。



マーロウはとっても喜んでくれたそうで一安心。

彼女が切ってくれた小切手が、ズシリと重く感じた。

これがハワイでの初仕事なんだなあー・・・


せっかく作品があるんだからクラフト展に出したら?とか、インターネットで販売したら?とか、勧めてられているんだけれど、

この超めんどくさがりの性格と、

自分の気分とペースで、しかも私が作りたいものしか制作したくないという我侭さがジャマをして、踏み切れない。


今回の仕事は、頼みもしないのに夫が職場で私のことをベラベラと喋り、作品を撮った写真を見せまくるという地道な「営業」の結果、得た。

そういう、自分を売り込むことすらめんどくさい、というテイタラク・・・

このままぬくぬくと、ただ趣味で描き続けるのか、いつか何か転機が来るのか、本当は私はどうしたいのかも、わからない。

ただ、私の作ったものを欲しい、と思ってくれる人がいて、私の作品がどこかで誰かに愛されているということは、ありがたく、たとえようもない喜びであることは確か・・・



ハワイで初めて得た自分のお金を何に使おうかと思っていたところ、ふらりと立ち寄ったギャラリーで、

以前からすごく興味があった、コラージュ・アーティストのワークショップの案内を見つけた。

紙を自分で染めるところから体験できる、3日間のワークショップ。

私が受け取ったお金と、ほぼ同じ金額だったから、これはチャンスなのかもと思い、早速申し込んだ。


作品で得たお金で、新しい作品を作る技術を得る。

これって、わらしべ長者ならぬ、わらしべアートか?






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ハワイの風景

2012-03-10 16:11:01 | 絵とか、いろいろ
いつも行く画材店で、正方形の小さなキャンバスを見つけた。

小さい何かを描くのにいいかも、と思っていくつか購入。

それを乗せる、ミニ・イーゼルもついでに購入。

さっそく、それにハワイの風景を描いてみた。



まずは、ここ(叔母宅)からの眺め

コンピューター内にストックしてある、過去に写した写真の中から、いくつか。


チャイナマンズハット


朝日が昇る直前のチャイナマンズハット



ラニカイビーチ


ラニカイとは天国の海、という意味のハワイ語で、私が日頃行くカイルアビーチと繋がっている。



マカプウ岬


冬の時期、マカプウ岬からは鯨が見られる。

トレッキングコースがあり、満月の夜に軽い食事を持って登るのが好きだ。





こんなふうにイーゼルに立てて・・・







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おジャマ猫

2012-03-09 09:16:07 | ペットシッター
猫のドリーとの共同生活も、はや2週間。

気位が高くてクールなドリーと、すこーーーーしずつだけど打ち解けてきたような気がしないでもない。

しかーーーし!


昼間、私が絵を描いていると、最初は私が座っている椅子の後ろ、私と背もたれの間に寝ていたりしたんだけど、

最近はコレ。



あのぉー 非常に非常にジャマなんですが・・・・




箱座りなんかしちゃって。




しかも寝ようっての、あんた・・・背中がテーブルからはみでてますよ




ソファとか、窓のそばとか、いくらだってアンタの寝る場所はあるのに、

なんでまたこんなところで・・・

あわててパレットの蓋をして、私はテーブルの隅っこのほうで不自然な姿勢をしながら作業せねばならん。

左右に作業する場所を移すと、ドリーも一緒に移ってくるので同じだ・・・



猫を飼ったことがないので、猫の気持ちがいまひとつわからない。

ドリーは普段だって、昼間は一人で留守番しているし、人恋しいわけでもなさそうだけど。

それとも、クールに見えて、叔母がいないことが寂しかったりするのか。




見よ、この ふてぶてしい やすらかな寝顔を・・・


しかしよくまあ、こんな固くてゴチャっとした場所で眠れるねぇ。

この顔みると、まぁいいか、って思っちゃうけど、あー猫の気持ちはわかんない。






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オートロック事件

2012-03-08 08:42:47 | 日記
今、滞在している叔母宅の玄関ドアは、オートロックになっている。

私はオートロックが怖い。

いや、正確にいえば、怖いのはオートロックじゃなくて、オートロックなのに鍵を持たずに閉めてしまいそうな自分 だろう。

旅行でどこかのホテルに泊まる時も、カードキーを持ったかどうかがすごく気になる。



朝のウォーキングに行く時には、キーホルダーごとではポケットに入らないので、ドアの鍵だけを外して持ってゆく。

叔母から預かっている家の鍵は、我が家の鍵と形がそっくりなので、間違えて自宅の鍵を持たないように、赤いリボンを付けた。

それでも、ドアを閉める直前に、赤いリボンがついた鍵を持っているか確かめずにはいられない。



私は過去にオートロックで締め出された人を見たことはあっても、1度だって自分が締め出されたことはない。

それなのに、ドアを閉めるたびに、締め出される自分の映像が浮かぶのだ。

追い払っても、追い払っても、その不安が消えない。

だから何度でも、鍵を確認する。



それなのに、今朝、仕事に出かける夫を見送るために外に出て、その流れで私はドアを閉めた。


ガチャリ


という音がした瞬間、私は今自分が何をしたのか理解してしまった。

ドアが閉まった音がしましたよね?




今、私、ドアを閉めてしまいましたよね・・・・・・・・?




目の前には、頭を抱える夫がいた。

「自分を締め出しちゃったわけ?」

「そう、みたいね・・・」

「どうすんだよ?両親もここの鍵は持ってないんだよ?」


ここがホテルならどんなにいいか。

事情を話して開けてもらえるのに。

叔母が戻るまで、あと2週間。猫のドリーは、飢え死にか・・・・・!!!

ボートから何度も海に落ちても生き延びてきたサバイバル猫の顛末が、自宅で飢え死にとは、あまりにも気の毒だ。



とにかく、夫の母に電話をしてみる。

すると、夫の母は、合鍵のありかを知っていて、言われた場所を見てみると、ちゃんと合鍵が入っていた。




思考は現実化する、って本当だと思う。

毎日、締め出される不安を思い描いていたから、それが現実になった。

としか思えない。

締め出されたことがないのに、その不安がどこからやってくるのか・・どこかの過去世の記憶?(なんでも過去世のせいにしておく)



起こってほしいことだけにフォーカスしよう。

わかっていたのに、私はその不安を払いきれなかった。

きっと私はまだ、恐れの気持ちのほうを優先してしまうことがあるんだよ、というお知らせかも。



飢え死にを免れたドリーさん(本猫 何も知らず高いびき)








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