マノアに美味しいサンドウィッチの店がある、と夫に聞いたのはずいぶん前のことだ。
マノアは、夫が中学から大学まで通ったところで、そのうちの数年間は住んでいたこともある。
私は日本人だからか、「おにぎりが食べたい」と思うことはあっても、
「サンドウィッチが食べたい!」と思うことはあまりない。
だから、「へえ、そうなんだぁー」と聞き流していた。
その店はANDY'sといって、おやじさんのアンディが一人ですべてのメニューを作っている。
7th days Adventist(日本語でなんというのかわからないがキリスト教のひとつの流れ)を信仰しているアンディは、宗旨により体にいい食べ物を選んでおり、
早朝からサンドウィッチに使うパンから手作りし、スコーンやマフィンなども一人で焼くそうだ。
店は土日が休みなので、今まで私は行くことができなかったのだが、
金曜日が休みになり、夫が張り切って連れて行ってくれた。
こんな小さな店なのに、お客が引きもきらず。
サンドウィッチの種類はものすごくたくさんあって、迷う。
ツナメルト
たっぷりのスプラウトに、ジューシーなツナと、溶けたチーズ、マッシュルーム。
ターキー
ターキーのフィレと、たっぷりの野菜、トマトなどがぎっしり。
うわ、食べきれるか、と思うけど、これがぺろりと食べられてしまう。
このボリュームなのに、野菜がたくさんで、パンは軽く、食べたあとお腹が重くならない。
こんなにサンドウィッチが美味しいと思ったのは、たぶん初めてだと思う。
スムージーも美味しいよ、というので、イチゴのスムージーを頼んだ。
スムージーってお腹にもたれて飽きてしまうことが多いけど、これも飲み切った。
以前は店内で食べられたらしいけど、今はテイクアウトのみ。
向かい側が消防署で、そこに芝生の庭があったので、木の下でピクニック気分で食べた。
「あ、あれがアンディだよ」
店の裏口から、エプロンをしめた小柄なおやじさんがひょこひょこと出てきた。
ポルトガル人なのだろうけど、顔はアジアぽいので、いろいろ混ざっているのかも。
この小さなおじいさんが、早朝からパンを焼いているのか。
夫が来ていた30年前は、もっと若かったのだろうけれど。
おじさん、身体に気を付けてずっとサンドウィッチを作り続けてね
思わず手を合わせたくなるほど、アンディは小さく見えた。
お米の国の私が、すっかりこの店のサンドウィッチの虜。
来週の金曜日も、ぜひ来よう。