ホールフーズで買い物をして出てきたら、店の前で、日本人の女性二人が、連れらしき男性に写真を撮ってもらっていた。
こういう場面を見かけると、声をかけずにいられない。
記念写真は全員で映ったほうがいいに決まっている。
「みなさんの写真を撮りましょうか」
と声をかけると、カメラを構えていた男性が、
「いや、僕はガイドなんです」
と言って笑った。
すると女性たちも笑って、
「ありがとうございます。ご親切に」
と言った。
『ご親切に』
その言葉は私の胸に柔らかくしみこんで、涙が出そうになった。
日本語の、なんと美しいことよ。
これが英語だったら、
「Thanks!」か、「Appreciated」だ。
それには感謝はこもっているが、「ご親切に」の深さと柔らかさはない。
日本語を、もっと大事にしようと思う。