太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

賞味期限の謎

2023-10-18 13:30:12 | 食べ物とか
珍しく食品庫を整理していたら、永谷園のお茶漬けが出てきた。
お茶漬け、いいですな。
ふと賞味期限を見た。


2021年5月7日

今2023年10月だから、2年と5か月過ぎてますが
しかも袋は開いている。
お茶漬けなど何年も食べてないのだから、そのぐらいにはなるのかも。

いやー、どうしよっかなァ。
そもそも、お茶漬けって古くなるもの?
中身は塩と味の素とアラレと海苔と梅干でしょ。どれも乾燥しているわけだし。
試しに袋を振ってみる。
普通にガサガサという乾いた音がする。


私の母は賞味期限に緩い人で、たとえば賞味期限が10日過ぎてる、と家族が指摘しようものなら、

「10日前に食べられたものが、今食べられないわけがない」

などと、妙に説得力のある持論を言ってはばからなかった。
そしてしまいには、

「うちでお腹を壊した人、いる?いないでしょ?え?」

と言うのだった。
そういう母に育てられた私であるから、あまり賞味期限に縛られない大人になった。食べ物を無駄にするのは忍びないし、いちいち気にして暮らすよりも楽だし、今ではそのことを感謝しているぐらいだ。

それが日本を離れてからは、緩さが増した。
近所のスーパーで日本食品が買えない、というのもある。
しかし、もったいない精神が裏目に出て、5年も食品庫に放置された、焦げ茶色に変色して悪臭を放つ「きなこ」を発見したこともあった。さすがにそれは捨てた。

案外賞味期限が短い豆腐は、期限を2日過ぎたものを食べてクリアすると、次は3日になり、4日までいってみよう、と挑戦する緊張感と達成感。
日本食品の買い出しは週に1度なので、うまく献立を考えないと豆腐がそんな目にあってしまうのだ。


さて、お茶漬けはどうしたか。

どこも異変はみられず、美味しくいただきました。
あれから数時間たっているが、ピンピンしてる。
これならあと1,2年は大丈夫でしょう、とそのまま食品庫に戻した私はツワモノであろう。







まだお弁当の話

2023-08-31 08:20:22 | 食べ物とか
日本から甥が来ることになって、私の職場で労働体験をする間、お弁当を作るについて緊張しているわけだけど(その記事はコチラ)、まだ引きずる。


お弁当の動画を検索したら、ものすごくたくさんヒットして、みなさん、ほんとに上手に美味しそうなお弁当を作っていることに驚く。
いくつか書き出してみた。
茄子南蛮、鶏つくね、ハニーマスタードチキン・・・・
鶏のひき肉はここでは手に入りにくいので、七面鳥のひき肉でいいか。茄子は大きくて皮が固いから、皮を剥けばいい。

でも待てよ。
作ったことのないものを、この私が作って大丈夫なんだろうか。
甥は2週間近く滞在するが、私は週に4日しか働いていないので、実質お弁当がいるのは6日だけ。
そのぐらいなら、作り慣れているものを作ったほうが安全だし、私も楽なんじゃ・・・

それで、6日の大まかな献立をたててみた。

1日目:肉団子、もやしナムル、卵焼き

2日目:豚肉のシソ巻、ブロッコリー、卵焼き

3日目:鶏のから揚げ、サラダ、ゆで卵

4日目:オムライス  インゲンマメ

5日目:そぼろご飯、野菜炒め

6日目:牛丼、なにか野菜


豚肉の薄切りは、昨日日本食スーパーで買ってきて冷凍してある。
今日、ひき肉を買って、肉団子を作って冷凍し、そぼろを作って別に冷凍する。
唐揚げとオムライス用の鶏肉は、お弁当直前の休日に買おう。

なんか、乗り切れそうな気がしてきた。
子供がいる人、日本人のダンナさんがいる人は大変だなあと思う。
私がそういう状況にあったら、やるのかもしれないけれど、たった6回のお弁当でこの騒ぎ。
母はこんな私を苦笑しながら見ていることだろう。







お弁当、大丈夫か・・・

2023-08-30 08:09:33 | 食べ物とか
大学生の甥が、一人でハワイに来ることになった。
日本の外で働く体験をしたいそうで、滞在中は私が職場に連れて行き、ボランティアで労働体験をする。
彼の英語力はわからないが、私が夫と結婚した頃に比べたら遥かにいいだろうし、同僚たちは良い人ばかりだから心配はしていない。
心配なのは、お弁当だ。

職場はここより田舎で、まわりにランチを買うような場所はないから、甥にお弁当を持たせることになる。

実は私は、ちゃんとしたお弁当を作ったことがない。

現在、毎日夫と私はお弁当持参だが、その内容は毎日同じ。
夫は大量のサラダに、玉ねぎやセロリ入りのツナ、ゆで卵とリンゴ。
私はクルミとチーズを入れたサラダと、ヨーグルトと果物。
日本で働いていた時は、自分の分だけ作ればよかったので、夕飯の残りをササっと詰めただけ。
つまり、お弁当のためにおかずを作る、といったことをしたことがないのだ。

しかし甥にはそういうわけにもいかないだろうと思い、悩ましい。

甥の母親である姉に、甥の好きな食べ物を聞いたら、

「なんでも経験なんだから、気にしないでそっちのペースでやってくれていいんだよ」

そしてお弁当の話になった。姉が言う。

「お弁当作って25年になるけど、いつのまにか、お母さんが作ってくれたようなものを私も作ってるよ、よくしたもんだね」

母は半世紀以上もお弁当を作り続けていた。
父の会社の若い人たちが食事をしに家に来ていた頃は、1日に8個のお弁当を作っていたという。

姉「タケノコ煮たのに薄く衣をつけて揚げたのとか、ゆうべの天ぷらを甘く煮たの、甘い卵焼き、美味しかったよね」

私「幼稚園の頃、ソーセージにグリーンピースとかチーズがぽつぽつ入ってて、それを両面焼いたのが好きだった。そのソーセージはどこを探しても、見つからない」

姉「私もそれ覚えてる!」

今は義兄と二人暮らしだが、姉が仕事で義兄が家にいる日にはお弁当を作っておくのだという。
私はそういうことすら、したことがない。
最初の結婚をしたばかりの頃、私が仕事で相手が休みの日に、私は何もお昼を用意していないと言ったら母が、

「えー!何か食べるものを作っておかなきゃだめでしょ」

と言った。そういうものかと思い、お昼を作ったのだが、帰宅したら手をつけないままおいてあった。
私の父は、母が食事時に出かけるとなるとすぐに「オレの飯はどうなってる!」と言う人だったが、一人のときは好きなものを適当に食べたいという人もいるのだ。
今の夫もそっちのタイプで、留守時の食事の用意をすることなく今に至っている。

その私が、人生初のちゃんとしたお弁当を作る。
これが緊張せずにおられようか。

母や姉は、朝食の支度をしながらお弁当のおかずも作っていた。
まず、お米を買ってこねば。
私はお米を食べない習慣がついてしまい、うちにはお米がないのだ。
紙に、お弁当のおかずになりそうなものを書き出してみる。
唐揚げ、ハンバーグ、牛丼、鶏そぼろ丼、温野菜、肉じゃが、オムライス、卵焼き・・・・・すでに出尽くした。あとが続かない。

「お弁当って毎日作ってると苦にならないんだけど、10日とかブランクがあくと面倒になるよね」

と姉。
いや、ブランクどころかまっさら、白紙だから。
果たしてちゃんとしたお弁当はできるのか。






ひそかなブーム ベリーチェリープラム

2023-08-23 07:01:58 | 食べ物とか
この夏、新しい果物を発見。

verry cherry plum

その名のとおり、サクランボとプラムのハイブリッドで、カリフォルニアからやってくる。

大きさはこのぐらい

出始めは、キンカンぐらいの大きさだったのが、だんだんゴルフボールぐらいになってきた。

ひとくちかじる。
カリっとするぐらい固いかと思うと、薄い皮の下にジューシーな果肉があって、さっぱりした甘さが口いっぱいにひろがっていく。
甘さは、熟れた山形のサクランボ、ほんのりの酸味はプラム。
プラムも美味しいけれど、当たり外れがあって、ただ酸っぱいだけのに当たったりするとガッカリする。
でもこれは、ほぼ当たり外れがないのがいい。
ひとつ食べたら、もうひとつ。
さらにもうひとつ。
簡単に一袋を一人で食べてしまいそうで怖い。

ライチと同じで、こういう季節ものは、ある日突然店頭から姿を消す。
だから、見かけたときにいくつか買い込み、今、冷蔵庫には4袋ある。

日本にも流通しているのだろうか。
もし見かけたら、ぜひ試してください。




ブロッコリーにマヨネーズは意外なのか

2023-08-16 12:35:52 | 食べ物とか
昨夜、義両親の家で一緒に夕食を食べた。
一緒に食べるときは持ち寄りで、シュートメがステーキを焼くというので、蒸したブロッコリーを持っていった。

「マヨネーズは?」

私がブロッコリーにマヨネーズをつけるのが好きなのを知っている夫が、キューピーマヨネーズをトレイに乗せた。
義両親の家にはアメリカのマヨネーズしかない。
あれは、だめだ。
ゆるいババロアみたいにふわふわしてて、酸味が足りない。
マヨネーズといったら、絶対にキューピーマヨネーズ。特にゆで卵をあえるのに、キューピーマヨネーズ以外は考えられない。
近所のスーパーで、キューピーマヨネーズが1000円ぐらいだったのが、日本食スーパーがその店を買収してから価格が下がり、600円ぐらいまでになった。
日本食スーパーに行けば、500円ぐらいで買える。
安くはないけど、キューピーマヨネーズは私のこだわりなのだ。



ブロッコリーをお皿にとりわけ、マヨネーズをかけている私を見てシュートメが言った。

「え。ブロッコリーにマヨネーズ?」

私はマヨネーズをかける手をとめて、シュートメの顔を見た。

「え。ではマヨネーズ以外の何を?」

というのは私の心の声で、代わりに夫が言った。

「うん、案外合うんだよ。マヨネーズ」

「あらそうなの、そうかもしれないわね」

今の今まで、ブロッコリーにはマヨネーズだと頭から信じて生きてきて、それはマヨネーズがある文化ならどこでも同じだと思っていた。
それが揺らいだ私は、Vikkiやジュディスにメールしてみた。

「蒸したブロッコリーに何つける?」

Vikki「ブロッコリー、あまり加熱しないかもなあ。加熱したのなら、ドレッシングかね」

ジュディス「加熱したやつ?そりゃドレッシングかレモンだよね」

そうだったんだ。
そういえば、夫と二人で食べるとき、夫は何もつけずに食べているし、義両親はレモンやライムを搾っている。
それに、こっちの人はVikkiみたいにブロッコリーを生で食べることのほうが多い。

生のブロッコリー。
私はこれが苦手である。茎の部分は固いし、緑の部分は口の中でぽそぽそと細かく崩れて、いつまでもモソモソして飲み込むタイミングがわからない。
カリフラワーもしかり。
野菜スティックの中に、セロリやニンジンに混ざって生のブロッコリーやカリフラワーがあると、私はそれに手を出さない。

食べ物や、食べ方の文化の違いは奥が深い。