ソーシャルワークの TOMORROW LAND ・・・白澤政和のブログ

ソーシャルワーカーや社会福祉士の今後を、期待をもって綴っていきます。夢のあるソーシャルワークの未来を考えましょう。

ストレングスモデルは:理念か方法か

2009年08月27日 | 社会福祉士
 先日行われた「C.ラップ先生来日記念学術フォーラム」というテーマでストレングスモデルについてのシンポジウムに関しては、既に一度書いたが、もう1つ考えたことがある。それは、ストレングスモデルは理念か方法かということである。

 具体的には、以下の2つが考えられる。ストレングスモデルは、ソーシャルワーカーやケアマネジャーがもっていなけれればならない理念とし、それが具体的な支援に反映させていくことでよいのか。あるいは、ストレングスを活用する意義を明らかにし、具体的なアセスメント過程でストレングスをいかに発見し、それをケアプランにどのように反映させていく方法として成熟させていくのか。

 ここからは私の考え方である。前者の理念については、既に古くからストレングスを捉えることで利用者の生活が支えられ、これこそが生活モデルでの重要な概念であるとされてきた。そのため、確かに、ソーシャルワーカーやケアマネジャーが理念を大切にすることによって、あるいは創意工夫することで、ストレングスを活用した支援になっている事例が多く存在すると思っている。

 このような理念に従って実施している事例を分析する中で、どのようなアセスメントやケアプラン作成をしていけばよいかを導き出していく作業が必要であると思っている。この結果、ストレングスモデルのソーシャルワークやケアマネジメントの方法が提案させ、それを実践との間でフィードバックさせながら、ストレングスモデルの方法を確立していくべきであると考えている。

 なぜ、このようなことを言うかと言えば、当日のシンポジウムで、日本精神保健福祉士会から報告された岩上洋一さんは、利用者のストレングスを活かした支援の事例を多く報告されたが、彼は、これらの事例をストレングスモデルのケアマネジメントとは言わず、ストレングスモデルらしい仕事と強調されていたのは、その辺にあったのかもしれない。

 もう少し、方法としてのストレングスモデルを究めたと思っている。

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