続・知青の丘

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河原鶸と『つぐみ』と中永公子

2021-04-17 21:49:18 | 俳句
今朝、息子が
ヘンな鳥がいると教えてくれたので
庭をのぞくと
やけに黄色の目立つ鳥がいた。
初めてだったので
「春の鳥」で検索したら河原鶸という。
草の種を食べると書いてあったが、
菜の種を食べにきていた。

窓越しで3~4M離れたところから、
そーっと撮ってみた。
かなりボケてはいるけれど
羽の黄色だけは分かりますね。


俳誌『つぐみ』2021年2月号と4月号を
(編集発行は、つはこ江津 さん)
御恵贈くださったわたなべ柊さんが
4月号には「風のあんないーわたしの好きな句ー(80)」欄で
拙句集『たかざれき』を1ページ(2段組)ご紹介くださった。
この場を借りて御礼申し上げます。

さてさて、きょうのメインはこれです!


わたなべ柊さんが栞を書かれている
中永公子(1953年生)の句文集『星辰図ゆるやかなれば』
(ビレッジプレス刊、2017)も同時に頂いたのですが、
この中に
中永さんの1985年5月の出産時についての記述が
大変興味深いし面白い。
あ、これだ!!
と思った。

私はいつも、とんでもない場面で、俳句を書きたい、という衝動がおこる(困ったものだ)。そのときは、二番目の子供を産むために、分娩台に上がった瞬間だった。
(略)

縄文の壺のぞきこむ 胎の冥さ
うねりくる陣痛 ガラスの補陀落船
胎ぬける鉄いちめん薔薇の渦
咲き初める朝日 弾丸となる赤子
五月闇逆さ落としに子は生まれ
産声がつらぬく ずんどうの世紀末

これらは、
第一句集『モンゴリアン』(1988)に収録されているらしい。

表現者としての矜持ような覚悟のような意地のような。
表現者として母であることを乗り超えんばかりの句群だ。
このような試みのせいか、
出産後三日三晩高熱にうなされたという。

色々と実績があり評価もあるお方のようなので
ご存知の人からすれば
さもありなんということかもしれないが
こういう先輩に出会えて(本を通して)
まことにうれしいかぎりだ。

なんとなく理解できるし、
そうありたいと強くおもう。

等身大の女の結婚や出産、子育ての俳句では
月並みの領域に留まるだろう。

『つぐみ』2月号のほうには、
熊本から横浜に転居された星永文夫さんの俳句7句と短文が
巻頭に掲載されていました。
どこに行かれても
さすが、星永文夫と
思わせる諧謔味のある句と文でした。

末尾になりましたが
わたなべ柊さんとは、
「豈」を通じての俳縁で
一度もお会いしたことはありません。
よく考えれば
実際にお会いしたことのない俳縁が多いようだ。


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