発展した時代、昭和に生きた若者の徒歩旅日記
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世界徒歩大旅行記3万4千キロ
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日本、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドの約15,000kmを歩き終わり、1983年10月10日から1985年9月27日まで約2年間シンガポールからポルトガルのヨーロッパ大陸最西端であるリスボン近くのロコ岬まで約19,000km徒歩で横断。
ザヘダンの町の入り口。
12、シンガポールからヨーロッパまで歩く (イラン) -349
13)イランを歩く
日記から-3
11月23日(金曜日) 快晴
朝は寒い。それでも昼ごろザヘダンに着いた時は日差しが強かった。
パキスタンとイランは時差が1時間半あり、そのザヘダンには正午ごろ着いたとばかり思っていたが、違っていた。
即ち、イランに入っても時差を知らずに2~3日歩いていたのである。
とにかく、ここイラン時間で10時半ごろにザヘダンに着いたのである。
あまりにも早く着いたので、何もすることがない。
取り合えず、今日泊まるホテルを確保する。すぐにシャワーを浴びたかったが、そこではシャワーは午後からだと言う。
仕方なく、洗濯をすることにした。そうしたら、そこでは今までになかったお湯が出るのである。
洗濯をするにしてもお湯が出ると大変助かる。
そうこうしていると午後になり、シャワーを浴びることが出来る時間になる。
久しぶりのお湯のシャワーである。良い気持ちである。
思えば、パキスタンのQuettaでも寒い中、水でシャワーを浴びたし、Dalbandinでもシャワーはまともでなかった。
また、Nokundiではバケツ一杯だけの水のシャワーだったし、Taftanでは手と足を洗っただけであった。
即ち、パキスタンではまともにシャワーを浴びていないし、しかもお湯などは考えられないことであった。
お湯をふんだんに使える国に来たのである。感無量である。
この町ザヘダンはパキスタンの町に比べると綺麗な町である。
ガソリンスタンドにガソリンを買いに行く。0.5ℓが20リアルである。
他に食べ物のナン(パン)が2枚で20リアルである。
この物価をパキスタンとイランのヤミのレートで計算し比較したら非常に安い。
銀行のレートでイランの貨幣は1ドルが80リアルであるが、ヤミでは1ドルが570~600リアルである。
そのヤミのレートで計算するとガソリン0.5ℓは9円、ナン2枚も9円である。
ここでナンは直径40~50センチの円形な薄いパンで、結構大きいものである。
ちなみに、このホテルは240円ぐらいで泊まっている。とにかく、ヤミのレートではここは安い。
今日、ガソリンスタンドにお客さんとして来ていた人と話をしていたら、彼は日本人の下で働いていると言う。
彼は好意でその日本人に会わせてくれると言い、俺はイランの情報を知りたいこともあるので、一緒について行く。
その日本人は丸紅の商社の人で、発電機のガスタービンの取り付けのために来ている。
親切にいろいろな話を聞くことが出来た。ところが、最後の別れる時、彼は俺に1000リアルくれると言う。
何故だかわからず、俺は断ったのだが、彼はイラン人の見ている手前もあり「恥をかかせるな!」と言うのである。
しかし、俺もイラン人の前で日本人に会い、お金をたかっている様に見え、恥をかいたと同じである。
その後はイラン人はそこに残って話をすると言っていた。
おそらく、そこでは日本人がイラン人に「もう日本人をつれてくるな。」と言っているのではないだろうか?
結局、煩わしいことを日本商社の人に与えたということで親切に連れて行ってくれたイラン人が叱られているのではないだろうか。
そのことが心配だ。この様になって見ると日本の商社の人と何処の国でも会うというのは考えものである。
今日、ジャムを買ったのに落として割ってしまった。そのジャムは180リアルであった。
現在の状況は20000リアルを40~45日で使わなくてはいけないのである。そう思うと実にもったいない。
ホテル代 500リアル、夕食 500リアル
出費 2400リアル
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筆者は現在、韓国に在住して、以下の様な韓国ビジネスサポートをしています。韓国に関して聞きたいことがあれば、そのホームページをご覧になり、お聞きください。
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