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世界徒歩大旅行記3万4千キロを終え、ヨットまで
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日本、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドの約15,000kmを歩き終わり、1983年10月10日から1985年9月27日まで約2年間シンガポールからポルトガルのヨーロッパ大陸最西端であるリスボン近くのロコ岬まで約19,000km徒歩で横断。
その後、ポルトガルからヨットに乗るストーリー
15、旅でのいろいろ総括 – 656

インド、バラナシのインダス川の川辺。洗濯、沐浴、トイレ、水葬すべてが同時に進行している。
6、さまざまな水事情
水溜りから飲んだことも
日本は水の国といわれ世界でも数少ない水の美味しい国である。
他の国々ではさまざまな味、色、重い、軽い感じの水などがあり、また苦労もした。
「これは雨水だから美味しい、飲め!」とオーストラリアではよく言われた。
この国の田舎には水のパイプラインで水を得ることが出来るが、その水がまずい。
それは鉄や砂が水に入っていて、重い感じの味がするのであった。また、この国の井戸は塩水が多い。
だから、ボウフラがわこうが、ゴミが入ろうが雨水は貴重なものであった。
屋根に降った雨水をトイを通し、タンクに溜めているのであった。
砂漠の中では屋根とタンクだけの非常時のための施設もある。
その水を何年も置いておいても大丈夫なのは、砂漠で病原菌が少ないからであろう。
他にこの砂漠ではにわか雨が降った時に道路わきに溜まった水を飲んだこともあった。
またこのオーストラリアではこんなことがあった。
「もう、この国の一番苦しい砂漠は越えた。」と思ってメイン路から離れた田舎道を歩いていた時だった。
前もって、地図に名前があるので、ここでは水と食糧が手に入るか確認の意味で人に聞いた。
その答えが「はい」だったので、何の用意もなく昼にその町で水と食糧を手に入れるはずであった。
そこに着いて見ると、そこには壊れたコンクリートタンクがあるだけで、影さえもなかった。
ショックで目の前が真っ暗になってしまった。
次の町までは30km、温度は40度を超えていると思うとショックが大きかったのであった。
地図を見ると「Creek」(小川)の印が書いてあった。
雨が降った時の小川であることが分かっていても、そこに水があることを期待してしまった。
そこまで歩いたが、水がないことが分かると、舗装されていない道に座り込んでしまった。
そこに本当にたまに通った車が来た。私の横で止まり「さあ早く乗れ!」と言う。
「それは出来ない。」と私が言った。「とにかく水を飲め!」と車の人が言った。
その時、貰った水だけを飲み、その後の30kmを歩くことが出来た。本当に水をくれた親切な人ありがとう。
食堂で水を飲んでいると、隣のインド人旅行者が店に文句を言っていた。
「この水は汚い。」と言っているのだった。私はもうすでにその汚い水を飲んでいたのであった。
私の飲んでいる水を見るとインド人が言うように底が見えないくらいに濁っていた。
この会話はネパールのあるドライブインでのことであったが、私自身も自分にあきれてしまった。
私もこの国々を歩いている内に現地に慣らされてしまったのであった。
インドのバラナシは聖地で有名だ。
水葬、洗濯、沐浴、トイレ、その聖水で口の中まで清める。何でもこのガンジス川で行う。
これと同じ様にバングラデシュにも聖水として家の横にため池がある所があった。
洗濯の泡がある横で、その聖水でそこの人は口をゆすいでいた。
インドの井戸では井戸端で洗濯、水浴び、皿洗いをしているから、その水がまた井戸の中に入って行ってしまう。
私は暑いからその横でバケツからくみ上げた水を嫌だと思いながらも、飲んでいたのであった。
その他、インドでよく泊まったドライブインでは飲む時に使う水差しを何処にでも置くのであった。
汚い地面でも平気で水差しを置いて、水を溜めてある水ガメからそのままじかに水を汲むのであった。
水差しの底についたものはすべて水ガメで洗い落とされるのであった。
こんなことが気になるようでは私はあまりにも神経質なのかもしれない。
この様に気にしながらも、水を選んでいられない状況だから、どんな水でも飲んだ。
しばらくすると透明でない水を飲んでも気にならなくなったのであった。
アジアでは大きいのをした時にトイレットペーパーの代わりに水を使った。
大変清潔でいい。インドなどでは「大便がしたい」と私が言うと水差しをくれて、広い田んぼを指差すだけであった。
その意味するところは、その水差しを持って何処でもいいからして来い、、、、ということであった。
だから、朝は人々が手に手に水差しを持ちながら田んぼに向かう姿を見かけたのであった。
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筆者は現在、韓国に在住して、以下の様な韓国ビジネスサポートをしています。韓国に関して聞きたいことがあれば、そのホームページをご覧になり、お聞きください。
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