LOHASな日々@湘南

日々の暮らしの中にあるLOHASのヒントやちょっと素敵なことを徒然なるままに綴っていきます

祖父との思い出

2008-08-20 17:54:05 | 徒然日記
昨晩、祖父が急に息を引き取りました。
あと1ヶ月で102歳になるという直前のこと。惜しい気もしますが、本人も「そろそろ迎えが来てほしい。みんな仲間は天国に行ってしまってさびしい」と常々口にしていたので、静かに安らかに逝ってくれて、本人も幸せだったと思います。
5月に家族で会いに行っておいてよかったあ。最後に涙を流して「ありがとう」と言っていたおじいちゃん。最後に聞いた言葉が「ありがとう」というのもいい思い出になりそうです。

うちの祖父は、絵に描いたようなおじいちゃんでした。子&孫煩悩で、大きなおなかに薄い頭、白い上下のステテコ姿が妙に決まっていて、耳が遠くていつも「ほうほう」と見当違いなことにニコニコ笑顔。それでも若い頃はおしゃれさんでかなりもてたんだとか。
とにかく手先が器用で、料理をはじめ、手仕事が得意。祖父との食べ物の思い出はたあくさん。戦後の貧しい時代でも、お鍋でケーキを作ってしまうというくらい料理好きでした。

そんな祖父の得意料理は中華とロシア料理。満州鉄道に勤めていたことがあり、ハルピンに住んでいた頃は人望厚く、敵であったロシア人にもよくしてもらって料理を教えてもらったそうです。ロシアも人宅に呼ばれたパーティーの思い出話なんかもしてもらって、なんだか素朴ながらに映画の一場面のように情景が目に浮かんだものでした。その祖父の作るピロシキは絶品だったなあ。

もうひとつ祖父の絶品料理といえば餃子!
皮はもちろん粉から作るので半日がかりの作業。頭にタオルを巻いて、テーブルは粉で真っ白。大きな大きなボールには色んな野菜の具が入って、幼い頃の私にはポンポンと次々と作られる餃子はまるでマジックのように見えたものでした。カリっと餃子を焼くコツを教えてくれたのも祖父。一緒に作業した楽しい思い出は自分の子供にも受け継いでいきたい場面だなあ。

こうして祖父との楽しい思い出を振り返ってみると、いかに一緒に何かをして過ごしたことが影響が強いことかと思い知らされます。お金をかけずに一緒に何かをした思い出ほど思い出深い。これって最近の親子関係に足りないものなんじゃないかとふと思いました。子供のため、子供のためといって、お稽古事や習い事など他人と過ごす時間にお金をかけるだけじゃなく、親子で一緒に作業をもっともっとしていかなきゃなあ、とわが身を振り返って反省。
一緒に作業する思い出作り・・・それは特別な日ではなく、ふとした日常の一場面でありたいな。

いろんな思い出を残してくれたおじいちゃん、ありがとう。