LOHASな日々@湘南

日々の暮らしの中にあるLOHASのヒントやちょっと素敵なことを徒然なるままに綴っていきます

お宿吉水の暮らし方

2012-03-17 01:38:12 | 本・映画


“母ちゃんが図書館で予約してた本がやっと来たよ。半年以上待たされたよ”

と父から手渡されたのがお宿「吉水」の女将の書いた『本当に大切にしたい日本の暮らし』

“お前をここに修行に入れようかって以前話してたんだよ”

って、前に話したのに覚えてないのかなー?吉水、とてもお世話になりました。懐かしい
チビが生まれる前だから、さかのぼること7,8年前!?当時田舎で宿をやりたいと夢見ていた私たちは銀座吉水の門をたたいたのです。・・・正確に言えば殿が。私はシャイでそんなことできませーん。ぐずぐずしてる私と対照的な殿は目標に向かって突き進むタイプ。かなり暴走気味ではあるものの、私たちはこれでバランスを取ってきた・・・のかな

熱烈な古民家LOVEの殿(なんてったってハンドルネームがKo Minka)だったので、私たちにいいかもしれないと長野のほうまで古民家を紹介していただいて連れて行っていただいたりしたこともありました。とりあえず、吉水の厨房に修行に来ない?という話もありました。
でも、どれも躊躇してしまったのです
女将とその息子さんとは色んな話をさせていただきましたが、そのとき強烈に印象に残っていたのが
「宿をするということが日常生活の延長線上にあること」
ということでした。日々の暮らしを丁寧につむぐ、まずはそこから、と。

テレビなし、電子レンジなし、本物の厳選された調味料しか使わないといったような暮らし方は私も実践していたけれど、なにせ根が大雑把。野菜の切り方ひとつこだわる吉水の厨房に入ったら色々と呆れられるんだろうなあ、とゆるゆるな私は吉水のストイックさに気後れしてしまったのです

宿という夢が遠のいたのにはほかにも色々と理由はあるけれど、でもこのとき女将と息子さんに言われたことも強く影響していて。これから子供も産むだろうし、まずは子育て。日常生活を丁寧に過ごして、たくさん人をおうちに呼んで、その延長線上に宿がありますよ、だから今は焦らなくていいんじゃないですか、って。
当時の私はなんかそれにいたく納得してしまった。でも、目標に突き進むタイプの殿にはただウダウダしてるようにしか写らないだろうから本当の気持ちは言えなかった。そして、今も日常を丁寧に紡いでるとは言いがたいので、これ書いてても殿に呆れられるんじゃないかと内心ドキドキしてるのだけれど

夢があるのっていい。そういう人は応援したくなる。
けれど、ないからって焦るものでも、恥じることでもない。
夢や目標を持たなきゃっていう脅迫観念みたいのが現代人にはどこかある気がする・・・のは気のせい?

宿をやりたくて、殿と古民家めぐりをしていたときこれはいけるかもと不動産会社の人を期待させてしまったことがありました。結局見送りますということを伝えたとき、はき捨てるようにその人が言ったのです。

「そういう人はね、いつまでたっても言い訳して結局は夢はかなわないんだよ。いろんな人見てきたけど、夢をかなえる人はすぐ行動に移すもんだ」

そんなようなこと。傷つきました。・・・若かったので(笑)。一理あると思う一方で、そうとも限らない、売れなかったからあなたがくやしいだけだと心の中で反発する自分もいて。その不動産会社の人自身が別に尊敬したいタイプではなかったので、気にはしないけど印象に残ったできごと。

本の中でも強調していたけれど、吉水の女将さんが一番伝えたかったことはこの不動産会社の人とは対照的でした。まずは足元。遠回りのようでも夢はそれから、って。
今の私は夢や目標を追いかけることはしなくて、今を大事に生きてればおのずと未来は見えてくるかな、とプロセスを楽しみ中。おいおい、一体いつ見えるんだ!?ってときどき焦りますが
時期と準備が整えば、あとは空から降ってくるハズ(笑)。

本を読んであらためて、何か世間に認められることをしなくたっていい、人に認知されなくったっていい、日常を丁寧に暮らしていくぞー、ってすがすがしい気分になりました。日常・・・雑な私にはそれが一番ハードルが高かったりするのだけれど
吉水の女将さんが提案しているちょっと前の日本の暮らしをみなが実践したら、エコだなんだと騒ぎ立てなくても、自然に自然と共生する暮らしになるんだなあ。

もう一つ、今この時期にこの本が来たこと、自分の中で思っていたこととシンクロしてびっくりしたのだけれど、長くなるのでそれはまた次回。


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映画『オーケストラ』

2012-02-11 23:47:43 | 本・映画



最近親子でハマっているもの・・・それは、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲です!
私自身に関して言えば、もともと一番好きな曲だったし、個人的な思い出もある曲なので聴くと泣けて仕方がないのですが、子供たちがハマるとは思わなかったなー。特にチビチビのほうは、ヴァイオリンはコワイといって、聞くこと自体をいままで拒否してたんです。それが今では・・・

きっかけは、図書館で借りたオーケストラの絵本。実際はどんなのかを見せてあげようとYouTubeで偶然ヒットしたのが、この映画のラストだったんですねー。この映画自体はもともと見たくて、まさに見ようDVD予約していたところに偶然ヒットだったから必然だったのかも?

そしたら、なんと!チビチビは映画に出てくるソリストのお姉さんに惚れてしまったわけですもう2,3分に一回は「このお姉さんカワイイー」と壊れたテープレコーダーのように繰り返し、ラスト14分だけを繰り返し見ること100回近く!?そして、見るたび泣いてる私って・・・
今では食事のときと寝る直前には必ずヴァイオリン協奏曲を聞きたがり、兄弟でどっちが指揮者でどっちがソリストか争いながら、オーケストラごっこで盛り上がっています

さて、肝心のストーリー。賛否両論ですが、私はこのラスト14分のためだけでも見る価値アリ!と思います。
前半はコメディータッチで綴られ、かなり雑な展開の仕方なのでそこが引っ掛かる人は引っ掛かるみたいロシアの共産党時代のやりきれない暗い時代の話なので、ああいうふうにコメディタッチで描いてくれるほうがなんか個人的には救われるんだけどな~。あらすじ↓

1980年、ロシア・ボリショイ交響楽団から多くのユダヤ人が連行され、それに反対した天才指揮者のアンドレイも楽団を解雇されてしまう。アンドレイはいつか復職する日を夢見て、30年にもわたり劇場清掃員として働いていたが、ある日パリのシャトレ座から送られてきた出演依頼を見つけ、偽のオーケストラを結成することを思いつく

というもの。ロシア人、ユダヤ人がかなりステレオタイプで描かれてるんだけど、なんか笑ってしまう。30年のブランクがあるのに、練習に誰も来ず、たった3日のパリ滞在中もできるだけ外貨稼ぎにいそしむみなさん 2週間で55人集めたり、偽パスポートを空港その場で発効したり、スポンサーはマフィアだし、もうハチャメチャ

で、リハーサルなしで、30年のブランクがある人たちがいきなりぶっつけ本番なものだから、出だしのヒドイことヒドイこと。ここから少々ネタばれアリなので読みたくない人はスルーしてくださいね。
でもね、ソリストのアン・マリーがひき始めるととたんにみなの表情が変わっていく。ここが素晴らしい!うっとりするような何かを思い出すような・・・そして完全なるハーモニーが生み出されていくさまは圧巻!!!アン・マリーの集中する表情からみなの音があいはじめて「やった」という表情に変わり、途中から感極まって涙を流しながら演奏する姿の美しいこと美しいことチビチビと同じく、私も彼女に惚れたー演奏の間に、彼女の出生の秘密などが明かされる場面が挿入されるのでもう涙、涙 圧倒的な14分です!!!

リハーサルなしで30年のブランクであの演奏は非現実的すぎ、って音楽をやったことのない人たちほど言います。でも、不思議と実際に音楽をやったことのある人は「いや、ありうる」って言うんですよねえ。毎日毎日練習して練習して指が覚えてる。そして、人生経験をしなければ出せない音がある。それは、なんとなく分かる気がするんです。昔はどんなに練習しても感情をこめてひけなかったピアノが今母となって、はじめて感情こめて弾けたりするから。一人一人の団員の表情を見ていると、ああ一人一人に人生の物語があるんだなあと思ってしみじみするのです。
この映画は事実ではないけれど、モデルとなるような似たような話はこの時代いくらでもあったそうです。音楽は世界だと指揮者のアンドレイはいいます。これこそ「コミュニズム」なんだ、って。
ちなみに、アンドレイの奥さんもすごーくいい。肝っ玉母さんなんだけど、夫を後押しする姿勢に感動&わが身を振り返り反省
ああ、今日もラスト14分を見てから眠りにつくとしよう。ヴァイオリン協奏曲よ、ありがとう


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手許に置きたい本

2011-11-01 19:44:06 | 本・映画


週末は、MMちゃん宅に秋のアフタヌーンティーにお呼ばれしてきました。旦那さんがYouTubeでバグパイプの演奏をかけて、気分を盛り上げる(笑)。イングリッシュスコーンに、マクロビアップルパイ、天然酵母のサンドイッチに紅茶。メープルシュガー入れ忘れた~、と言っていたけれど塩味のスコーンが絶品。これにつけるMMちゃんのお母さま手作りのジャムがまた美味しくて。ルビー色の琥珀のようなリンゴジャムの色の美しさ。液体だけを集めて果肉が入っていない分、スムーズな上品な色合いのとりこになってしまいました。MMファミリーありがとう!

こういうお茶会といえば、思い出すのが、小さい頃大好きだった『赤毛のアンの手作り絵本』という赤毛のアンの料理本。そこに出てくる素敵なお茶会の数々・・・ため息ものです



もうもうイラストが素敵。添えられてる文章も素敵で、胸をときめかせて何百回めくったことでしょう。特にお気に入りの場面は白樺の雑木林の中でのピクニックお茶会。手許に置いておくだけで心が豊かになれる、空想をどこまでも広げてくれるような料理本を超えた私のバイブル。

思い返せば、赤毛のアンの大ファンでロマンチストの母に育てられた私。15時になるとウエジウッド、マイセン、ミントン、ロイヤルコペンハーゲンなどの中から、それぞれがその日の気分で、好きな器を選んで、母手作りのマドレーヌやシフォンケーキをいただくような家に育ちました。BGMはもちろんクラシックで。ケーキには必ず花やミントが飾られ・・・お客さまがいなくてもきちんとな毎日。なのに、ああ、どうして私はその血を引かなかったのか。そういうきちんとしたお茶会も自分もしたいと思う一方で、そのために食器を集めたりということにどうしても興味が持てないのです・・・。懐かしくなったら実家に行こう(笑)。

赤毛のアンも全巻読んで夢中になったけれど、正直ロマンチストな部分は私にはこそばゆいことも多く、より夢中になったのは『ハイジ』や『大草原の小さな家』シリーズ。アニメでいったら『ふしぎの島のフローネ』。文明社会から離れたものが好き(笑)。よりシンプル、原始的なものにひかれ、大学の卒論は文化人類学いっちゃったほどだものね。育った環境は関係ないなあ

 というわけで、いま手許にあるのはただいま絶賛ハマり中の上橋菜穂子さんの“守り人”シリーズから出た料理本『バルサの食卓』です。ファンタジーなので架空の国の料理だけれど、素朴なアジアンな料理にワクワク。手のこんだ手作りスイーツをいつも用意してくれ、あんなに丁寧に育ててくれたのに・・・違う方向にいってしまって、お母さん、なんかゴメンナサイ(笑)。

と自分の趣味は違うものの、やっぱり『赤毛のアンの手作り絵本』は私にとっては特別。幼少期の母との思い出とでも言うのかしら。あの美しい世界に触れていたくて、いまでも実家に帰るたびにめくってしまいます。
最近では、本も断捨離していて、図書館で借りればいいと思うようになったのだけれど、こういう本だけは、いつまでも手許に置いて何度も眺めたいなあと思うのです。心の潤いのために
みなさんの手許に置いて何度でも眺めたい本もぜひぜひ教えてください


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Let's ダウンシフト!

2011-05-25 05:45:12 | 本・映画


さてさて、以前の日記でご紹介した本、一読お勧めです!!!

原発事故が起こったとき、誰かと話したくて話したくて、週末に愛知の夫の実家に殿が帰省したとき飛びついた(笑)。やっと話し相手が来て、嬉しくて嬉しくて・・・・が、話し始めて撃沈。だって・・・

「でもさ、語弊があるかもしれないけど、こういうことが起こって、みなが生き方を変えるきっかけになったり、半農半Xが広まったりするかもしれないね」
と希望に満ちた感じで話すワタクシ

「いやー、でもそうなると経済がまわっていかないよ。」

と、そのあと雇用の話しとか続く(なんて話されたか大半忘れましただ)。ある意味とーっても正当な一般論を話される殿。

・・・

・・・

!!!

あなたと私は結構価値観共有してたと思ってたノニぃーーーー(笑)。
ガッカリ。でも、合理的でたんたんと話す殿に上手な言葉を使ってディベートする労力がない私。感情的になって、「あー、もういいっ。話す気失せた」とお子ちゃまな私で、ハイ、終了~

違うよ、違うよ、いままでと同じ経済構造中心に考えるとそれは正しいけれど、違うんだよぉ。いままでと同じ感覚で復興を捉えると、効率重視、大量生産&消費で雇用の構図。その論理で行くと、例えばだけど、農薬使ったほうが農薬作る会社の雇用も守れるから、農薬使う農業万歳になっちゃうじゃん。無農薬にすれば、仕事は減るかもだけど、その分みんな家族と過ごす時間が増えたり、お金を使わないけど豊かに暮らせるかもしれないじゃーん。経済とか雇用とかその根本のところから考え直さないとぉ。でも、うまく言えない
いままでと同じに戻す復興じゃあ、意味がないよぉ~~~。
そんなくすぶる私の気持ちを代弁してくれてるかのような本が、ダウンシフターズでした。まさにタイムリー!

『減速して生きる ダウンシフターズ』 高坂勝 幻冬舎

キーワードは「拡大」より「縮小」!
池袋にある6.6坪のバー“たまにはTsukiでも眺めましょ”のオーナーが提唱する生き方が書かれてます。
稼ぐ自由より、必要以上に稼がない自由を選択することにより手に入れる豊かな生活
「給与をもらう」システム&「消費すべき」システムから降りたら、“自分探し”が終わった。

肥大化しすぎた経済へのアンチテーゼとして、「小さくていい」「ゆっくりでいい」「無駄でいい」「がんばらなくていい」「好きに生きていい」・・・なる営みで、ヒマで儲からないのに6年間黒字
だそう!うんうん、みんなダウンする方向にシフトしようぜい!

会社を辞めて、自分探しをしていた高坂さんが触発されたのが、ピースボートでの田中優さんの言葉だったそうです↓

「インプットした情報をアウトプットしないのなら、何の意味もない。それはただの自己満足に終わってしまう。糞詰まりみたいなものだ。それなら知らないほうがマシだよ。もう、これからの時代に評論家はいらないんだ」

このとき、ボランティアでもなく、余暇を利用しての啓蒙活動でもなく、生業(バー経営)を通じて少々の利益をいただきながら、社会も変えてゆける。そんな近未来の青写真を描けた
 んだとか。そうそう、ボランティアでもなく余暇を利用してでもなくのところに激しく同調。評論家もいらないよね!たんたんと実践あるのみよね。

社会を変える・・・とはいえ、高坂さんは決しておしつけがましくない。そんなところも惹かれました
激しい運動家には引いてしまうんです、私・・・
高坂さんは言います

急に変えようとすると、さまざまな軋轢が生まれる。敵も作る。ストレスも増える。大きな革命では、多くの血が流された歴史がたくさんある。
・・・自分の主張を押し付けるつもりはないし、議論で打ち負かすことにも興味なし。店内に仕掛けている様々なヒントや何気ない自分との会話から、何かを感じてもらえればいい。私は一滴を垂らすだけでいい、気づいた人が少しずつ変えればいい。


そう、遠回りのようで、結局は自分が変わることが周りにも影響を与え、小さな流れがだんだんと大きな流れになっていくんだなあ。すっごく希望がわいてきました!

その他にも高坂さんの考えるお金の循環、半自給自足な暮らし・・・ワクワクすることがたくさん書かれてます。

「円(カネ)」を儲けるのではなく、「縁(エン)」を設ける

そうだ、縁をどんどん豊かにすれば、暮らしも豊かになっていける!
3.11後、ダウンシフターズになる人が増えているそうです

・・・じゃあ、殿にもそうなってもらいたい?
と問われると、本音は今の会社でまだまだやってもらいたいことがたくさんあるので、まだ待って、もうちょい今のシステムのいいとこどりさせて~、とズルイのだけれど。いや、自分たちの安定ということもあるけど、それ以上に殿にはダウンシフターズと企業の橋渡しみたいな役割があると本気で思ってます。中間がいてもいいよね。
とはいえ、妻である私からダウンシフトすることは可能。苦手な農業とまでいわなくても、まずはプランター栽培からでも着手してみるべく、宅配で申し込んでみました~。さて、枯らすクイーンな私・・・果たしてどうなるでしょうか~。乞うご期待☆


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無知は罪?911とイスラムと

2010-12-17 01:21:36 | 本・映画
 

今日はまじめブログです(いや、いつもだって真面目だけど

『スリー・カツプス・オブ・ティー』

よかった。とってもよかった~。ぐいぐいと惹きつけられて寝る間も惜しんで読んでしまった。ぜひぜひいろんな人に読んでもらいたい一冊
いろんな思いがあふれすぎて、何から書いてよいか分からないのだけれど、この話が物語ではなく、ノンフィクションであるということ感動し、全米で360万部を超えるベストセラーになったという事実に明るい未来を感じました。美しくも想像を絶する厳しい自然の中に気高く生きる村人たち・・・イスラムに対する印象がガラリと変わると思います。

≪内容(BOOKデータベースより)≫
1993年、ひとりのアメリカ人男性がK2登山に失敗し、パキスタンの小さな山村で助けられた。村人たちの手厚いもてなしに胸を打たれた彼は、恩返しをしようと再びこの地に戻り、「女子のための学校を作る」と約束する。だが、お金もツテもない。しかもそこは女性の権利が制限され、タリバンのような過激派が勢力を広げる保守的なイスラム社会。いにかして男はこの無謀な取り組みを成功に導いたのか。全米が熱狂した真実の冒険ストーリー。


就職を考えた時期、国際協力に携わりたいなあ、と思っていました。でも、いつも偽善が目につき、自分の中の矛盾、壁にぶちあたり、誰のための何なのかが分からなくなり、ぐるぐるするパターンでおしまい。この本は、そんな自分の中でモヤモヤしていた部分に色々と答えをくれた気がします。
西欧の価値観の押しつけではない、現地の人たちの喜ぶやりかた。それが尊重されていてとても嬉しかった~。そして、もうひとつ嬉しかったのは、こういう本が出ることで、イスラム世界への偏見が少しなくなるんじゃないかということでした。

私自身に関しては、特に誰かに何か言われたわけではないけれど、なんとなくイスラムってこわいものだとずーっと思っていました。キリスト教の環境で育ったこともあってか、ネガティブなイメージしかなかった。
それが、ガラリと変わったのは大学時代に留学した先にて。ムスリム(イスラム教徒)の留学生がたくさんいて、急に身近な存在になり、ある意味カルチャーショックだった。全然こわくないじゃ~ん。排他的でもない。キリスト教も、仏教も、無宗教も、イスラム教もみ~んなで仲良くBBQしてる。ハラルと呼ばれるイスラム方式で清められたお肉を先に焼いて、その後から普通のお肉を焼く。なんだ、共存できるんだ、と目からウロコ。
帰国してから興味を持って、イスラム関係の本を探したけれど、これがほとんどないの。けれど、見つけた数少ない本の中で書かれていたことが印象的だった。みな、イスラム過激派の攻撃ばかりに焦点を当てるけれど、小さなムスリムの村で何の罪もない女子供がキリスト教徒によって虐殺されてる事実は全然報道されない。キリスト教の西欧人とムスリムとどちらが一体野蛮人なのか・・・。自分がいままで聞いていたニュースっていかに偏った見方からの報道だったのか知って愕然。それ以来マスコミの報道は鵜呑みにしないよう心がけるようになりました。

そんなこともあり911の事件があったときは、過熱する報道に不謹慎かもしれないけれど、正直嫌気も・・・。もちろん、もちろんニ度と繰り返されてはならない悲劇なのだけれど、ひとつの側面からしか見ない報道の在り方に嫌気です。(ちなみに911に関しては、私はアメリカの自作自演説に一票派)。自分たちが旅行する先である身近で憧れのNYが攻撃されてはじめて「平和を!」と思うのって、どうなのって。名もないムスリムの村で爆撃に合う村人たちのことは報道されない。NYに追悼に行く人は後をたたないし、感情移入できるように個人個人のライフストーリーがTVで次々に流されるけれど・・・身近じゃないムスリムの人たちの死は、まるでゲームの中の単なる数字であり、個人個人が見えてこない。命の重みは平等じゃないんだろうか?そんなことを思いました。
この本の中でムスリムの人が真剣に言う言葉

「お気の毒です。ニューヨークという村が爆撃されました」

そう、NYも数ある爆撃された村の一つなのです。身近な村から平和を考えるのはよいけれど、ほかにも村はたくさんあること、私たちは知らなければいけない。

本の中で、「無知が敵」という言葉が出てくるのだけれど、実は私がもっとイスラム教について知らねばと思った理由は、ムスリムの友人からの強烈な一言だったのです。それは、

“Ignorance is sin(無知は罪)”

というもの。ガツーンと頭を殴られた気分。ものすごく責められた気分で、それは言い過ぎなんじゃないの?って当時は思いました。無知は恥くらいでいいんじゃないの、って。
でも無知が誤解につながり、人の命を攻撃することにつながるならばやはり罪なのかもしれない、と今は思う。いや、無知(知らない)ということより、“知ろうとしない”ことが罪なのかもしれない。だって愛の反対は憎しみではなくて、無関心だもの・・・。無関心が愛のない行動につながってしまう、きっと。

ちなみに本の中で、「国が爆弾でテロに対抗するのに対し、この本の主人公グレッグは教育でテロに対抗している」と書かれているのけれど、そこはちょっと違和感をおぼえました。なんだかやっぱり西欧のほうが上でイスラム社会が下のニュアンスを感じてしまうのは気のせい?う~ん、うまく説明できないけれど、対抗というより彼は恩返しの気持ちのほうが強いと思う。確かにグレッグが学校をたて、過激派ではない教育を施すことによってテロリストを生み出すことを避けることが、平和につながっている。でも、お金こそ西欧からの援助だけれど、読んでいるとイスラム社会から教えらることのほうが多い気がするし、グレッグ自身もそう思っていると感じるのです。シンプルで、深い教え。

日本にいたらムスリムの人と接触する機会を作ることのほうが難しいけれど、こういう本を入り口に知っていきたい。チビたちには、絵本で。先日も紹介したチビが選んでくれた絵本、アフガニスタンの村を描いた小林豊さんのシリーズ『せかいいちうつくしいぼくの村』などに親しんでいれば、その村が戦争でなくなることはひとごとではなくなるはず。
大学受験の予備校で、平和を訴える塾講師が繰り返し繰り返し言っていたこと。
「問題は他者への想像力の欠如なんです!」
他者を知って、想像できれば痛みも分かる。実体験じゃなくても、絵本や本は他者への想像力を養ってくれる素晴らしいもの。平和とか口にするのは苦手なのだけれど、でも、相手を知ることが平和への一歩で、私たちにいますぐできることなのかな、と思うのでした。

まとまりのない文章を最後まで読んでくださって、ありがとうございます。


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サンクスギビングと異文化絵本と

2010-12-01 10:01:58 | 本・映画


サンクスギビング忘れてました・・・って別に日本人だからなくてもいいのだけれど
でも、なんか収穫感謝祭というのはいいなあ、と思って。で、忘れてたところにお隣からのお誘い。
「君はターキー食べないだろうけど、どうぞ~」
って。20年以上ベジタリアンだったけど、いま肉だけは食べるというお隣さん。いやいや、感謝して
いただきますよ~。だってみんなでワイワイ楽しいもの。オーブンいっぱいの大きなターキーが焼きあがるのをワクワクして待つチビ。お客さんで来ていたキレイな若いお姉さんに相手してもらって上機嫌
昼間だったのをいいことに私も久々にワインなどたくさん飲んでしまってテンションあがってしまいました~。ほとんどが知らないメンバーだったけれど、お隣さんの人柄から集まる人たちだからなのかな、しゃべりやすい。まったり、それぞれ好きな場所に移動して飲んだり話したり・・・留学時代を思い出すなあ。
インターナショナルなメンバーで日本人のみなさんもネイティブ並の英語ですごい。私はといえば錆ついた語学力でガックリ。お恥ずかしい限りなのだけれど、恥ずかしがってる場合ではないのだ。会話に入りたいと思えばチビを見習う。ところどころ日本語だっていいノダ~

いろんな国の言葉が話せたら楽しいなあ、って思う。でも、話す中身がなかったら意味ないあなとも思う。
早期教育でやたらと英語を習わせたがる親が多いけれど、それより異文化に触れる体験のほうが大事なんじゃないかなあ、って個人的には思います。異文化に触れて、ワクワクして、この人たちとお話ししたい!って気持ちがあれば語学は後からついてくるんじゃないかなー、って。好奇心&気持ちありきかな~。

自分自身を振り返ってみると、母がクリスチャンだったので、最初の異文化体験はヒゲはやした宣教師だった。熊さんみたいでおおらかで。その人にはあまり興味なかったのだけれど、彼らのもてなすアメリカンな料理は絵本から出てきたみたいでワクワクしたかも。異人さん(笑)にワクワクしたのは、デンマークから来た青い目の金髪美人留学生に会ったとき。面食いなので、彼女には飛びついた(笑)。金色の髪の毛がさわりたくてさわりたくて、べったりくっついていた幼稚園児でした~。
会話できないはずなのに、なぜかコミュニケーションは取れて通じていたよなあ・・・。

中学に入って英語が授業に入ってからは、帰国子女のクラスメートに紹介してもらって、アメリカ人とイギリス人の同年代の子と文通したっけ。エアメールがポストにコトンと届くたびワクワク
中学三年のときに藤沢市と姉妹都市のカナダから同年代の子たちがホームステイに来て、我が家も初めて
ガイジンサンが泊まる。うちに来た子とは馬が合わなかったのだけれど、別の家に来てた子たちと仲良く
なって、その後も数年間向こうのアイドルの切り抜きが送られてきたり、ミサンガとか小さなプレゼントをエアメールで送りあったのも楽しい思い出。e-mailじゃ味わえないアナログな楽しさだったな。

何もホンモノの外国人の人に触れ合わなくったっていいんだと思います。そういう機会が作れない場合も
あるもの。でも、世界への扉として、外国の絵本や児童文学をいっぱいいっぱい読んであげたい。そこからワクワク想像力や憧れが広がって、世界が広がっていくと思うから。そして、西欧の文化だけじゃなくて、いろんな文化の入り口を見つけたいなあ、って思います。その点チビは自分でいい絵本を選んでくれます(←親バカ)。

   

モンゴルの『スーホーの白い馬』、アフリカの『ジンガくんいちばへいく』、イスラエル?ユダヤ教の『おじいさんならできる』(←これ、すごくいい!)、アフガニスタンの『せかいいちうつくしいぼくの村』シリーズなどなど。ちなみに『せかいいちうつくしいぼくの村』シリーズは泣くようなお話しではないのに、最後の「村はもう戦争でありません」の一言でポロポロ泣いてしまった私
たかが絵本?いえいえ、されど絵本!絵本の大切さについては、長くなりそうなのでまた次回~。


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『食べて、祈って、恋して』

2010-09-22 20:30:41 | 本・映画
 

ウッキウキのおひとりさま行動第二弾!相方ありがと~は、大学時代の友人Mと映画へ。映画館よ!映画館!映画館での映画なんて、上チビ妊娠中以来だから5年ぶり!?
と前日から遠足前夜の小学生状態に興奮するワタクシ
「こんなに夜更かししてたら、明日映画中寝ちゃわない?映画館は冷えるから上着持っていきな」
と母親のような相方。さらに、
「携帯ないんだから、待ち合わせで会えなかったら掲示板に書くんだよ」
とも。掲示板・・・掲示板?・・・ああ!なつかし~。あの駅の黒板ね。忘れてたわ、古典的な待ち合わせ

そんな興奮してたどりついた先は、茅ヶ崎マイカル。映画好きだけれど、単館上映系のマイナー路線が好きだった私は、こういうハリウッドぉ~な雰囲気も久しぶり
こ、これは・・・子供もいないし、いっちゃう!?The☆ジャンキー。ここは思いっきり満喫しちゃう~???
と誕生日だったこともあって、おごってくれるという友人Mさま。GODIVAのチョコレートドリンクと、バケツサイズの笑っちゃう量のポップコーン片手にいざ
あ~ん、こんなに楽しいなんて~~~。ブランクがあるって新鮮(笑)。観たのは、

『食べて、祈って、恋して』

「自分探し」がテーマで、美味しそうだし、旅好きな私にはぴったりかな、って。イタリア、インドにバリ!どこも魅力的~。で、感想は、

    ・・・・・・・

    ・・・・・・・

    ・・・・・・・

ん~、ん~、ん~。いくつになってもキレイなジュリアロバーツが見れたからいっか、という感じです(笑)。
個人的には全然感情移入も共感もできなかったけれど、見てそのまま旅に出たくなっちゃたらどうしようとかなり心配してたので(笑)、そうはならなかったので安心した。あ、ジュリアロバーツが感情的に突然怒り出す場面があるんだけど、なりふりかまわず般若みたいな顔に、
「こんな美人でもこんな顔になるんだ♪」
と妙に安心したりして(最近チビたちに対して般若かなー、と思うので)。見るとこそこじゃないだろー、って感じですが。原作読むとまた違うんだろうか。映画だけだと、なんか祈りも・・・展開も薄っぺらい。

自分探しはね、学生時代or社会人初々しい時期にやっておきなさい。15歳から常にボーイフレンドがいて自分を見つめ直す時間がなかったって?ピキっ
自分探しの時期に恋人関係に依存してるから、身勝手な離婚してまで自分探しになっちゃうんです、って母親目線でツッコミたくなりました(←単なるモテる人へのひがみ?)。

まあ、人は一生自分探しなんだと思います。見つかったと思っても、悟っても、自分も状態も進化(or 後退)する。そしたら次の自分探し
でも、そのために遠くに行く必要はないよね。旅好きだけれど、新しい出会いは求めるけれど、答えは自分の中にいつだってあるはず。そして、最近思うのは、自分探しがメインになっちゃうとブラックホールに突入しちゃうから、頭や心の片隅に人生のサブテーマとしてあるくらいがよいんじゃないかな~、と。
あとは日々の行動と出会いからの発見と学びを大切に、他者とかかわっていけば色々見えてくるのでは。それが人生の醍醐味ではないかな~、思う今日この頃(←エラそう?)。

さて、観終わった後のランチは、映画の影響でもちろんパスタぁ~ピザぁ~。映画の中のフレーズで、
「(食べることに対する)罪悪感は捨てることにしたの。明日ワンサイズ上のジーンズを買いにいきましょ」
みたいなのがあって、そこだけ共感(笑)。あんだけポップコーン食べたのにまたしっかりデザートまでいただいて、ガールズトークを楽しみました~
映画はさておき、この一連の流れが楽しかったです。以前は珍しくもなんともなかったこの一連の流れが、なんともまあ新鮮なことなのは、制限の多い子育てご利益!?ここでもおごっていただきました。Mさま気前よすぎ~

既に大満足だったのに、別れ際の駅のホームでさらにサプライズなんと新居祝いを用意してくれたのです(ってまだうちに訪ねて来てもいないのにですよ~?)。
何に感動したか、って荷物が重くならないように、とギリギリまで自分で持ち運んでいたこと。なんて奥ゆかしい女性なんだ~。見習いたいです。
プレゼントしてくれたのは、マイブームだという手ぬぐい!かまわぬの手ぬぐいブックまで。そして、秋のからし色のてぬぐいに包まれた中身はMさまの焼いた器でした。以前いただいて重宝してたのが、割れちゃってずーっとほしかったのです。大皿としておかずを入れてもよし、パスタを入れてもよし。色もぬくもりも本当に素敵。ありがとう!てぬぐい、使いこなすね。

相方と友達のおかげで、リフレッシュした一日でした。般若かあさんにならないためにもこういう時間は必要かも。いやん、やみつきになりそう~



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海辺の絵本箱

2010-09-12 22:15:25 | 本・映画


海辺の絵本箱・・・そんな感じの小さな小さなギャラリーにチビと足を運んでみました

ジオジオファクトリー(週末のみOPEN) 
   稲村ガ崎駅より徒歩5分

そこだけ時間流れが違う、ゆるりとした空気が流れている、絵本の中に迷い込んだかのような不思議な空間

「あ、この人の絵だ!」

と気付いたのはつい最近。はるか昔()学生時代にとっても気に入ってたポストカードブックがあったのです。
ニースのような場所の絵、ヨットに乗ってる少年、キラキラした夏休みを連想させるイラストの数々・・・。
誰が描いた絵かなんて当時は興味なかったけれど、外国のような絵が日本人によって描かれてたことだけはなんだか意外で印象に残っていたのです。
チビチビとお散歩中に見つけたその小さなギャラリーの絵はこのときのポストカードと同じ空気。懐かしい再会に、当時のさまざまな記憶がよみがえり、ちょっぴし胸がキュンでした

伊藤正道さん
とっても有名なイラストレーターの方だったんですね。訪ねたときは『自動車アーチャー』という絵本の原画展をやっていました。私が気に入っていたポストカードブックのことを話したら、ご本人もびっくり。量産してなかったみたいで、僕ももう2セットくらいしか持ってないんですよー、ずいぶん昔(!)ですよね、と。
あ、はい、ワタクシが学生だったのは昔ですぅ~

横浜生まれ、中学生から七里ガ浜育ち、現在稲村ガ崎在住の伊藤正道さんの絵は、この海からインスピレーションを得ていたのでした。学生時代にひかれた絵の世界、それがいま住んでる場所だったなんて~
静かに感激。
さて、併設のショップにはかわいらしいグッズや絵本がいっぱいだったのですが、カヌーの絵本と迷ったけれど、今回チビと一緒に選んだのは・・・

『マフィーくんとジオじいさん ふしぎなぼうし』(小学館)

発明家のジオじいさんの発明した不思議な空飛ぶ船帽子に乗って冒険にでかけるお話し。
イラスト入りのかわいらしいサインもいただきました。読み終わったらチビがしみじみとひとこと

“○くんも、こんなぼうしほしいなあ!”

空想が広がるわくわくする絵本でした。海辺で潮風感じながら生み出されてる絵たち。
小さな小さな空間でしたが、出てきたときにはなんだか気持ちがポカポカしていました

一日はみな平等に24時間というけれど、あきらかに違う時間の流れの場所がある。
海辺、緑の中・・・自然のそばにいる時間はなんて豊かなんだろう。そんなことを思った一日でした。


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虫捕る子だけ・・・と母の覚悟

2010-08-05 10:10:25 | 本・映画


いや~、前々からうすうす感じてはいたけれど、直視したくなかった現実。自然の中で走り回る子はゼッタイ将来楽しみ!な~んてブログで何度もい公言しつつ、実は尻込みしてたもの・・・それは・・・虫。ああ、ワタクシ虫が苦手なのぉ~。我が家やんちゃな男の子二人なので、いつたくさんの虫を家に持ち込まれるのかとひやひやしてたんです
でもね、母、覚悟を決めました。私も一緒に楽しむなり~。っていうのもこの本読んじゃったから↓↓↓

『虫捕る子だけが生き残る ~「脳化社会」の子どもたちに未来はあるのか』
(小学館 新書)

この本、面白い!!!これ読んだら私も虫に興味がムクムク~
養老孟司(解剖学者)・池田清彦(生物学者)・奥本大三郎(仏文学者&日本昆虫協会会長)の対談集。虫おたくの大きな子供三名がイキイキと対談している様子が目に浮かんで、なんだか微笑ましい。仲良しだからなのか、言いたい放題のお三方
題名は大袈裟だけれど、これを読むと、虫捕ることがいかに人生において大切なことを育むかが分かるし、楽しいし、子供はこう育てたい、と思う

虫捕りがなぜ大事なのかというと、相手が自然物で、人間のコントロールの範囲外だから。虫捕りには、創造性、忍耐力、反骨精神などを養う、全ての要素が詰まっているんです。今の子は、「ムシキング」みたいにバーチャルなものには夢中になるけれど、本物の感覚を知らないから、虫も殺さぬ子が人を殺す、って
いやね、ゲームが悪いわけじゃない。この本には書かれてないけれど、養老孟司さんって、実は大のテレビゲーム好きなのよね~。だって、日本ゲーム大賞の選考委員長よ(笑)?好奇心旺盛な方なんだと思う。要はバランスであって、ゲームが悪いわけじゃない。本物を知らずに、外部からの情報を受け取るだけで、自分から能動的に調べたり、行動したりがないことが問題なんだな~。

この本のまえがきにね、

もし、あなたが、あなたのお子さんの人生を楽しく、有意義なものにしたいと願っているのなら、是非、「昆虫採集」と「昆虫収集」を薦めたらよいと思う(あなたではもう遅い)。金持ちになるかどうかは保証の限りではないが、幸せになることだけは約束しようではないか。

とあったのだけれど、この括弧書きの(あなたではもう遅い)が、なんかくやしくてね~。なめないでおくんなまし~。覚悟を決めた女は強いのよっ。で、チビと一緒に虫を観察しはじめたら、これが結構面白いでないの。いままでだったら、ただただ、「きゃ~、ぎゃ~」と言ってたのが、まじまじ見るように(笑)。そもそも、冷静に考えてみたら、なぜ虫がいて騒がなきゃいけないんだ?それが女性らしい反応だから(笑)?いやね、苦手なヤツも相変わらずいますヨ。ゴキとダンゴ虫は論外。だけど、おかげさまでいま毎日が楽しいっす~。鎌倉にはいろんな虫がいっぱいいるので、チビと毎日
「こんな虫見たことな~い♪」
と網持ってワクワク。んふふ、こうやって、センスオブワンダー全開で、お金かけずに毎日遊べる幸せよ
頭良くなるかな~?養老孟司さんも、鎌倉出身だし♪後に続いちゃう~!?!?
チビの好奇心を摘まないように母も一緒に楽しもうっと

最後に、あとがきにこんなことが書かれていた。有名昆虫の飼育は、バーチャルな虫ゲームよりはずっといいけれど、生き物をペット化することは、異国の王子をガラスの城に幽閉しているようなものだ、って。虫に対する愛着は生まれるかもしれないが、生命に対する畏敬の念をはぐくむことにはならない、って。
う~む、虫捕り、こんなに奥が深いとは。遅まきながら、母も夢中になってみたいものです


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作家のお庭でキャンプ

2010-07-12 15:59:07 | 本・映画
  

ブヨ事件で、素敵な週末レポートが吹っ飛んでおりましたが~、そして、もう1週間たってしまいましたが~、忘れないうちに書いておこう

先週末は長野の南佐久に行っておりました。お隣さんに誘われて行ったのは、アウトドアライター&自然派作家の田渕義雄さんのところ。
んもう、んもう溜息が出るばかりの素敵なところ。田渕さんはご本人書いてるところ、禁欲主義者ではなく快楽主義者。だから、寒いところには住んでいるけれど、家の中は薪ストーブでいつもあたたかさなどの快適さを求める。シンプルリビングに憧れてはいるが、本来シンプルではなく、何かにつけ、かぶれやすい質のシティーボーイ。
そういうだけあって、シンプルながらそこにストイックさはなく、全てがかっこよかった!表札も巣箱も家も手作りの家具も、そして窓からの景色もココ、ホントに日本デスカ~?
『森暮らしの家』(小学館)にその全てが収められているので必見です。そう、私も見た目はシティ派ではないけれど、実は中身というか感覚的にはシティーガールなのです~(ちょっと、笑ってるそこのアナタ!そうなのよ、私)なので、共感するところも多かったのです。私も自然の中に本を片手にでかけたいタイプ。ハードな登山ではなく、ただゆっくり歩いたりぼーっとするのが好き。そしたら『21世紀の自然生活人へ』というエッセイ集の中で、田渕さんは自然に逆らわず、挑戦を好まない「ウォーカー」だっていうじゃあありませんか。そう、私もウォーカーでありたい。ソローを信奉し、文学部卒の田渕さんのエッセイは表現が実に文学的で、久々に自然を表現する言葉の美しさにも出会った気がします。
文章からしてインテリでプライドが高い方なのかな~、とドキドキしたけれど、とっても柔和な方でした。今はずいぶん丸くなったけど、昔は違ったのよ~、とは奥さま談。自然の中にいると人間まあるくなるのかしらん。
ご本人に会えてライフスタイルを拝見させていただいたことも大きいけれど、これからも田渕さんの著書を読めると思うと嬉しいなあ。新しい出会いが嬉しい
ちなみに田渕さんの薪ストーブ日記はコチラ


  

さて、田渕さんのお宅を拝見した後は、お庭にある100坪ほどのプライベートキャンプスペースでキャンプです!なんて贅沢な空間・・・
ぱらつく雨もなんのその。陽気なアメリカ人のお隣さんはジョークが絶えず、楽しい。お隣さんのビジネスパートナーは実は私が留学してたニュージーランドの町の生まれということも分かり、懐かしい話しにも花が咲く。子連れは私たちだけだったこともあって、なんだか大人なキャンプで、こういうのもいいな~、って。
漆黒の闇に包まれ、静寂の中キャンプファイヤーの火をひたすら眺める・・・はずでしたが~、あはは、煙に好かれる女、キャンプファイヤーから逃げ回る現実。トホホ。しかし、私の作った夏野菜の重ね煮スープの評判がよくてうれしかった!みなさんしつこいくらいに作り方を聞いてくれて、「ホントに塩だけなの?」って。そうそう、こういうのが目指すところなんです。ウンチクじゃなくて、先に“美味しい”ありき。言葉で相手を説得するのではなく、よかったから真似したいと思ってもらえる・・・なんだかすごく嬉しかったなあ

ところで、田渕さんもほとんどお肉は摂らないそうで・・・そしてお隣さんも以前はベジタリアンだったそうで(しかも25年も!)なんだか不思議なご縁です。
初めてお隣さんにお呼ばれしたのが、ターキーパーティー(そのときの日記はコチラ)だったからまさかベジタリアンだったとは思いもしなかったわ。
翌日の朝食は久々のホットサンド。炭の香りが移ったホットサンドはもう最高。食べ過ぎましただ~
ランチまでは田渕さんの案内で廻目平キャンプ場近くの林道を散策。途中野苺を摘み摘み喉を潤しながら、ついたところは、ミニ『リバーランズスルーイット』の世界!フライフィッシングがやりたくてこの地に移ってきたというのにも納得です。
ああ、いつかはこういう土地にも暮らしてみたいなあ。でも、今の私たちは今の場所が好き。鎌倉の自然を堪能しつくしたら次のステップが待ってるのかな?
ブヨには参ったけれど、また訪問させてくださ~い。奥さまのつけたスパイスとハーブがピリリと効いたピクルスと、田渕さんお手製の木の器をお土産にいただきました。大切に使わせていただきますね。ああ、素敵な週末だったなあ。誘ってくれたお隣さんに感謝


(自称)シティ派だけれどやっぱり自然に憧れる方~、ポチっとお願いしま~す↓↓↓

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