「こども」と「おとな」のイメージや期待されるありようからこぼれたはざまのような存在(3ページ)と自己規定する子どもであることにも、大人になることにも、大人であることにもただただ絶望している(11ページ)、不登校で16歳の誕生日に自殺未遂した(22~27ページ)著者が10代の読者に向けて自分が感じてきたことしてきたことを語る本。
自殺未遂の直後に、仕事から帰ってきて発見した母が泣きながら「お願いだから死なないで」というのに母を泣かせたことに自分のパワーを感じてしまった(105~107ページ)とか、幼稚園時にジュリーの色気(エロさ)を好きになりそのことに恥ずかしさ・後ろめたさを感じていた(75~81ページ)とかを挙げ、そういったことも含めて自分を否定するのではなく神に包み隠さずに話して安らぎを得た(149~151ページ)と語っています。さまざまなことで傷つき卑下している子どもが自分を否定しないで生きて行こうと思い直す機会となるものが多くあることはいいことだと思います。ただ著者の場合はということではありますが、また宗教の問題点も強調してはいるのですが、フェミニズムとキリスト教に救いを求める帰結は、10代の読者にどのように受け止められるのでしょうか。
栗田隆子 創元社 2024年5月20日発行
シリーズ「あいだで考える」
自殺未遂の直後に、仕事から帰ってきて発見した母が泣きながら「お願いだから死なないで」というのに母を泣かせたことに自分のパワーを感じてしまった(105~107ページ)とか、幼稚園時にジュリーの色気(エロさ)を好きになりそのことに恥ずかしさ・後ろめたさを感じていた(75~81ページ)とかを挙げ、そういったことも含めて自分を否定するのではなく神に包み隠さずに話して安らぎを得た(149~151ページ)と語っています。さまざまなことで傷つき卑下している子どもが自分を否定しないで生きて行こうと思い直す機会となるものが多くあることはいいことだと思います。ただ著者の場合はということではありますが、また宗教の問題点も強調してはいるのですが、フェミニズムとキリスト教に救いを求める帰結は、10代の読者にどのように受け止められるのでしょうか。
栗田隆子 創元社 2024年5月20日発行
シリーズ「あいだで考える」
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