ブラジルGPが、今年のF1最終戦。
私は3人のブラジル人ドライバーに着目して観戦した。
まずは、アイルトンの甥:ブルーノ・セナ。
このヘルメットのカラーに、ブラック&ゴールドのマシン。かつてのJPSロータスを彷彿とさせる。
だがしかし、ブルーノ君。若さを露呈し、シューマッハと接触。ポイント獲得ならず。9番グリッドと好位置からのスタートだっただけに、極めて残念であった。偉大過ぎる叔父の名は重過ぎるのか・・・
本年とうとう表彰台にすら登れなかったフェリッペ・マッサ。
今年はハミルトンとの格闘シーンばかりが目立ってしまっていた。
もともとナチュラルな速さのあるドライバーで、数年前まで私は、彼がチャンプになる日も遠い日のことではないと思っていた。
だが、2年前の不幸な事故以降、彼の走りは輝きを失ってしまった。やはり、事故の後遺症なのだろうと、私は考えている。
そしておそらくはこれがラストレースとなる、ルーベンス・バリケロ。
セナ存命時から走っているのは、今や彼とシューマッハだけになってしまった。
12番手スタートだっただけに、今回はポイント獲得を期待していたのだが、スタートに大失敗してしまい、結果は14位。バリケロ好きの私としては、実に残念であった。
ウィリアムズといえば、20年ほど前は最強のマシンだったのだが、今では悲しいことに、ほとんどテールエンダーになってしまった。ライコネンは、来年、本当にこのマシンに乗るのだろうか?
そして表彰台。左から⇒フェテル・(一人置いて)ウェバー・バトン。
フェテルというドライバーは、やっぱりスゴかった。この若さでの速さと安定感は、かつてのセナ以上かもしれない。フェラーリあたりを走らせる彼を、早く見てみたい。
苦労人ウェバーは、今季最終戦にして、ようやく初勝利。彼が、遅かったのではない。チームメイトが、速すぎたのだ。
そしてバトン。今年のバトンは、素晴らしかった。デビューしていきなりアロンソと対等以上に戦ったあのハミルトンに、完勝したのだから。やはり、タイヤマネージメントの巧さが光る。昨年バトンがマクラーレンに移籍した時は「ハミルトンというライオンのいる檻に、入っちゃったなあ・・・」と私は悲観したのだが、今年の結果を見る限り、やはり彼がマクラーレンを選んだのは正解だったようだ。今年一番印象的だったのは、バトンの走りだった。