毎年赤平市で開催されている「北海道クラシックカーフェスティバル」だが、今年は2007年と同様に、またしても財政難で開催されなかった。だがしかし、当別町太美のROYCE’工場横で、「FUTOMIヒストリックカーフェスティバル」が催されたのである。しかも、入場料は0円!私は嬉々として、その会場に長女を連れて出掛けた。想像以上の規模の旧車が集結しており、実に楽しかった。今回紹介するのは、そのうちで私の琴線に触れたホンの一部のクルマたちである。
’91年登場のスバルのSVXも、いまやヒストリック・カーというカテゴリーに属するようになってしまった。それにしても、このクルマは美しい。現代の技術で、このクルマを作ってくれたなら、どんなにイイだろう。友人に買ってもらいたいですネ。
ものすごいウェッジ・シェイプの初代アルシオーネ。このクルマが登場した頃、高校生だった私はスバルのクルマが大嫌いだった。このペキペキな、宇宙的アニメ調のスタイル・・・あの当時、私は「スバルのクルマだけは買うことはないだろう」と考えていたのだが。年月は、人を変えるのである。
「足のいいやつ」カリーナ。このHTは横型のテールランプだったが、当時のセダンのそれは縦型だった。できれば、セダンに会いたかったなァ。
スピンドル・シェイプのクラウン。自分で買おうとは思わないが、眺めてみるぶんには、なかなか味わい深いスタイルだと思う。このクルマは、セダンよりもHTの方がより素晴らしいですネ。
「未体験ゾーンへ」。ソアラも一世を風靡したクルマだった。Cピラーの立ち方の角度が、素晴らしい。
なにか朴訥なイメージの初代サニー・クーペ。私は若い頃は、クーペとかハードトップとかいうボディ形式に憧れたものでしたが・・・
サニー・トラック。このクルマはモデルチェンジを重ね、意外にも、1994年まで存在していたらしい。
青バッジのケンメリスカイラインセダン。GT-R等スポーティーグレードは「赤バッジ」で、GT-X等のラグジュアリーグレードは「金バッジ」だった。
これは、ジャパンのワゴン(ヴァン?)。実用性を無視したリヤクォーターウィンドゥの小ささに、ある種の確信犯的なポリシーを感じる。
初代ローレルHT。コドモの頃の私は、このクルマとブルーバード510とハコスカの区別が付かなかったものだ。
かつてヤンキー御用達だったローレル2ドアハードトップSGX。このクルマはオリジナルの状態が保たれており、凛としたヒップラインが美しい。
日本初の4ドアピラーレスハードトップのセドリック。
コスモAP。アメリカンのようでありながら、そこはかとなくヨーロピアンな、不思議なクルマである。
日野コンテッサ。端整で美しいセダン。後ろから見ない限り、このクルマがRRだとはとうてい思えない。
ホンダS800。低く、コンパクトで、スリークで、なおかつクラシカル。実にカッコいい。当時のホンダらしい、スピリットに溢れている。
いすゞアスカ。このクルマが登場した頃は、千昌夫氏とジョーン・シェパードさんは、おしどり夫婦の象徴だったのに・・・
いすゞのクルマには、クルマ好きの琴線に触れる何かがある。こちらはハンドメイドの117クーペ。
量産型後期の、角目の117クーペも、悪くないと思う。同時期に出た角目4灯のフローリアンは、まさに「老婆の厚化粧」としか言いようがなかったが・・・
珍しい、2ドアロングのロデオビッグホーン。グラッシーで明るいキャビンが素晴らしい。
これは、元祖ガンダム系のスタリオン。
そしてこの日、同行した娘が最もカッコいいと思ったクルマが、このデボネアだとのこと。なんでも、赤と黒に塗り分けられているこの2トーンカラーがイイのだそうだ。我が娘とは到底思えないこの発言に、私は仰天した。とはいえ、5ナンバー枠内に留まっているにもかかわらず、より大きなクルマに見せるこのデザインは、私の趣味ではないが、大したものだと思う。
そして、このメッサーシュミットのようなこのクルマ。古いのか新しいのか、国産なのか外国車なのかも分からなかった、謎のクルマである。
FUTOMIヒストリックカーフェスティバルは、実に愉しいイベントであった。娘は退屈だとブーたれていたが・・・