毎年赤平市で行われていた「北海道クラシックカーフェスティバル」は、財政難のために今年は開催中止になってしまったが、三井グリーンランドにて、やや規模は小さいながらも「北海道オールドカーフェスティバル」が開催された。私はこの手のイベントが大好きなので、尾車親方とともに駆けつけた。
まるでマスタングを圧縮したかのような、セリカのサイドビューが、郷愁をそそる。かつての「スペシャリティーカー華やかなる時代」が懐かしい。
トヨタの基幹車種3種。上から、「カローラ」「コロナ」「マークⅡ」。30年前当時はどこででも見かけることができた凡庸なクルマたち。今こそこういうクルマに会いたかった私は、感激もひとしおである。できれば、「バイオレット」「オースター」「スタンザ」にも会いたかった・・・
この、レオーネハードトップの、腰高な感じが素晴らしい。
せっかく重心が低い水平対向エンジンを搭載しながらも、スペアタイヤをボンネットに積むという暴挙に出たために、ノーズが高くなってしまったレオーネ。しかし、そこには、「最大限のトランクスペースを確保するため」という大義名分があったのだという。
とはいえ、このブルーの内装や、シートの破け具合が、時代の流れを感じさせ、なんともノスタルジックである。
メッサーシュミットを連想させる、ダイハツDBC-1。’70年代に電気自動車があったとは知らなかった。しかも、それが現存していたとは!
いすゞの作るクルマは、他の国産車と違って、何か孤高の仙人のような趣があって大好きである。これは、初代ジェミニクーペ。
「街の遊撃手」、2代目ジェミニもカッコよかった。短く切り落とされたトランクルームが、なぜか洒落て見えるのだ。
まるでそそり立つ金屏風のような、絢爛豪華なローレルのマスク。近年こういうテイストの国産車は、ほぼ絶滅してしまった。ちょっぴり残念なような気もしたりして・・・
そして、いまにも喰い付きそうな、サバンナRX-3。良くも悪くも、’70年代の国産車は個性的であった。
同じマツダでも、このR360の可愛らしさには参ってしまった。紅葉マークのこのクルマのオーナー氏は、購入以来、一貫してコレに乗り続けているのかもしれない。いい話である。(想像ですが・・・)
なんだか、そのまま飛んでいってしまいそうな、コスモスポーツ。’60年代の、宇宙への憧憬を表現したかのような、そのデザインが嬉しい。
そして、美しいクーペ、BMW6シリーズ。あの、坂口良子サンも乗っていたそうだ。
ホンダの2代目プレリュード。高校時代の私のあこがれのクルマだった。
この日、私が最も心魅かれたクルマは、この「シティカブリオレ」であった。この、カラーといい、デザインといい、なんて素晴らしいんだろう!現代の技術で、コレとまったく同じデザインのクルマを作ってくれたらどんなにいいだろう。「太陽標準装備」のこのクルマ。ちょっと欲しくなってしまった。