goo blog サービス終了のお知らせ 

鑿壁偸光 漢字検定一級抔

since 2006.6.11(漢検1級受験日) by 白魚一寸

植物・菌類の名前は、過去問だけ書ければいい

2009年10月12日 | 憶えるべきことを少なくする

(23.11.12 若干訂正)

1,「問題と解説」を解いて

 以前、「問題と解説」を解いていたとき、ぶくりょう(茯苓)、きょうおう(薑黄)、れんぎょう(連翹)、もっこく(木斛)、くこ(枸杞)等、植物名や菌類の名前が書けませんでした。孰れも、「辞典」の見出し語にあります。また、「辞典」の見出し語には、他にも、音読みまたは訓読みの植物名がかなりあります。

 ただ、過去問には、「問題と解説」の書き取りで問われたような問題は、あまり出ていなかった気がしましたので、書き取り問題(但し、四字熟語問題を除く)について、4-1~21-1まで(49回分)全部調べてみました。

2,一覧から除外したもの

 植物名については、熟字訓が結構ありますが、その書き取りは以前纏めました。あまり出題されておらず、書けなくてもいいだろうとしましたので、以下の一覧からは省略します。

 また、1級国字には植物名がいくつかありますが、1級国字は全て出題可能性がありますから列記しません。

 更に、荊棘19-2K 17-1K 11-1K 征152頁のように音熟語の一部に植物名が入っていても、熟語としては植物名ではないもの18-3K 13-3Kのように、植物の部位の名称であるものも除きます。こういうのは、新出が今後も出題されるのではないかと思っています。ここで列記するのは、植物、菌類の分類上の名称です。


3、 植物・菌類名書き取り過去問一覧

 (「たで」は、20-1Kではなく、20-2Kでしたので訂正します。過去問を見て、帳面に拾ってそれからブログ記事にしているのですが、帳面に転記するときに書き間違えたようです。他にも間違いがありましたら御免なさい。

 尚、征服の掲載頁も気付いたものは記載しました。これは総覧していないので漏れがあると思います。)

ごぼう(牛蒡23-2K 6-3K
せんだん(栴檀23-1K
こうりょう(黄粱22-3K 19-2K 8-2K 征114頁
かいどう(海棠22-3K
18-1K 16-1K 6-2K
いぐさ(藺草22-3K 9-3K 征72頁
なずな(4-1Y 9-1Y 19-2Y 22-1K
さわら(21-3K 17-3K 13-2K
あざみ(21-3K 19-1K 15-1K 10-1K 征17頁 
きんか(槿花21-2K 18-3K 16-2K 13-3K 9-3K 征116頁
しゃくやく(芍薬
21-1K 18-3K 13-2K 征121頁
たで(20-2K 16-1K 13-1K 7-3K 征112頁 
あおかび(青黴
20-1K
いがぐり(毬栗19-3K 15-2K 13-1Y 征122頁
じんこう(沈香19-3K 13-1K 8-2K 征114頁
しゅくばく(菽麦19-2K 12-2K 征76頁
したん(紫檀18-3K 11-2K 征156頁
かつら(18-1K 15-3K
ひえ(17-1K 13-2K 征121頁
ようらん(洋蘭16-2K 11-3K
もみ(16-1K
ばいきん(黴菌15-3K
こしょう(胡椒15-3K 8-1K 征113頁
こんにゃく(菎蒻or蒟蒻15-2K 7-2K  征111頁
こうぞ(14-2K 8-2Y
ぜんまい(14-2K
かんらん(橄欖14-1K
れんげ(蓮華or蓮花13-2K 7-2K 征111頁
う(の花 13-1K
ふよう(芙蓉12-3K 征120頁
わらび(12-3K 征120頁
しょうはく(松柏12-3K 征158頁
らん(12-3K 征158頁
ほりゅう(蒲柳12-2K 征120頁
はぜ(11-3K
ろうばい(臘梅or蠟梅11-3K 征156頁
みょうが(茗荷11-1K
びわ(枇杷10-3K 征117頁
ふじづる(藤蔓10-2K
ほうれん(菠薐or法蓮or鳳蓮)草9-2K
もくせい(木犀9-2K 征146頁
きび(or9-1K 征115頁
なす(8-2K
なつめ(8-1K 征69頁
ひょうたん(瓢箪8-1K 征113頁
とうり(桃李5-1K

4, 分析

 4-1から23-2までの56回全部で45語、書き取りでの出題回数は、76回です。平均すると、76/55≒1.4ですから、毎回1回以上出題されていることになります。

 ただ、18-2~23-2の最近5年間の出題例を見ると、新出は、青黴、薺、栴檀の三つで、他は、全て過去問からの再出題です。新出は、年一回よりも少ないです。

 14-3の問題形式の変更で、書き取りについては、(四)語選択書き取り、(八)対義語・類義語の二つの小問が新設されましたが、これは、書き取りについては単なる知識を問うのではなく、漢字や熟語の意味を理解させようとする設問だと思います。この傾向は、最近の新出問題を見ていても、継続しています。 植物・菌類の名前の書き取りは、どちらかといえば知識だけを問う問題ですから、新出はあまり出ないような気がします。今後も偶には出るでしょうが、せいぜい1問だけじゃないかなあ。

 だったら、過去問からも出さなくともいいと思うのですが、問題集に載っている問題をある程度は出そうとしているのでしょう。 以上より、植物・菌類の書き取りについては、上記の過去問だけ書ければ合格点に達すると思います。

 また、上記によれば、読み問題から書き取り問題に転化したのは、3問だけですから、あまり転化しないと思われます。


5.読み問題は今後も出題されると思う

 読み問題についてもざっと調べたところ、24語、29回出題されております。大した数ではないので、無視しても合格点はとれるような気はしますが、最近も、

槭(かえで20-3Y
朮(おけら18-3Y

が新出で出題されています。今後も新出の読み問題としては出題されるように思います。


6, 「狭義の三点セット」から外す

 従って、植物名・菌類の見出し語の書き取りに関しては、過去問出題以外の語句を狭義の三点セットから外して、広義の三点セットにします。「辞典」の見出し語に、植物や菌類の名前が出てくると、読めればよく、書けなくてもいいだろうと思って△をつけています。


7, 書けなくてもいい漢字が増えた

 冒頭の「問題と解説」の設問の内、茯と苓(準1級)は、見出し語としては植物名しかなく、過去問にも出題されていないので、書けなくてもよい漢字でしょう。


8,onlyな訓読みにも植物名はいくつかある。

 以前、onlyな訓読みは書き取りに出題され易いので、onlyな訓読みを纏めたことがあります。ただ、この内、植物名で過去問未出のものは、書き取りでは出題可能性は低いということになります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

音読み畳語は過去問と1級四字熟語だけ書ければいい。

2008年12月28日 | 憶えるべきことを少なくする

(20.6.27 21-1出題分追加、修正)

「問題と解説」の書き取りに、二字畳語の同音異義問題があります。例えば、

 りょうりょう
 ものさびしいさま(寥寥)
 奏楽の音が響くさま(喨喨)

これは難しく、3-5では4割、6-4では5割しか出来ませんでした。過去問にどのくらい出題されていたか、全部調べてみました。 なお、四字熟語については、準1級以下は狭義の三点セットから外しましたので、付記して括弧に括ります。他は1級です。


1, 四字熟語に含まれる畳語 (11語、畳語の書き取り出題は15回)

余韻じょうじょう(嫋嫋20-3K 18-1K 16-1Y 9-1Y
ちょうちょう(喋喋15-2K)なんなん(喃喃6-3K
かんかん(侃侃15-1K)がくがく(諤諤or愕愕10-3K
和気あいあい(藹藹or靄靄14-2K
勇気りんりん(凜凜14-1K 11-2K
(文質ひんぴん(彬彬))12-3K 18-2Y  準1級
けんけん(蹇蹇)匪躬 9-2K(尚、匪躬の方は18-1K で出題)
えんえん(蜿蜿or蜒蜒or蜿蜒)長蛇 8-2K
戦戦きょうきょう(兢兢8-2K
喧喧ごうごう(囂囂8-1K 14-1Y
往事ぼうぼう(茫茫5-2K

 畳語を含む四字熟語の出題回数は、以下の二字畳語よりも少ないですが、四字熟語は毎回10問であるのに比して、二字熟語がもっと沢山出題されます。従って、畳語を含む四字熟語の方が、二字畳語よりも出題頻度は高いものです。

 四字熟語に含まれる畳語は、例えば虎視耽耽など他にもありますし,調子が良くて割と憶えやすいので、他のものもできるだけ憶えた方がいいでしょう。下記にも書きました。


2, 音読み二字畳語の書き取り(19語 書き取りの出題は24回)

「四字熟語」の見出し語を構成する二字熟語は、新出でも書けた方がいいと思うので、付記しておきます。 

さっさつ(颯颯20-3K
しし(孜孜16-2Yor孶孶18-1Y20-3K

ぎぎ(巍巍or魏魏
20-1K
かつかつ(戛戛19-1K 17-3Y 5-3Y
るる(縷縷18-3K ←るる(縷縷)綿綿
ここ(呱呱18-1K,16-2Y,15-1K,11-3K,8-2K
おうおう(怏怏15-1K
うんぬん(云云14-1K,12-1Y,5-2K  準1級 
るいるい(塁塁or累累13-2K 常用←死屍るいるい(累累
しょうじょう(猩猩12-1K
たんたん(坦坦11-1K 準1級
とうとう(滔滔11-1K
げつげつ(孑孑9-1K
かいかい(恢恢8-1K,6-3K ←天網かいかい(恢恢))準1級
せつせつ(屑屑6-2K 準1級
じゅんじゅん(諄諄5-2K
いい(唯唯4-1K ←(いい(唯唯)諾諾)常用
しょうしょう(蕭蕭4-1K
がくがく(諤諤4-1K 8-1Y←かんかん(侃侃)がくがく(諤諤 

 「問題と解説」に出題されているとおり、二字畳語は一杯ありますし、「辞典」の見出し語にも結構あります。しかし、四字熟語と比較して、こちらの方は憶えにくいと思います。過去問はまた出題される可能性があるので、最低限上記だけは憶えておくのがいいような気がします。

 冒頭の「問題と解説」の問題は、孰れも「辞典」の見出し語にありますが、過去問に出題されていませんし、四字熟語も構成していないので、出題可能性は低いと思います。 

 なお、14-3以降、(四)語選択書き取りと(八)対義語・類義語の小問では、二字畳語は一問も出題されていません。また、(二)書き取りの同音異義問題にも、畳語は全く出題されていません。
 

3, 音読み二字畳語の読み問題 (23語 32回出題)

 「辞典」の見出し語にある熟語は、【 】に括ります。なお、準1級漢字だけ付記しました。他は1級漢字です。また、四字熟語を構成する二字熟語は、四字熟語を付記しました。

【煢煢】(けいけい21-1Y,10-1Y
【呶呶】(どど21-1Y
 濺濺(せんせん20-3Y
【鼕鼕】(とうとう
20-2Y、16-2Y
【怡怡】(いい20-2Y
 蚩蚩(しし20-2Y, 19-3Y
【嘖嘖】(さくさく20-1Y,18-1Y,10-1Y 好評嘖嘖
【喞喞】(しょくしょく19-3Y,17-3Y
【潸潸】(さんさん19-2Y
【冪冪】(べきべき19-1Y
【斌斌】(ひんぴん17-3Y 準1級
【鏗鏗】(こうこう17-3Y
【駸駸】(しんしん17-1Y
【潺潺】(せんせん17-1Y
【滾滾】(こんこん16-3Y
【奕奕】(えきえき16-1Y
【泛泛】(はんぱん20-3Y 13-3Y 9-3Y
【炯炯】(けいけい12-3Y 6-3Y 眼光炯炯
【冉冉】(ぜんぜん11-3Y
【矻矻】(こつこつ11-1Y
 囁囁しょうしょうorじょうじょう11-1Y
【杳杳】(ようよう8-1Y
【熙熙】(きき6-2Y 煕煕壌壌

 1級漢字の二字畳語は、少なくとも音の見出し語のある漢字は読めなければなりません。また、見出し語のないものや準1級漢字も、過去問に出題されたものは読めた方がいいでしょう。更に、上記1で述べたように、二字畳語を含む四字熟語は書けたほうがいいでしょう。

 その他の四字熟語に使用されていない二字畳語が書き取り問題に転化するでしょうか。上記2で、先に読み問題が出て、後で書き取り問題に転化したのは、「かつかつ」と「しし」の2語だけで、あまり転化しないように思います。また、二字畳語の書き取りは、4-1から21-1の全49回で23回出題されただけですから、其程出題されないでしょう。従って、読みにだけ出題された二字畳語が書けなくても合格点に達すると考えます。畳語でない熟語に勢力を注いだ方がいいと思います。尤も、上記の内、見出し語だけは書けるようにしておくのも一法でしょう。


4, 「狭義の三点セット」から除外

 「辞典」の見出し語の内、上記2で出題された熟語、1級四字熟語を構成する二字畳語以外は、書けなくても合格点に達すると考えますので、「狭義の三点セット」から除外します。上記2の書き取りについても新出のときは、「狭義の三点セット」から除外することになります。20-119-1の集計を変更しました。なお、鼕・駸・冉・矻は、上記3の畳語しか見出し語がありませんので、合格のためには書けなくてもいい漢字となります。

5,20-3以降の出題

(1)20-3には結構出題された

 20-3では、上記に追加したように、書き取りで3問(6点)、読みで1問、計4問(7点)も出題されました。じょうじょう(嫋嫋)は既出、しし(孜孜or孶孶)は、読みから書き取りへの転化、残り3点は新出です。ししや新出が出来なくても、176点取れるのですから、「狭義の三点セット」から外しておいてもいいでしょう。

(2)21-1の出題
 読み2問(内1問は、過去問再出題)だけでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

準1級・常用の単熟語は、過去問だけ出来ればいい

2008年11月10日 | 憶えるべきことを少なくする

(20.11.16  若干修正)

1,準1級・常用の単熟語の新出は4~11点にすぎない。

 18-1以降の準1級・常用でしか解けない問題は、熟字訓を除くと、10点から23点分です。従って、残りは、1級漢字を含む単熟語、及び熟字訓であり、準1級・常用でしか解けない問題が全部出来なくても、他が全部できれば177点以上取れるということになります。

 また、準1級・常用でしか解けない問題の内、過去問からの再出題もかなりあります。20-2の出題状況を見ていると、過去問を全部こなしていれば再出題の問題は其程難しくはありません。一方、過去問に出題されていない新出問題は難しいものが多いものです。既に準1級~5級の四字熟語は狭義の三点セットから外しましたが、現在の狭義の三点セットの内、準1級・常用の新出問題の点数は次のとおり4点~11点です。

18-1  8点
18-2 11点
18-3  7点
19-1  8点
19-2  4点
19-3 10点
20-1  5点
20-2 7点

 この程度であれば、準1級・常用の新出問題を、外しても、まだ十分合格点に達します


2, 1級漢字を学習するだけでも大変

 1級を学習する多くの方は、あおむし様のような例外を除いて、準1級を合格された方でしょうし、常用漢字はある程度強い方が多いでしょう。

 1級学習の過程で、準1級や常用漢字の理解や知識が不十分であることに気づくことは事実でしょうが、1級漢字の量は厖大ですから、準1級・常用については今までの知識に依拠して、1級漢字及び1級漢字を含む熟語の学習に専心した方がいいでしょう。私自身も、1級合格までは、1級漢字の習得に腐心した記憶です。

 漢検を離れて、漢字学習という点からすれば、準1級や常用漢字の方が、熟語も一杯ありますし、社会生活での使用頻度も高いのですから、準1級や常用漢字の理解を中途半端にして1級漢字の学習をすることは、歪であることは否めません。ただ、1級の学習を経験した人なら、1級漢字の学習が厖大で大変なことはご理解頂けるでしょう。1級漢字の学習と併行して、準1級・常用漢字の穴を埋めて行くことは、虻蜂取らずになりかねないものです。

 以上より、準1級・常用だけの単熟語の新出は、狭義の三点セットから除外します


3, 1級+準1級(常用)の熟語の学習は必要。

 尤も、このことは、準1級・常用漢字の学習を全くしないでいいということではありません。1級漢字を含む熟語は、準1級や常用漢字と組むものも多いのですから、それは蔑ろにできません。以前、膠漆や軒輊で書いたことがあります。

 また、簡単な漢字で書けるものについて、難しい漢字で書くか、簡単な漢字で書くかは意見は分かれますが、私は簡単な漢字で書いた方が楽だと思いますので、その場合は、準1級や常用だけの熟語が書けた方がいいでしょう。


4,常用漢字の表内音訓は読めることが必要

 常用漢字についても、表外音訓の読み書き及び熟語の書き取りについては、過去問未出のものは、狭義の三点セットから除外します。ただ、

寧馨児(ねいけいじ)17-3Y←馨香(けいこう)12-2Y=征19頁

の例のように、準1級馨は、過去問の読み問題から解ける場合、寧(ねい)と児(じ)は、常用漢字の表内音ですからこれは読めることを前提として、過去問から解ける問題とします。

 尤も、「辞典」を引くと、寧には、表外音として、デイ・ニョウが載っており、こういうのも学習すると却ってよくわからなくなってきます。寧の親字欄には、デイ・ニョウと読む熟語は載っていませんので、デイ・ニョウは括弧に括って憶えない音にしています。

また、児については、表内音として、ジとニがあります。常用表内音の読み分けは実は難解なのですが、児の親字欄にある熟語の内、ニと読むのは、小児だけです。従って、「辞典」の音のところに

ニ 小児のみ

と記載し、後は、全てジでいいと割り切っています。

 以上のように、常用漢字の読み方に拘泥り出すと限がありません。常用漢字の学習は1級合格してからでもいくらでもできますので、先ずは、1級漢字及び1級漢字を含む熟語に傾注された方がいいと思います。

5,「辞典」の学習範囲

 準1級・常用だけの単熟語を、狭義の三点セットから外すと、「辞典」の見出し語の過半が除外されることになります。「辞典」の見出し語の内、狭義の三点セットに残るものは、1級親字欄のものと、1級漢字の下付見出し語、そして索引にある熟字訓です。熟字訓の見出し語は沢山ありますので厄介であり、これもなんとかならないかなあと思っていますが、1級親字欄のものと、1級漢字の下付見出し語だけならなんとか学習できるのではないでしょうか。それだけでも結構な量であり、なかなか憶えられません。

6, 準1級・常用だけの熟語学習は、高得点狙い

 私は、18-3で獲麟という故事成語が出題されて面食らい、その後、「辞典」の準1級・常用欄を読むことを心掛け、記事にもいくつかしてきました。これらの記事は高得点狙いということになります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「三点セット」を絞り込もう

2008年08月25日 | 憶えるべきことを少なくする

20.10.10 18-1訂正

  拙ブログで、「三点セット」(本記事では、広義の意)とは、

①「辞典」の見出し語と国字 
②「四字熟語」の見出し語 
③過去問
 

の意味で使っています。本試験の問題について、「三点セット」で何点取れるかを記事にしてきました。纏めて見ますと、

17-3  196点
18-1  196点
18-2  195点
18-3  198点
19-1  196点
19-2  187点
19-3  194点
20-1  195点

 「三点セット」で高得点が取れるのですが、「三点セット」を全部学習するのは大変なことです。また、合格点は160点です。10点分くらいは、度忘れや勘違い、ケアレスミスがあるでしょうから、合格のためには170点を目指せばいいでしょう。

 そこで、「三点セット」を絞り込もうと思います。先ず、既に記事にしたことを纏めてみて、その後、学習が困難なものや、今までの問題傾向から出題頻度が低そうなものは、「三点セット」から除外していこうと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

熟字訓は、書けなくてもいいだろう

2008年08月24日 | 憶えるべきことを少なくする

 (24.3.4  23-3までの出題を追加して修正)

20-1の、
髪に桜の小枝を かざ(挿頭or簪)した

が書けませんでした。標準解答の内、 簪すは、 「辞典」の訓になく、「必携」にだけ載っている訓ですので、以前から無視しています。  また、挿頭すは熟字訓の書き取りですが、最近は熟字訓の書き取りはあまり出題されませんので、書けなくてもいいだろうと思っておりました。

過去問4年度まで遡って、書き取り問題で、標準解答に熟字訓のあるものと別表記を調べてみました。

【  】は標準解答にはないが、「辞典」の見出し語にあるものです。
( )は「辞典」の見出し語にないか、見出し語にあっても読みが載っていないものです。見出し語にないものは読み書きとも出題の可能性は極めて低いと思いますので、無視します。

1,一文字見出し語でも書けるもの

 まず、熟字訓でも、見出し語の一文字漢字でも書けるものは次のとおり29個です。見出し語の一文字漢字は、onlyな訓や意味がonlyな訓も結構あるので、どれか一つは書けた方がいいでしょう。一文字漢字が書ければ正解に達するのですから、熟字訓は書けなくてもいいでしょう。なお、きぎすは、「辞典」の訓になく、見出し語の別読みからの書き取りですから、書けなくてもいいと考え、括弧に括りました。

(きぎす 雉子 雉 19-3 22-1)
しりがい 尻繋 鞦 (紂) 21-2

たこ 胼胝、(胼)、胝 
 
耳にたこができる。 21-1、17-3
 指にたこができた。 15-2=征79頁
 労働は苦痛に対するたこをつくる。10-3=征118頁
たこ 紙鳶、凧
 
正月にはたこ揚げをして遊ぼう。11-1
たこ 章魚、蛸、鮹、(鱆)
 たこ壷を引き上げる。15-2=征79頁 
 たこ壷やはかなき夢を夏の月(芭蕉)11-1
 
かます 梭子魚 梭魚 魳 20-2
きじ 雉子 雉 15-1=征123頁
ほこら  (叢祠) 17-3
まつげ 睫 睫毛 17-3、16-2、6-2

つぶて 飛礫、礫 14-3、9-1、7-2=征112頁
ぼろ  襤褸、(襤縷)、 【】 14-3=征123頁、7-2、5-2
とぐろ (蜷局)、 14-2=征80頁
ぜんまい(植物) 紫萁、薇 14-2
あげまき 総角、【丱】14-2
めっき 鍍金、鍍 13-3=征78頁
かわうそ 水獺、川獺、獺 13-3=征121頁、11-2
るつぼ 坩堝、(坩)、 13-2、9-1=征71頁
かじか 杜父魚、鰍、鮖(国字) 12-3
マイル 英里、哩 11-3=征75頁
はぜ(植物) 黄櫨、櫨 11-3
はぜ 沙魚、蝦虎魚、鯊 11-3
かち 徒歩、(歩行)、、(歩) 11-1=征118頁
まないた 真魚板、俎、俎板 9-2=征116頁
てこ 梃子、梃 【槓杆】 8-3=征70頁
ごまめ (田作)、(古女)、(小鰯)、 8-3=征114頁
なすび(植物) 茄子、【茄】 8-2=征114頁
はも (海鰻)、 8-2=征114頁
はかない 果敢無い、 果無い、儚い 7-3=征69頁
あわび 石決明、鮑、蚫(国字、国字は虫偏)、 7-3=征112頁
いたち 鼬鼠、鼬 6-3


2,熟字訓でしか書けないもの

 次のとおり、26個です。

なめくじ 蛞蝓 23-3,20-2,17-3、16-1、14-2=征122頁
えせ 似而非、似非 23-2 5-2
あばた 痘痕 20-3
にべ 鮸膠、鰾膠 20-3、17-3、12-1=征75頁
はえなわ 延縄 20-2,12-3=征76頁
かざす 挿頭す (簪す) 20-1
ばら(植物) 薔薇、(薔) 18-2、13-1=征121頁
そくい 続飯 17-1
つつじ(植物) 躑躅 17-1
ぜんまい 発条、潑条 14-2
なまこ 海鼠 14-1、8-1=征113頁
へた 下手 13-3
くも 蜘蛛、(蜘)、(蛛) 13-2
えぼし 烏帽子 13-1=征160頁、6-1
くるみ(植物) 胡桃、(核桃)、【呉桃】 11-3=征75頁
こうもり 蝙蝠、(天鼠)11-3 8-3=征114頁
ぼや 小火 10-1=征72頁
ミイラ 木乃伊 8-3=征70頁
くたびれる 草臥れる 8-1=征113頁
うど(植物) 独活、【土当帰】 7-3=征112頁
ガラス 硝子、(玻璃、見出し語の読みはハリのみ)7-2
ガス 瓦斯 7-2
ほご 反古、反故 7-1=征136頁
チャボ 矮鶏 6-3
そば(植物) 蕎麦 6-3
かがし 案山子、鹿驚 6-2
きつつき 啄木鳥 5-2
ゆえん 所以 5-2

 熟字訓でしか書けない書き取りは以前は結構出題されていました。しかし、問題傾向が変わった14-3以降、23-3までの28回の内、熟字訓でしか書けない書き取りが出題されたのは9回(13問)ですから、出題されないことの方が多いのです。1級は憶えることが一杯ありますから、合格のためには、熟字訓は書けなくてもいいと思います。

 ただ、妙に蛞蝓が頻出なのが気になりますし、過去問も時々出題されていますので、また出題されるかもわかりません。従って、高得点を狙う場合は記だけ書けるようにしておく、あるいはのも一計かもしれません。また、最近は「征服」に載っているものが再度出題されることも多いので、 「征服」に載っているものだけ書けるようにしておく手もあるように思います。

 尚、熟字訓でしか書けない書き取りの出題傾向は、平成19年度は全く出題されなかったのですが、20年度は、一転して3回とも出題されました。そして、21-1~23-1の約2年間は全く出題されず、23-2、23-3はまた連続して出題されています。出題されるかどうかにむらがあるようです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「辞典」の索引にない熟字訓は読めなくていいだろう

2008年08月09日 | 憶えるべきことを少なくする

 (21.1.3 6項、7項修正)

 20-1の行器(ほかい)は、「辞典」の見出し語にはありますが、巻末索引には載っていないものです。こういう出題が今まであったのか調べてみました。

1,熟字訓・当て字の小問の出題数は計451問

 熟字訓の読みの出題数は次のとおりです。14-3以降は出題されていない外国地名の当て字は、今後も出題されない可能性が高いと思いますので、差し引き、分析の対象からは除外します。

4-1、5-1 30問―10問=20問×2=40問
5-2 20問
6-1 20問―5問=15問
6-2 20問―3問=17問
6-3 20問―5問=15問
 4-1~6-3までの問題は、「次の動植物名はひらがなで記せ」とあり、厳密には、熟字訓には限定されていません。ただ、殆どは熟字訓の出題です。

7-1 10問
7-2~14-2(22回) 10問―3問=7問×22=154問
14-3~20-2(18回) 10問×18=180問


2、小問以外からの出題(42問、1項との累計493問)

 熟字訓の小問以外の、(一)読みや文章題読みのところにも、熟字訓の読み問題が偶に出題されることがあります。20-2から遡ってチェックしています。「辞典」の索引にあるものは下記に記載し、索引にないものは 4項に記載します。

 14-2以前は、現在と小問の構成が異なりますので、文章題の出題は「文」とします。尚、熟字訓の小問でも出題されたものは、括弧の右側に付記しました。

19-1(十)、8-2(一)驀地(まっしぐら13-1Y
18-3(十)、17-3(十)、9-1(一)就中(なかんずく
18-2(十)、11-3文、8-1(一)
只管(ひたすら
15-2(一)
大鋸屑(おがくず
15-1(十)縦令(たとえ
14-1(十)
月代(さかやき
12-1(一)
翡翠(かわせみ
11-3文 
蚰蜒(げじ
11-3文 
壁虎(やもり
11-2文 
女将(おかみ
11-1(一)
揶揄(からか)う
9-3(一)
帷子(かたびら
9-3文 
若干(そこばくorそくばく
9-3文 流行(はやり
9-2文 梧桐(あおぎり
9-2文 
遠近(おちこち) 
9-1文 
草鞋(わらじ
8-3(一) 枸橘(からたち14-2Y
8-3文、6-1(一)
黄昏(たそが
8-3文 
無花果(いちじく
8-2(一)鮸膠(にべ
8-2(一)、5-1(一)噯気(おくび
8-2(一)後朝(きぬぎぬ14-2Y 18-2Y
8-1(一)
傀儡(くぐつ
7-3(一)杜若(かきつばた5-1Y 10-2Y
7-3(一)可惜(あたら
7-3文 如何(いかなる
5-1文 如何(いかがorいかん
7-2文 
梯子(はしご
7-1文 所以(ゆえん
6-3(一)顳顬(こめかみ10-3Y 13-2Y 16-2Y
6-3(一)掏摸(すり12-3Y
5-1(一)泥濘(ぬかるみ

 これを見ると、熟字訓の読みは、以前は熟字訓の小問以外でも結構出題されていましたが、最近は減ってきており、熟字訓の比重は軽くなってきています。


3,「辞典」の索引に載っている問題は、計475問

 上記の過去問について、「辞典」巻末の熟字訓・当て字索引に載っているか全部チェックしました。実に、96,3%が索引に載っています。索引以外の出題は、18問(3.7%)にすぎません。27問に約1問にすぎません。

4、索引に載っていない問題

 読みは、過去問の標準解答を載せます。この読みと同訓の熟字訓で、「辞典」の索引に載っているものは、=で記載します。また、【 】で括ったものは、「辞典」の見出し語にあり、「辞典」に載っている読みを()で付します。 なお、殆どが、熟字訓・当て字の小問からの出題ですが、それ以外の小問からの出題は、付記しました。

6-3【玄鳥】(ゲンチョウ) つばめ=【乙鳥】
6-3【春告鳥】(はるつげどり) うぐいす
6-3大熊猫 ぱんだ=【熊猫】
7-3 【荵冬】(ニンドウ) すいかずら=【忍冬】6-2Y 18-3Y
7-3文【五十路】(いそじ)
8-1(一) 吩咐(いいつ)かった
8-1鞦韆 ぶらんこ
9-2 獅子女 スフィンクス
10-1 釦鈕 ボタン
10-2 紫丁香花 ライラック リラ
10-2 油漆 ペンキ=【番瀝青】
11-1 塘蒿 セロリ
11-1 土瀝青 アスファルト
11-1 13-3 長尾驢 カンガルー=【袋鼠】
17-3 (十)【以為(おもえ)らく】 
15-1 18-1 踏鞴 たたら=【蹈鞴】10-1Y 19-3Y


5,「辞典」の見出し語にはあるが、索引に載っていない熟字訓の出題は、以為(おもえ)らくに続き、行器が2度目

 「辞典」の見出し語にあるものは、玄鳥・春告鳥・荵冬・以為らくの四つです。ただ、この内、「以為らく」以外の三つは、「辞典」の読みは、音読みまたは訓読みで、熟字訓としては、載っていません。それ故、熟字訓・当て字索引に載っていないのは当然です。また、その他は、抑、「辞典」の見出し語に収録されていらず、従って、索引にも載っていないものです。

 そうすると、「辞典」の見出し語に熟字訓として載っているが、索引には載っていない出題は、17-3の「以為らく」以来2回めです。約2年半振りであり。7回に1度の頻度です。


6,14-3以降の索引以外からの出題は、以為らく・踏鞴・行器の三つ

 また、「辞典」の索引以外からの出題は、平成11年頃まではある程度ありましたが、その後は激減しています。 「辞典」が発行されたのは、平成13年3月15日ですので、「辞典」発行以降は、「辞典」、就中、索引に載っている熟字訓を出題する方向になったのだと思います。

 また、14-3以降、出題形式が変更になると共に、旧字体や外国地名の当て字が出題されなくなりましたが、出題傾向も変化しており、全体の出題傾向を占うには、14-3以降の過去問に重点を置けばよいと思います。(尤も、個々の問題としては、古い問題も再度出ます。)

 この観点からしますと、14-3以降で、索引に載ってない熟字訓の読みが出題されたのは以為らく・踏鞴・行器の三つだけです。14-3以降の18回(小問180問、その他6問、計186問)の内、索引以外の出題は、3問だけで、出題率1.6%に過ぎません。

 尤も、蹈鞴は、見出し語にも索引に載っており、過去問にも出題されていました。蹈鞴の別表記として、踏鞴が載っており、蹈と踏はよく似ており、しかも、踏は蹈の書き換え字ですから、これは其程難しくないと思います。

 これと比較して、行器は、9級配当の行のところと、外(9級配当)の見出し語【外居】の別表記として載っているのですが、ここまではなかなか目を通せません。以為らくも、以(7級)に載っていますが、同様でしょう。


7, 見出し語にはあるが、索引に載っていない熟字訓は結構ある

 以上から、以為らくや行器の出題は、特異と言っていいでしょう。尤も、見出し語にはあるが、索引に載っていない熟字訓が少しだけなら憶えてもいいのですが、実は、これは結構あるのです。「合格ノート」TEST19に載っている堅磐(かきわ)で気づいて、一時は、索引欄の五十音順のところに書き込んでいました。例えば、いで始まるものだけ少し紹介しますと、

斑葉(いさは)
弥終(いやはて)
磐座(いわくら)
煎汁(いろり)

 書き込みながら、結構あることに気づきました。索引に載っている熟字訓だけでも約1800語くらいもあり、14-3以降出題されていない地名の当て字などを除外しても、これを全て憶えることは到底不可能です。従って、索引に載っていない熟字訓については、まあいいだろうと思って途中で止めてしまいました。見出し語のところには×を打ちました。

 見出し語にはあるが、索引に載っていない熟字訓の出題頻度は低く、今後出題されても精々1問だけだと思いますから、当面読めなくてもいいでしょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

憶えないでもいいと思う音訓

2007年04月22日 | 憶えるべきことを少なくする

(21.3.4  20-3を踏まえ修正) 

熟字訓を除き、「辞典」の音訓に絞り、その内、「辞典」・「四字熟語」の見出し語で使われていない音訓は憶えない(但し、過去問出題音訓で「辞典」に載っているものは例外的に憶える)。


1,熟字訓・当て字を除き、「辞典」の音訓以外は憶えない。

 当初、「必携」の音訓を全部憶えようなんて意気込みましたが、こんなことは、少なくとも私の頭では不可能です。「必携」の訓読みについては、ささきしげき様が夙にご指摘のとおり、音訓表の凡例に、「通常の辞書では字訓としていない字義を含んでいる」と明記されています。例えば、18-1で間違った覬について、

「必携」には、ねがう、のぞむ、こいねがう

という3つの訓が載っていますが

「辞典」の訓は、のぞむ

だけです。私の場合、のぞむ一つも憶えられないのですから、3つを憶えることは到底不可能です。だから、必携のねがう、こいねがうには(  )を付けて、憶えないとしました。

 「必携」には載っていて、「辞典」に載っていない訓は、過去は出ていましたが、SIMO様との遣り取りのとおり、14-3以降は読み問題では出題されていません。この点は、準1級や常用の表外音訓も同様だと思います。また、訓の書き取りについては、唯一呷るだけが親字欄の下に訓読みの記載がないのに出題されていますが、それ以外は出題されていません。

 音読みについても、14-3以降調べた範囲では、「辞典」に載っている音読み以外は出題されていません。同じく、出題された四字熟語の読みは孰れも「辞典」の音に載っている読みです。従って、 「必携」に載っていても、「辞典」に載っていない音読みは学習しないとしています。


2,[辞典」に載っていても「見出し語」のない音訓は、過去問出題語以外は学習しない。

 「辞典」の音訓にはあっても、「辞典」・「四字熟語」の見出し語からは解けない過去問については、まだ途中ですが別記事(音読み訓読み書き取り)に纏めています。毎回、出ているのですが、過去問出題語以外(即ち広義の三点セット以外)では、読み、書き取り併せて、1~13点です。 従って、これは全部出来なくても、他が出来れば十分合格点に達します。

 なお、「辞典」に見出し語が全くない1級漢字でも、「辞典」の音を使った四字熟語の見出し語は、例えば12-1の充数(らんうじゅうすう)のように出題されると思います。

 「辞典」「四字熟語」の見出し語、過去問という広義の三点セットを憶えるのも大変なことですから、過去問を除き、見出し語のない音訓は学習しなくても十分合格点に達します。 「本試験型」も見出し語のない音訓は間違っても構わないという方針でやってきました。

 勿論、満点を狙われる方や、そんなせこい事を考えずに、問題集などで出てきたものはどんどん憶えるという方は、寧ろその方が常道だと思います。上記に述べたことはなかなか憶えられず、すぐ忘れてしまう人間の足掻きです。

 尚、広義の三点セットを全て学習するのも大変ですから更に絞り込んで、「狭義の三点セット」としています。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

専門的すぎる熟語は書き取りでは出ないのでは

2007年01月27日 | 憶えるべきことを少なくする

(20.8.24 若干修正)

 瘡は、見出し語⑯でしたが、こんなにあると、憶えなくてもいいものを探したくなります。

音読み熟語は、すべてソウと読みますので、読むのはそれほど難しくありません。ただ、意味を憶え、書き取りで想起できるかというと難しそうな熟語がかなりあります。

例えば、次のような熟語は、今まで過去問を解いた印象からすると、書き取りでは出ないのではないかと思っています。「辞典」から、意味も抄録しておきますと、

【狼瘡】慢性潰瘍性の皮膚病で、皮膚にできる結核。
【鵝口瘡】幼児の口や喉の粘膜に、白い斑点を生じる病気。

ググると、上記はいずれも医学用語と思われます。以前にも少し書きましたが、漢検は、あまり専門的で、人口に膾炙されていない熟語は、少なくとも書き取りでは出さないような気がしています。

また、熟字訓の読みでも、僂麻質斯(リューマチ)などは出ないような気がします。 「辞典」の見出し語には、医学用語の他、宗教語(ex. 荼枳尼天(ダキニテン))、法律用語などが散見されるのですが、専門書にしか使われないような熟語は、無視していいのでは、少なくとも書き取りでは出ないのではと思っています。

ただ、過去問を渉猟しないと断定は危険ですし、私が知らないだけということもありますので、見出し語としてはカウントします。今までは、こんなん出るやろかと思っていただけですが、今後、「辞典」の熟語の上に△でも付けていこうかなと思います。

一方、

雁瘡】慢性湿疹の一種。

も、医学用語でしょうが、ググると、季語のようで、

雁瘡を掻いて素読を教えけり 虚子

という愉快な句も見つかったりします。(なお「辞典」には季語表示もあるのですが、雁瘡には表示がありません。)、雁瘡は雅語、狼瘡、鵝口瘡は、鄙語ということでしょう。狼さん、鵝鳥さんすいません。私は、俳句が好きですので、雁瘡は憶えておこうという気になります。

「辞典」の見出し語について、世の中でどう使われているのかを、一つずつ確認しながら、出題可能性を探るという試みも面白そうではあるのですが、こんなことをやってるといつまでたっても進まないですね。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

憶えないとすると、憶わることもある

2007年01月13日 | 憶えるべきことを少なくする

「本試験型」(ブログで出版社の名前を宣伝する必要もないでしょうから、以下、成美堂の問題集をこう略します)第2回の対義語の書き取り問題で、

美辞⇔ゆうげん(莠言)

が出題されていました。莠言は、「合格ノート」TEST19の書き取り問題にも載っており、無視する問題としましたが、これは正解できました。

問題集を解いて、間違った問題を全部憶えるのは大変だから、最近の出題傾向から、出題頻度の低いと思われる問題は無視をしています。むろん、全部憶えようという姿勢の方が望ましいのですが、記憶力低下に悩む中年としては致し方のないところです。

ただ、無視するとしても、莠言のように憶えてしまうものもあります。ブログに書いたからだとは思うのですが、全部憶えようとするより、これは憶える、これは憶えないと分類をした方が、私の場合、結果的には憶え易いのです。

子供の頃は、昆虫図鑑などを見て、脈絡のない事柄が憶えられたような気がします。でも、何時の頃からか、雑多な知識を、雑多な儘、記憶することは困難になりました。記憶というのは、頭の中に、沢山の抽斗を作って、その抽斗へ、事柄を入れていく、そして、次々と、新しい抽斗を作ったり、今までの抽斗を、分けたり、くっつけたりする営みのような気がしています。

憶えない、無視すると言っても、目には触れており、これは、頭の中に、憶えない事柄の抽斗を作るということだと思います。そして、憶えないと判断しても、問題集に載っているわけですから、でも出るかもしれないよなあなんて躊躇逡巡はします。うまく言えないのですが、この躊躇逡巡が記憶のために役立つのではないでしょうか。まあ、復習もしないのですから、忘れていくのが大半でしょうが、莠言のように残るものもあります。

なんか、記事内容が、莠言になってしまいました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

書けなくてもいいと思う漢字・熟語を探す

2006年09月13日 | 憶えるべきことを少なくする

(21.11.29 修正追加)

1,今まで書いた記事

「辞典」に見出し語のない漢字、「四字熟語」に使われていない漢字は学習しなくていいのだから、当然、書けなくていい。

見出し語以外は学習しないのだから、当然、書けなくていい。

簡単な漢字で書ける訓は、書けなくてもいい

簡単な漢字で書ける音読み熟語は書けなくてもいい

熟字訓は書けなくてもいい、或いは、過去問の書き取りで出た熟字訓以外は書けなくていい


2,1級の同義の漢字が複数ある場合

 例えば、前述した「さえずる」は、囀るでも哢るでもOKです。私は、両方憶えようとするより、どちらか一つだけ憶えよう、他の一つは書けなくてもいいとした方が、憶えやすい気がします

 哢の方が、囀より書くのが簡単です。唯、さえずるは、口を弄するというより、口を轉(=転)がすの方が語義に近いと思うので、私は囀を憶えようと思います。どちらも見出し語は訓読み一つだけですから、どちらでもいいことです。その結果、どちらかは書けなくてもいい漢字になります

 また、使用範囲が包含関係にある場合は、使用範囲の広い方だけが書ければいい訳です。例えば、羇と羈は、羇⊂羈の関係にあります。

 即ち、羇の項に載っている見出し語は、いずれも別表記の羈でもOKです。一方、羈には、羇の訓として載っていない、おもがい、たづな、つなぐという訓があり、羇では代用できません。なお、羇にはたびという訓がありますが、見出し語にはなっていませんので、無視をしてもいいと思いますし、羈にも、たびという意味はあります。また、たびという書き取りは、同義語、旅でいいのです。従って、羇は読める必要はありますが、書けなくてもいいと思います。

 読めることは必要だが、書けなくてもいいと思う漢字は、帳面の漢字の上や「辞典」へ、Kに×をしています。


3,その後の記事

専門的すぎる熟語は書けなくてもいい

音読み畳語

植物、菌類の名前

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

見出し語の有無をチェックする

2006年08月27日 | 憶えるべきことを少なくする

(21.2.21 ×の漢字について追加)

1, 見出し語の有無のチェック

「辞典」または「四字熟語」に見出し語のない漢字は、原則として、学習しなくてもいいと考えていますので、帳面に親字を書きながら、見出し語の有無をチェックしました。チェックしたのは、主に

① 「辞典」の親字欄にある見出し語
② 「辞典」親字欄に下付き語があり、先頭の親字欄に見出し語のあるもの(例えば白堊

です。 これに対し、

③ 「辞典」の親字欄には、全く記載がないが、「辞典」のどこかに、当該漢字を使用した見出し語がある(例えば、daisaku様が指摘されている壑は、親字欄にも、下付き語を調べても見出し語はありませんが、丘壑巒壑、谿壑、渓壑の欲という見出し語があります)。→全部チェック済み(19.2.3追加)

④ 「辞典」には、見出し語がないが、四字熟語の見出し語には使われている漢字(例えば、鄒は、「辞典」には見出し語がないが、鄒魯遺風という四字熟語があります。)→これも全部チェックしました(20.6.21追加)

というのを探すには、「辞典」や「四字熟語」全部を渉猟しなければならず、これは大変です。謖は、見出し語のない漢字と思っていたのですが、昨日、【泣いて馬謖を斬る】という見出し語を見つけました。こうやって見つかると、勉強する漢字が増えるから、此畜生と思うので、多少、定着性に資するかもわかりません。


2, 見出し語のない漢字の分類

見出し語のない漢字を、次のように分類して、帳面の親字の頭に記号をつけました。また、「辞典」の1級親字欄にも印しています。

× 親字の意味欄に熟語が全くない、しかも、親字の下に訓もない漢字。従って、出題可能性は極めて低い(×の漢字)。 →と書いたのですが、20-3にが出題されましたので、×の漢字の音熟語の学習を初めています。

親字の意味欄に熟語がある、または、親字の下に訓がある漢字(▲を除く)。見出し語のある漢字に比べれば、出題可能性は低く、当面、勉強しない。出題可能性はあるが、出題されても、読み問題で僅かであり、書き取りで出る可能性は極めて低い。見出し語のある漢字を優先的に勉強し、余力があれば勉強する漢字 ( △の漢字)

▲ 親字の意味欄に熟語がある、または、親字の下に訓がある(△と同じ)。そして、実際に過去問で出題された漢字(18-1の例だと撕、莅(▲の漢字)

▲ については、18-1以外は、「辞典」に書き込んだものだけしか今のところわかりません。今後、過去問を、帳面に書き込みながら、調べていきたいと思っています。 ▲ は、例外的に勉強した方がいいと思います。

見出し語のある漢字、無い漢字の数、×△▲の数は、別項に移しました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

配当外の漢字は出題されない

2006年08月24日 | 憶えるべきことを少なくする

(21.4.25 表題変更など)

 1級の出題範囲は、漢検HPによると、「常用漢字を含めて、約6000字の漢字 (JIS第二水準を目安とする)」とあるだけです。

 採点基準には、「1級・準1級の解答は、『漢字必携一級』(財団法人日本漢字能力検定協会発行)に示す「標準字体」「許容字体」および「旧字体一覧表」による。」とあります。

 「必携」には、資料一乃至三として、出題の対象となるとして、常用・準一級・一級の音訓表が載っています。従って、この音訓表に載っている漢字が出題範囲です。過去問でも、この出題範囲は厳格に守られ、音訓表以外の漢字は出ていないと思います。「征服」も殆どが過去問ですから、同様でしょう。

 ところが、それ以外の問題集には、配当外の漢字が散見されます。「合格ノート」に結構あることは、ささきしげき様がご指摘の通りです。

 むろん、漢字は、6000字だけではないのですから、それ以上の漢字を勉強することは有意義なことです。でも、配当漢字を憶えるまでは、配当外の漢字は無視しないとやってられません。私は、配当外の漢字を見つける度に、1外 と書いて無視することにしました。

 「辞典」の見出し語にも、寸をげて尺を信ぶ、鐃の下線部、は、1外です。見出し語の上に×をしました。

 魴の見出し語は、 =竹麦魚しかないので、魴も出題可能性は低いでしょう。

 また、親字の下付き語を探していますと、咿唔(唔も勉強しない漢字にする)、兕觥、耒耜、、蚍蝣の先頭の漢字は、1外です。屹度、探せば未だあるでしょう。

 重箱の隅の話になってしまいましたが、私は、1級の学習は、1級配当漢字とお友達になることだと思っています。未だ、読み書きは十全には出来ませんが、お友達か否か(配当漢字か否か)は、なんとなく分かるようになってきました。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国の国名・地名等は故事諺・四字熟語に使用されているものだけ学習する

2006年08月05日 | 憶えるべきことを少なくする

(21.4.9 20-3までチェックして修正) 

 14-3から、外国の国名・地名の当て字は出題されなくなりましたので、「見出し語」にあっても無視をしています。では、当て字ではありませんが、漢字の本家本元、中国の国名・地名等は、出題されているでしょうか?

 14-2以前は少し出題されていたようですが、問題傾向が変わった14-3から20-3までの出題例は、故事・諺と四字熟語の書き取りで、

かしょ(華胥の国に遊ぶ 15-1 16-3
いんかん(殷鑑遠からず 14-3
とくろう(得隴)望蜀 18-2

の3例だけだと思います。従って、故事・諺、四字熟語に使われている中国の国名・地名以外は出ないのではないかと思います。「征服」122頁5の邯鄲の夢は、故事・諺ですから、今後も出る可能性があるでしょう。尤も、邯鄲は、中国の地名ではありますが、有名な能の演目ですから、日本文化そのものでしょう。

外国の国名・地名を出題しないにも拘わらず、中国の国名・地名だけ出題することは、国際的なバランスを欠きますので、あり得ないような気がします。漢字は、中国文化そのものですから、中国だけを特別扱いにしても一向に差し支えないと思いますが、文部科学省の後援を受けていた団体は、こういうことも配慮するのではないでしょうか。

また、何年間かの過去問をやってみての感想ですが、漢検は、ある特定の専門分野の者があまりに有利にならないような出題をしているような気がします。1級の出典には、中国の古典が多く使われますから、中文・東洋史専攻の方が有利なのは否めないところです。ただ、中国の国名である趙、民族名の韃靼、人名の妲己などが出題されると、益々、中文・東洋史系が有利になりますから、こういうのは出ないと考えています。

1級漢字を書きながら、見出し語の有無をチェックしていますが、上記のような中国関係の固有名詞は、見出し語があっても無視をして、単なる熟語が載っているのと同じ扱いにしようと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

熟字訓の読み

2006年08月01日 | 憶えるべきことを少なくする

 「辞典」を捲りながら、見出し語をみていると、熟字訓・当て字(「熟字訓」と略)が目につきます。未だに見たこともないのが結構あります。「辞典」の巻末には21頁もの索引があり、私には到底憶えられません。

18-1の熟字訓の読み問題は、全て過去問ですし、「征服」(計250問)だけで、合格水準の8割出来ます。1級受験生は、問題集1冊だけということは無いでしょうから、「征服」に加えて、過去問なり、他の問題集をすれば、充分ではないかと思います。

19.7.15追加 
と書きましたが、18-2では「征服」だけでは足らなくなりました

私は、「征服」は遣りませんでしたが、過去問6年分以上と問題集1冊半をやりましたから、250問以上は解いて、9割取れました。なお、熟字訓は、「辞典」の見出し語からしか出ないと断言していいと思いますが、成美堂本(2002年版)や合格ノート(一部)には、「辞典」に載っていないのが結構含まれており、閉口しました。

熟字訓は、中国文化と日本文化の接点で、興味のあるところではあります。もっと勉強されたい方は、キーワード数約800の3cats様の関心空間をご覧になるのがいいのではと思います。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

別体字、異体字は、憶えない。

2006年07月17日 | 憶えるべきことを少なくする

「必携」に、別体字(例えば、却の別体字 卻)というのがいくつかありますが、「辞典」では、独立の漢字として項目が上がっておらず、本字(例えば、却)の項目に異体字として載っているだけです。別体字は、最近の問題には出ていないと思いますので憶えなくていいと思います。

また、「必携」には、特に何も書いてなく、普通に漢字がならんでいるのですが、「辞典」では、異体字扱いされている字がいくつかあります(例えば女の部の嫻は、嫺の異体字です)。この異体字は、昔は出題されたことがありますが、最近は出題されていないと思います。

「辞典」で異体字とされている漢字が最後に出題されたのは、14-1の(一)読みの羈絏の絏が最後ではないでしょうか。絏は、「辞典」では、紲の異体字です。14-1の頃は、まだ、旧字体も出題されていましたが、14-3からは出題傾向の変更により、旧字体は出題されていません。漢検協会が、旧字体を出題しなくなったのに、それよりも重要性の低い異体字を出すとは思えません。したがって、私は、こういう異体字も出ないと思っています。

(夜追加 羈絏は、「征服」29p-12に出ているし、縲絏が、22p-1に出ている。絏は、今後も出るのかなあ。「征服」には、未だに国名・地名の当て字が載っているけど出題されていないから、絏も過去問を載せただけで、出ないと思うんだけどなあ。)

色々、書いてきたけど、でもやっぱり憶えなければいけないことは沢山ありそうですね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする