鑿壁偸光 漢字検定一級抔

since 2006.6.11(漢検1級受験日) by 白魚一寸

植物・菌類の名前は、過去問だけ書ければいい

2009年10月12日 | 憶えるべきことを少なくする

(23.11.12 若干訂正)

1,「問題と解説」を解いて

 以前、「問題と解説」を解いていたとき、ぶくりょう(茯苓)、きょうおう(薑黄)、れんぎょう(連翹)、もっこく(木斛)、くこ(枸杞)等、植物名や菌類の名前が書けませんでした。孰れも、「辞典」の見出し語にあります。また、「辞典」の見出し語には、他にも、音読みまたは訓読みの植物名がかなりあります。

 ただ、過去問には、「問題と解説」の書き取りで問われたような問題は、あまり出ていなかった気がしましたので、書き取り問題(但し、四字熟語問題を除く)について、4-1~21-1まで(49回分)全部調べてみました。

2,一覧から除外したもの

 植物名については、熟字訓が結構ありますが、その書き取りは以前纏めました。あまり出題されておらず、書けなくてもいいだろうとしましたので、以下の一覧からは省略します。

 また、1級国字には植物名がいくつかありますが、1級国字は全て出題可能性がありますから列記しません。

 更に、荊棘19-2K 17-1K 11-1K 征152頁のように音熟語の一部に植物名が入っていても、熟語としては植物名ではないもの18-3K 13-3Kのように、植物の部位の名称であるものも除きます。こういうのは、新出が今後も出題されるのではないかと思っています。ここで列記するのは、植物、菌類の分類上の名称です。


3、 植物・菌類名書き取り過去問一覧

 (「たで」は、20-1Kではなく、20-2Kでしたので訂正します。過去問を見て、帳面に拾ってそれからブログ記事にしているのですが、帳面に転記するときに書き間違えたようです。他にも間違いがありましたら御免なさい。

 尚、征服の掲載頁も気付いたものは記載しました。これは総覧していないので漏れがあると思います。)

ごぼう(牛蒡23-2K 6-3K
せんだん(栴檀23-1K
こうりょう(黄粱22-3K 19-2K 8-2K 征114頁
かいどう(海棠22-3K
18-1K 16-1K 6-2K
いぐさ(藺草22-3K 9-3K 征72頁
なずな(4-1Y 9-1Y 19-2Y 22-1K
さわら(21-3K 17-3K 13-2K
あざみ(21-3K 19-1K 15-1K 10-1K 征17頁 
きんか(槿花21-2K 18-3K 16-2K 13-3K 9-3K 征116頁
しゃくやく(芍薬
21-1K 18-3K 13-2K 征121頁
たで(20-2K 16-1K 13-1K 7-3K 征112頁 
あおかび(青黴
20-1K
いがぐり(毬栗19-3K 15-2K 13-1Y 征122頁
じんこう(沈香19-3K 13-1K 8-2K 征114頁
しゅくばく(菽麦19-2K 12-2K 征76頁
したん(紫檀18-3K 11-2K 征156頁
かつら(18-1K 15-3K
ひえ(17-1K 13-2K 征121頁
ようらん(洋蘭16-2K 11-3K
もみ(16-1K
ばいきん(黴菌15-3K
こしょう(胡椒15-3K 8-1K 征113頁
こんにゃく(菎蒻or蒟蒻15-2K 7-2K  征111頁
こうぞ(14-2K 8-2Y
ぜんまい(14-2K
かんらん(橄欖14-1K
れんげ(蓮華or蓮花13-2K 7-2K 征111頁
う(の花 13-1K
ふよう(芙蓉12-3K 征120頁
わらび(12-3K 征120頁
しょうはく(松柏12-3K 征158頁
らん(12-3K 征158頁
ほりゅう(蒲柳12-2K 征120頁
はぜ(11-3K
ろうばい(臘梅or蠟梅11-3K 征156頁
みょうが(茗荷11-1K
びわ(枇杷10-3K 征117頁
ふじづる(藤蔓10-2K
ほうれん(菠薐or法蓮or鳳蓮)草9-2K
もくせい(木犀9-2K 征146頁
きび(or9-1K 征115頁
なす(8-2K
なつめ(8-1K 征69頁
ひょうたん(瓢箪8-1K 征113頁
とうり(桃李5-1K

4, 分析

 4-1から23-2までの56回全部で45語、書き取りでの出題回数は、76回です。平均すると、76/55≒1.4ですから、毎回1回以上出題されていることになります。

 ただ、18-2~23-2の最近5年間の出題例を見ると、新出は、青黴、薺、栴檀の三つで、他は、全て過去問からの再出題です。新出は、年一回よりも少ないです。

 14-3の問題形式の変更で、書き取りについては、(四)語選択書き取り、(八)対義語・類義語の二つの小問が新設されましたが、これは、書き取りについては単なる知識を問うのではなく、漢字や熟語の意味を理解させようとする設問だと思います。この傾向は、最近の新出問題を見ていても、継続しています。 植物・菌類の名前の書き取りは、どちらかといえば知識だけを問う問題ですから、新出はあまり出ないような気がします。今後も偶には出るでしょうが、せいぜい1問だけじゃないかなあ。

 だったら、過去問からも出さなくともいいと思うのですが、問題集に載っている問題をある程度は出そうとしているのでしょう。 以上より、植物・菌類の書き取りについては、上記の過去問だけ書ければ合格点に達すると思います。

 また、上記によれば、読み問題から書き取り問題に転化したのは、3問だけですから、あまり転化しないと思われます。


5.読み問題は今後も出題されると思う

 読み問題についてもざっと調べたところ、24語、29回出題されております。大した数ではないので、無視しても合格点はとれるような気はしますが、最近も、

槭(かえで20-3Y
朮(おけら18-3Y

が新出で出題されています。今後も新出の読み問題としては出題されるように思います。


6, 「狭義の三点セット」から外す

 従って、植物名・菌類の見出し語の書き取りに関しては、過去問出題以外の語句を狭義の三点セットから外して、広義の三点セットにします。「辞典」の見出し語に、植物や菌類の名前が出てくると、読めればよく、書けなくてもいいだろうと思って△をつけています。


7, 書けなくてもいい漢字が増えた

 冒頭の「問題と解説」の設問の内、茯と苓(準1級)は、見出し語としては植物名しかなく、過去問にも出題されていないので、書けなくてもよい漢字でしょう。


8,onlyな訓読みにも植物名はいくつかある。

 以前、onlyな訓読みは書き取りに出題され易いので、onlyな訓読みを纏めたことがあります。ただ、この内、植物名で過去問未出のものは、書き取りでは出題可能性は低いということになります。



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