(20.11.12 Aの内、準1級・常用だけで構成される見出し語新出7点分はA→Bに変更)
20-1 と同じように、熟字訓・当て字を除き、調べてみました。緑字は、1級漢字です。また、標準解答にあっても、「辞典」や「四字熟語」の見出し語の表記にはないものは割愛します。
なお、問題の前の符号は、全体の問題分析の記事の分類のとおりで、内訳点数は次のとおりです。
A 狭義の三点セット (12点)
A-1 1級国字で書けるもの(2点)
A-4 過去問からの再出題(10点)
B 広義の三点セット(13点)
B-1 準1級~5級四字熟語(4点)
B-2 熟字訓の書き取り(2点)
B-3 その他準1級・常用だけで構成される見出し語新出(7点)
です。 なお、三点セット外の出題はありませんでした。合計で25点分(1級で書けるものを除くと23点)です。18-1以降では、最も沢山出題されました。
1,常用漢字の読み(表外訓) 1点
Bー3(一)陳(ひ)ねて
「必携」の常用漢字表の内外音訓表には、ひねるに▲が付されており、これは、1級用の音訓です。▲が付いたものが出題され易いのかもしれません。
2.常用漢字の書き取り 12点
Bー2(二)はえなわ(延縄)12-3K
Bー1(五)ひじ(飛耳)長目 意味もあり
Aー4(八)冀求≒しょき(庶幾)15-3K
Bー3(九)普天の下、そっと(率土)の浜 (出典「詩経」北山 )
率土之浜は、準一級配当の四字熟語ですが、「辞典」の見出し語にもあり、率も土も常用ですので、ここへ分類しておきます。
Bー3(十)だんし(弾指)
3.準1級漢字の書き取り 12点
Aー4(二)ふすま(襖)12-3K 17-2K
Aー1(三)トン(噸or瓲)9-3K 13-1K 17-3K
(十)
Aー4 みじん(微塵)7-3K (出典 漱石「草枕」五)
Aー4 いと(厭)えり14-1K
Aー4 かの音節、格調、造語の新意に適わんことを求むると共に、邦語の制約を寛うして、近代の幽致を寓せ易からしめんとするは、詢に已み難きに出ず。これあるが為にかいじゅう(晦渋)11-1K の譏(そし)りを受くるは・・
Bー3たとえば、「自然」は豹の斑にして、「我」はどうし(瞳子)の如しか。「自然」は死豹の皮にあらざれば徒に讌席に敷き難く、「我」はまた冷然たる他が眼にあらざれば・・(出典 蒲原有明「『春鳥集』序」 青空文庫で校正待ち)
今回の出題を見ると、過去問に出題されたものはそれ程難しくありませんが、新出のものは結構難しいように思います。
なお、
(四)語選択書き取り
(七)熟語音読み・一字訓読み
の二つの小問は、いずれも1級漢字を含んだ単熟語が出題されています。
また、問題に出た漢字(全226字)を一つ一つばらばらにしてざっと数えると、
1級 126字(56%)
準1級 18字(8%)
常用 82字(36%)
です。比率は、20-1と殆ど変わりません。1級 126字のうち、畳語や音訓の出題の重複分を差し引くと、出題漢字数は118字です。
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